先月に続き、6/21(日)に2回目のRapid Online Leagueが開催されました。メンバーは前回と同じで、私の対戦相手も5人中4人変わらず、しかも全て同じ色でした...
□Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)
■Nakahara, Kan (CM,2095,JPN)
NCS Rapid Online League 2020/06(3)
1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nc3 Nf6 4. e5 Nfd7 5. f4 c5 6. Nf3 Nc6 7. Be3 Qb6
[Steinitz Variationで7手目は色々ありますが、7...Qb6はややレアなチョイスです。]
8. Na4 Qa5+ 9. c3 b6
[ここまで前回5月のRapid Leagueでのゲームと同じ流れです。前回はここで10. a3?!としたのが良くなく、今回はimprovementを用意していました。]
10. Bd2!? c4 11. b4
[10. a3?! だと、...cxb3のときにaxb3と取り返せず、クイーンサイドのポーンが割れます。これが10. a3と10. Bd2の大きな違いです。]
11... Qa6 12. Be2 b5 13. Nb2?
[あまり考えずにナイトを引きましたが、次の1手があるのでここは13. Nc5! と指すほかありません。]
13... Qa3!
[これで黒は安全に...a5からクイーンサイドを崩せ、優位に立てます。]
14. Qc2 a5 15. bxa5 b4 16. O-O Qxa5
[クイーンサイドの戦いで完全に競り負けた今、何とか反撃を探します。次の白の2手はRapidならではのbluffです。]
17. f5?! exf5 18. Nxc4?! dxc4 19. Bxc4 Be7
[私は19... Nb6 20. Bb3 bxc3 21. Bxc3のみを考えていました。いずれにせよ言えることは白に十分な代償は無いということです。]
20. e6 fxe6 21. Bxe6 Nf6 22. cxb4 Qb6
[22... Nxb4? 23. Bxb4 Bxb4 24. Bxc8はダメです。]
23. Bb3
[ビショップをこのダイアゴナルにキープし、黒のキャスリングを阻みます。23. Bxc8 Rxc8 24. Qxf5も考えましたが、これには24... O-Oで黒のキングが安全になるので、そこで読むのを止めて本譜を選択。ただ、このラインはもう少し進めていくと、25. Qe6+ Kh8 26. Rac1で白にはそれなりに代償があります。]
23... Nxd4 24. Nxd4 Qxd4+ 25. Kh1 Bb7!
[フレンチの黒の悩みの種である白マスビショップがこうアクティブになってしまっては、白がかなり厳しいことは間違いありません。]
26. Bc3
[客観的には26. Qxf5 Qxd2 27. Qb5+ Qd7 28. Bf7+! Kf8 29. Qxd7 Nxd7 30. Bd5+ Nf6 31. Bxb7のほうが白にとって良いでしょうが、クイーン交換後、黒は安心して手を進めることができます。Rapidではクイーンを残した方が実戦的です。]
26... Qe4 27. Qb2 Qg4 28. Rae1 Be4 29. Re3
[このゲームの中では比較的良い手で、黒に問題を投げかけます。狙いはRg3で、g7のポーンを狙うのと、g2のポーンを守り、クイーンをフリーにします。]
29... Bd6?! 30. Be5 Be7?
[30... Qxg2+ 31. Qxg2 Bxg2+ 32. Kxg2 Ng4を気にしていましたが、33. Rd3 Bxe5 34. h3で駒を取り返せます。ただ、次の白の1手が強力なため、黒はこのラインに飛び込まなければいけませんでした。]
31. Rg3
[これでg7が落ち、白がはっきり良くなりました。]
31... Qh4 32. Rxg7 Rf8 33. Bg3!
[黒クイーンを脅しながらe5マスをクイーンに明け渡します。あとのアタックは1本道です。]
33... Qh6 34. Rxe7+! Kxe7 35. Qe5+ Kd7 36. Qd6+ Ke8 37. Qe6+ Kd8 38. Rd1+
[全てのピースがアタックに参加する理想形です。]
38... Bd5 39. Bxd5 Nd7 40. Qxh6 1-0