名古屋オープン2009 レポート2

Iinuma Paul (2202)

Watanabe Akira (2383,FM)

名古屋 2009 (3)

 

この2人の対戦は今月初めの全日本に引き続き2回目です。そのときは暁さんが勝ちました。

前日、焼き肉の後、別れ際にポールが「これから試合対策をする」と言っていましたので、どんな試合になるか非常に興味がありました。

 

1.d4 d5 2.c4 e6 3.Nc3 Nf6 4.cxd5 exd5 5.Bg5 c6 6.e3 Be7 7.Bd3 Nbd7 8.Qc2 Nh5 9.Bxe7 Qxe7 10.Nge2 Nb6 11.Rb1!?

 

QGDのエクスチェンジ・バリエーションは詳しくは分からないですが、ここは11.0-0が最も自然だと思います。

 

11...g6 12.b4 Ng7 13.Ng3 0–0 14.a4

 

14.0-0には14...h5(h4-h3)なんかが有力な手筋だと考えていました。

 

14...Be6 15.Nce2 Nd7 16.Nf4 Nf6 17.h4 Bg4 18.Qc5 Qd7 19.f3 Bf5 20.Nxf5 Nxf5 21.Kf2 Rfe8 22.Rbe1 Nd6 23.Qc2



23...a5 24.g4 axb4 25.g5 Nh5 26.Nxh5 gxh5 27.Bxh7+ Kh8 28.Bd3 Nc4 29.Bxc4 dxc4 30.Qxc4 Rxa4

 

白は黒のキング前を崩し、黒はaファイルからの突破に成功し、どちらも自分の主張を通した結果、この局面になりました。局面評価するのが難しいポジションです。

 

31.Qb3 Rea8 32.Re2 Qe7 33.d5 Ra3 34.Qc4 cxd5 35.Qd4+! Kg8 36.Qxd5




35.Qd4+
を挟むのがポイントで、これにより、36.g6がスレットになります。

 

36...Rd8 37.Qf5 Qd6 38.f4 b3 39.Rg1 Kg7 40.Qb1 b5 41.Qb2+ Kg8 42.Ra1 Rda8 43.Rxa3 Rxa3 44.Rd2 Ra2 45.Rxd6 Rxb2+ 46.Kf3 Rc2

 

黒にはパスポーンがありますが、これを利用する手立てはありません。例えば、46...Rb1なら47.Rd2 b2 48.Ke4!で黒はどのみちb2のポーンを捨ててh4のポーンを取りにいかなければなりません。

 

47.Rd3 b2 48.Rb3 Rh2 49.Kg3 Re2 50.Kf3 Rh2 51.Rxb5 Rxh4 52.Rxb2




こうして白に勝つチャンスのあるエンディングとなりました。黒がこれを堪え切るのは難しいと思います。

 

52...Kg7 53.Rb7 Rg4 54.e4 Rg1 55.e5 Kg8 56.Rb8+ Kg7 57.Rb7 Kg8 58.Rb6 Kg7 59.Rh6 Rh1 60.Kg2 Rh4 61.Rf6 Rg4+ 62.Kf3 Rg1 63.Ra6 Rf1+ 64.Ke4 h4 65.Rh6 Rh1 66.Kf3 Rf1+ 67.Kg4 Rg1+ 68.Kxh4 Rh1+ 69.Kg4 Rxh6 70.gxh6+ Kxh6 71.Kf5 Kg7 72.e6 Kf8 73.Kf6 1–0

 

私はこのゲームが今大会のベストファイティングゲームだと考えています。


名古屋オープン2009 レポート1

1日目

 

9:30頃のこだまに乗って名古屋に向かいます。こだまを使うのは、JR東海のツアーで「往復新幹線+ホテル1泊」で20,000円程度のプランがあるからです。小島君には「馬場さんには夜行バス+ネットカフェという選択肢はないんですかw」と言われてしまいましたが、体力的にきついので多少お金は出すことにしています。

 

会場は名城公園近くです。数年前の名古屋オープンで一度赴いたことのある場所で、昔のことを少し思い出しました。

 

初日は2試合で、1Rは横溝さん(1696)に白で勝ち、2Rは木田さん(1490)に黒で勝ちでした。2R、いきなりBaburinSamが当たり、結果は20手もいかずにリペティションでドローとなりました。

 

この日の夜は親睦会ということでマスターたちを囲んで名古屋の方たちと焼き肉でした。なんだかんだ11時近くまで飲んでしまいました。この日は丸の内のホテルで2時頃就寝。

 

2日目

 

さて、2日目はSamとの初対戦となりました。今回は詳しくアナライズすることなく、その場で考えていたことを中心に解説を書きます。

 

Baba Masahiro (2229)

Sam Collins (2429,IM)

名古屋 2009 (3)

 

1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 a6 4.Ba4 Nf6 5.0–0 Be7 6.Re1 b5 7.Bb3 d6 8.c3 0–0 9.h3 Na5 10.Bc2 c5 11.d4 Qc7 12.Nbd2 Nc6

 

よくあるラインは12...cxd4 13.cxd4 Nc6で、黒はcファイルを開いて攻めの拠点とします。本譜は白に13.d5を許し、閉じた局面で戦います。

 

13.d5 Nd8 14.Nf1

 

ここで14.b3も考えました。狙いはb3-c4とクーンサイドでスペースを広げることです。しかし、急いでクイーンサイドのポーンに触ることもないかなと考えて、最も自然な手を選択しました。

 

14...Ne8

 

黒のプランはg6-Ng7-f5と非常に明確です。

 

15.Ng3

 

Samによると、ここは15.g4f5をカバーするのがよくある手ですが、このラインはきちんと勉強していないため、駒組みはよく分かりませんでした。とりあえず被害のなさそうな手を選択します。

 

15...g6 16.Bh6 Ng7 17.Qd2 f6 18.Nh2 Nf7



19.Bxg7?

 

ここで19.Be3とひくと、19...f5 20.exf5 gxf5f5-f4のスレットが非常に困りものだと気付きました。しかし、g7f7のナイトのどちらを消すべきかまで考えは及んでいませんでした。Samも指摘したように、f7のナイトのほうが使えるナイトなので、そちらとビショップを交換すべきでした。正しくは、19.Ng4! Nxh6 20.Nxh6+ Kh8です。相手にダブルビショップが残りますが、すぐには活用できないと思います。

 

19...Kxg7 20.Rf1 Bd7 21.Ne2

 

f7にナイトがいるため、すぐにはf4を突けません。21.f4?! exf4! 22.Qxf4 Ne5!e5のナイトが強力です。本譜はf4 exf4に対してNxf4とナイトで取り返すための手です。

 

21...c4 22.f4 a5 23.Ng4 b4 24.Rf2

 

白はfファイル以外に攻めの拠点にするところがありません。ルークを重ねる準備をします。

 

24...Qb7

 

bファイルから攻め入る準備とBd8-b6の狙いを兼ねた手です。

Sam「おそらく黒クイーンのベストスクエアー」

 

25.Raf1 Bxg4 26.hxg4 Bd8 27.Kh1 Qd7?

 

単純にg4のポーンを狙います。黒としては28.f5とポーンを突かせて、28...g5と閉じるのが狙いでしょう。これではせっかくfファイルにルークを重ねたのが無駄になります。しかし、白には次の1手がありました。

 

28.g5! fxg5 29.fxe5 dxe5 30.cxb4

 

28.g5!から一連のポーン交換で局面が開き、白が有利になったと思いました。fファイルのピンは黒の不安材料です。

 

30...Bb6 31.Rf3

 

Qd7-g4-h4+とクイーンが侵入してくるのを防ぐため、gポーンを突かせたほうが良いかなと考えて指しましたが、31...g4のあとh4-d8のラインが開くため、あまり意味はありませんでした。Samも指摘してくれましたが、31.Rf6といきなり行くのが正しい手です。

 

31...g4 32.Rf6 Bd8 33.Rc6 axb4 34.Qxb4 Rxa2

 

難しいポジションですが、白が悪いことはありません。しかしここで試合を台無しにするブランダーを指しました。



 

35.Qxc4??

 

私の勝手な読みでは35...Rxb2に対して36.Qc3! Rb7 37.Nf4!で白勝勢でした。しかし黒が35...Rxb2??と指すはずはなく...

 

35...Nd6!

 

この手はもちろん見えていました。が、前述の勝手な読みがこの手を忘れさせていました。

 

36.Qxa2 Rxf1+ 37.Ng1 [37.Kh2 Qe7] Qe7 38.g3 Qf7 0–1

 

残念な終わり方でした。自分のブランダーで終わってしまったことが特に残念です。

 

このラウンド、最も特筆すべきは飯沼君が暁さんに打ち勝ったことでしょう。非常に緊迫したゲームで、23転あったような気がしますが、飯沼君の非常に大きな勝利でした。次回はこのゲームから始めます。

 

To be continued


Irish players dominate Nagoya2009



Baburin
Sam4.5Pで同時優勝となりました。3位以下を1P以上離し、圧倒的な存在感を見せつけた結果となりました。

 

私は今日、Samと暁さんに負けて3P。詳しくはまた明日以降に書きます。今日は写真だけアップしておきます。








名古屋オープン1日目

 東京から来ているプレーヤーが少ないので、やや寂しい感じがしますが、3人タイトルホルダーがいるので、非常にクローズドで濃密なトーナメントとなっています。

 

1日目終わって全勝の2Pは暁さん、私、飯沼君の3人で、BaburinSam、権田さんが1.5Pで続いています。

 

2RSamBaburinの直接対決となりましたが、20手未満でドローとなりました。

 

明日は暁さんと飯沼君、私とSamが対戦することになると思います。Samとは一度は対戦したいと思っていたので、明日が非常に楽しみです!


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