Training @吉祥寺CC 6/27

6/27は吉祥寺チェスクラブにて、海外トーナメントに参戦予定の中村尚広君と60分+30/1手のタイムコントロールで白黒1戦ずつ試合をしました。ちなみに彼との対戦はこれが初めてです。以前から対戦してみたかったのですが、なかなか当たる機会がなかったので「どうせなら」と思い、声をかけてみました。慶応CCで力をつけ2000間近まで迫っている尚広君にいま必要なものは実戦経験を積むことですし、双方にとって意味のある対戦だったと思います。

 

しかし試合のほうはどちらがトレーニングされているか分からないような内容でした。結局私の11ドローに終わりましたが、あの内容では情けないので、次はもっとまともなプレーが見せられるよう、よくよく準備していこうと思っています。ちなみに次は7/4)に同じコンディションでまた2戦行う予定です。

 

さて、昨日はじめて吉祥寺チェスクラブを訪れたのですが、感想を一言で言ってしまえば、「非常に将来性のあるチェスクラブ」だと思います。すでに「音」以外の環境は十分整っていますので、これからどんどん大きくなることは間違いないでしょう。私は吉祥寺CCがどんなところかを広く周知するために、やはりトーナメントを広くのが一番だと考えています。まだ始動したてですので、急ぐ必要はないとは思いますが。

 

とにかく、月・火を除く平日から土・日まで気軽にチェスが楽しめます。仲間内で予定を合わせて行くのも良いでしょう。このページでもしばらく私たちのトレーニング予定を告知しておこうと思います。

 

Go 吉祥寺 and enjoy!!


Selected Games(47)

ANNOTATED BY

Nanjo Ryosuke

 

 

Nanjo Ryosuke (2211)

Watanabe Akira (2323,FM)

Japan Championship 2010(5)

 

この試合は46ラウンドのFM3連戦の2戦目です。賢くいくならドローで体力を温存して午後に備えるなどと言った選択肢もあったでしょうが、残念なことに私は大会全体の結果以上に一試合を大事にしてしまうので、普通に全力でぶつかりにいってしまいました。今大会は最後まで集中が切れなかったのが幸運だったと思います。

 

1.e4

 

気分や相手によって初手を1.d4に変えたりもしましたが、「知らないから指さない」ということはしません。

 

1...c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nc6 5.Nc3 d6




Sicilian Scheveningen
へ変化する様々な手順のうちの一つです。純正のScheveningen (1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 e6) に比べてKeres Attack (6.g4) Bb5系統のAnti-Sicilianを防ぐことができるのが主なメリットでしょう。逆にe4へのプレッシャーがないので、白としては5.Nb5 d6 6.c4Maroczy Bindを選択することもできます。

 

6.Be2

 

白はポーンをe4f4、ビショップをe2e3に並べてキングサイドを攻める陣形を選択しました。6.g4!?Keres Attack風に攻めるのも面白いと思います。

 

6...Nf6 7.f4 a6 8.Be3 Be7 9.00

 

白はマイナーピースの展開とキャスリングを終え、中盤はスペースのあるキングサイドで攻めます。黒は攻め潰されないよう注意しつつクイーンサイドやセンターでのカウンターが狙いです。

 

9...Qc7

 

e5のマスを睨んでe4-e5のブレイクを牽制し、また黒からのe6-e5をサポートします。

 

10.Qe1 00 11.Qg3

 

クイーンを主戦場へと回します。

 

11...Nxd4 12.Bxd4 b5




b5-b4
のスレットでe4プレッシャーをかけます。

 

13.Kh1!?

 

13.a3と指すのが普通の反応だと思いますが、1手の差で勝敗が決まる定跡故になんとかa2-a3を省けないものかと考えて思いついた手です。

 

13...b4?

 

この後はほぼ一本道なので、ここが敗着になります。ナイトを端へ追い払う目論見の手ですが、狙い通りにはいきません。検討では13...Bb7! と展開を完了させるのが正解で、以下14.a3 (14.Bd3?! e5! 15.fxe5 Nh5 16.Qg4 dxe5 17.Qxh5 exd4 18.Nd5 Bxd5 19.exd5 g6は白の攻め駒をかなり捌くことができます)から普通の手順へと戻るでしょう。

 

14.e5!




c3
のナイトが端へ行っては今までの手が無意味になります。e4をナイトのために空けつつf6のナイトを当てているので、黒はc3のナイトを取る暇がないです。(14...bxc3? 15.exf6はどうしようもありません)

 

14...dxe5 15.Bxe5

 

ここでQc7-a7+とクイーンを避けつつチェックをかけられるのを防ぐことが13.Kh1のポイントでした。

 

15...Qa7




他の手では白のルークやビショップがテンポよくより攻撃的な位置へ来ます。また、
15...Qb6に比べてe7のビショップを守っている利点があります。

 

16.Ne4

 

白の駒が全て黒のキングめがけて流れ込んでいきます。f6にプレッシャーをかけて黒マスビショップの利きをg7まで伸ばせます。

 

16...Ne8 17.Rad1

 

f7-f6が来ることを見越してビショップに退くマスを作る手です。全ての駒が戦いに参加していることは安心感を与えてくれます。

17.b3b2を黒マスビショップのために確保しつつc4を白マスビショップにとって移動可能にするのも魅力的でしたが、本譜の20手目が見えたのでこちらにしました。

 

17...f6 18.Bd4 Qc7 19.Bd3

 

ビショップを黒キングのいる方向へ向けます。

 

19...Nd6




白の攻め駒を少しでも減らそうとしますが、綺麗なコンビネーションが入ります。

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11th World University Chess Championship -Cancellation-

やや残念なニュースです。9/5-9/12にスイスのチューリッヒで開催されるこのトーナメントに小島君、中村(尚)君、佐藤(要)君が参加を予定していました。しかし、航空券が高額(20万弱)ということで3人ともキャンセルを余儀なくされたということです。この時期から動いて航空券がその値段では断念せざるを得ないでしょうね。

 

その代わりと言ってはなんですが、小島、中村(尚)両君は8/31-9/7のマレーシアオープンに参戦を決めたそうです。要くんもマレーシアオープンでなくても構わないので、何か夏に行くトーナメントを決めて、そこを目標に頑張ってほしいと思います。

 

「他のトーナメント」といっても、自分で探すのはなかなか難しいと思うので、私から夏の海外トーナメントをいくつか紹介しておきます。FIDEのページには数多くのトーナメント案内が出ていますが、どれも当たりとは限りません。今回は毎年恒例のものでそれなりのレベルが保証されているものを選びました。すべて9R以上あるトーナメントです。

 

Canadian Open (Toronto, 7/10-7/18)

Edmonton International (Edmonton, 7/28-8/2)

Politiken Cup (Denmark, 7/31-8/8)

Open International de Sants (Barcelona, 8/20-8/29)

25. OPEN Schwarzach (Austria, 8/21-29)

Malaysian Open (Kuala Lumpur, 8/31-9/7)

 

Edmontonなんかは日程も短く、犯罪のにおいも薄く、さらに毎年高レベルで、一押しです。もちろん、この他にも色々と各地でトーナメントはあるので、興味がある方は以下のページから探りを入れてください。

 

http://www.fide.com/calendar/tournaments.html


Road to Khanty Mansiysk (1)


                                   

ロシア、
Khanty Mansiyskでのチェスオリンピアード(9/19-10/4)開幕まで3ヶ月を切りました。

 

つい先日、ロシアが自国のメンバーを公表しました。開催国であるため、ロシアは3チームまで出すことができます。メンバーは、

 

Russia 1 - Kramnik, Grischuk, Karjakin, Svidler, Malakhov

Russia 2 - Morozevich, Tomashevsky, Vitiugov, Alekseev, Nepomniatchi

Russia "local" - Jakovenko, Rublevsky, Inarkiev, Pridorozhni, Kabanov

 

です。

まず何といっても特筆すべきは
1軍にウクライナから移籍したKarjakinが入ったことでしょう。そしてKarjakinが入ったためにMorozevich2軍に追いやられました。とは言っても、2軍も十分メダルを狙えるようなタレント揃いです。ここまで見て、Jakovenkoがいないのに気付きましたが、Jakovenkoは地元チームの大将を務めるようです。やや戦力が分散した感がありますが、Bled2002年)以降優勝しておらず、Torino2006年)Dresden2008年)では入賞圏外だったロシアにとって、自国開催である今回のオリンピアードは名誉挽回のチャンスです。考えに考え抜いた結果のチーム構成なのでしょう。

 

 

さて、ここからは日本の話題です。

 

一つうれしいニュースが入ってきました。ドレスデンで日本コーチを務めたMishaMihailo Stojanovic)がKhanty Mansiyskでも日本チームを率いてくれます。「日本チームのコーチをできて光栄」と話すMishaですが、再び日本の指揮官として戻ってきてくれたことに対して我々のほうこそ感謝したいと思います。

 

さて、もうすでにプレーヤーとの間でトレーニングが始まっていますが、大会前にMishaとできることは限られています。当然プレーヤーが個人個人で準備を進めなくてはいけませんが、再三私が声を大にして言っているように、オリンピアードはチーム競技ですから、チームとして仕上がらなければいけません。チームメイトの弱点や不安材料をいち早く察知して補強しあうには今しかありません。しかし、皆が同じチェスクラブに所属しているわけでもないので、なかなか時間をあわせて集まってトレーニングするにも調整が難しいところです。

 

「場所と時間」

 

これを解決してくれると目をつけたのが6月に立ち上がったばかりの吉祥寺チェスクラブです。これからオリンピアードの始まるまでの土日を中心に、実戦やディスカッション形式のトレーニングを行っていきます。もちろんすべてのメンバーが一度に集まる必要もありません。ただ、クラブに来ればいつでもスパーリング相手がいるというような環境にはしたいと思います。また、オリンピアード代表ではないですが、岩崎さんや私もプレーヤーを全力でサポートしていきます。こうした活動は、始動したてのチェスクラブの活性化のためにも一役買えると思っていますので、皆さまにご理解して頂きたく思っています。

 

すでに昨日から一部のプレーヤーでトレーニングが始まっています。私も来週から行く予定です。オリンピアードより少し前(9/5-9/12)にスイス、チューリッヒで開催されるユニバーシアードに出場する中村尚広くん、佐藤要くんも交えてやっていこうと思います。


Slav Defenceの世界-part14- by 小島慎也

Part 14では前回に引き続き、1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.Qc2!?の一変化をご紹介します。

 

Tran Tuan Minh (2203,VIE,FM)

Kojima Shinya (2312,JPN,FM)

First Saturday March 2010 (6)

 

私が見る限り、ベトナムや中国、イスラエルといった国は、若いプレーヤーがトッププレーヤーの試合をよく勉強し、時には共同で研究することでオープニングの知識を高めています。私がハンガリーで試合をしたTran Tuan Minh1994年生まれの非常に若いプレーヤーであり、Nguyen Ngoc Truong Sonと同じオープニングを使ってきました。おそらく私とNguyenのドレスデンでの試合も研究済みだと思います。

 

1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.c4 c6 4.Qc2 dxc4 5.Qxc4 Bg4!?




今回、
5…Bf5に代わりご紹介するのは、こちらの手です。ビショップをナイトに当てつつ展開することで、Nbd2と指させることを目的とします。すると白は黒マスビショップをどう展開するか、一工夫必要になります。

 

6.Nbd2

 

ここは6.Nc3!? Nbd7 7.e4 Bxf3 8.gxf3 e5と進め、ポーンストラクチャーが乱れることを承知で、センターの厚みで勝負するのも一つの手です。また黒は、6.Ne5?!と指されても、6…Be6と退いてクイーンを攻撃しつつf7を守れるので、特に問題はありません。次回のPart 15ではf3のナイトとg4のビショップについて詳しく解説をする予定です。

 

6...Nbd7 7.h3!?

 

おかしいアイディアではありませんが、初めて見る手でした。5…Bf5の変化と同様、キングサイドにフィアンケットを組んでキャスリングするのが一般的です。

 

7.g3 e6 8.Bg2 Be7 9.0–0 0–0 10.Qb3 Qb6 11.Nc4 Qa6 (11…Qxb3!?)12.Bg5 h6 13.Bxf6 Bxf6 14.e3 Rad8 15.Rfc1 Bxf3 16.Bxf3 e5 17.dxe5 Nxe5 18.Nxe5 Bxe5= ½–½ Hellsten –Bareev EU-Cup 19th Rethymnon 2003

 

7...Bh5 8.g4!?

 

この手には少し驚きです。白はビショップを追い返しつつ、Bg2の準備を進めることができますが、b8-h2のダイアゴナルが弱くなってしまう、というデメリットを抱えます。特にf4のマスは、黒のピースに侵入されないよう注意を払わなければいけません。

 

8…Bg6 9.Bg2 e6 10.0–0 Nd5 11.Qb3

 

このクイーンを退く手は5…Bf5の変化でも見られました。ここではb7を攻撃するだけでなく、c4のマスにナイトを動かせるようにしています。

 

11…N7b6

 

11...Nf4!? 12.Qxb7 Nxe2+ 13.Kh1 Qc8 14.Qxc8+ Rxc8 と進める変化は、c6が弱くなるのを嫌って指しませんでしたが、白のd4も弱いため、形勢は互角だと考えられます。

 

12.Nc4 Nxc4 13.Qxc4 Bd6 14.Ne5!




b8-h2
のダイアゴナルを閉じることで、黒マスの弱さをサポートする良いアイディアです。

 

14…0–0 15.Nxg6?!

 

この手は変だと感じました。白にとって怖い黒のピースは、白マスよりも黒マスのビショップです。そのため、e5にはナイトを残しておき、黒マスビショップのダイアゴナルを閉じたままにしておくほうが自然です。15.e4 Nb6 16.Qc3と指せば白がやや優勢で試合を進められたでしょう。

 

15...hxg6 16.f4!?

 

これも評価の難しい手です。f4のマスは守りましたが、a7-g1のダイアゴナルや、キング周辺の守りを弱めてしまいます。また、黒マスビショップをどのように使うのか、という問題も残ります。

 

16…Rc8 17.Qb3

 

17.e4 Nb6 18.Qb3 c5 と進んでセンターを厚くされても、cポーンを突くことができれば、黒は十分な反撃ができるでしょう。

 

17...Qc7 18.e3 Rfd8

 

白にe3を突かせることで黒マスビショップの働きを悪くし、c5を突く準備としてルークをセンターに回しました。この時点ですでに黒が十分だと考えていましたが、次に全く予想していない手を指されます。

 

19.e4!?




f4
を守るために3段目に留まったeポーンが、次の手で前進してきました。始めは何事かと目を疑いましたが、よくよく考えてみれば白の狙いを理解することができます。そもそも一手前に白が18.e4?と指さなかったのは、18…Nxf4 19.e5 Ne2+ 20.Kf2 Nxd4 21.exd6 Nxb3 22.dxc7 Nxa1と進んで駒損になるからです。しかし、18…Rfd8と指した後の19.e4ならば、c7のポーンがd8のルークに当たることとなります。しばらく時間を使って考え、ナイトを退くのでは面白みがないので、ピースを捨てる決断をしました。

 

19…Nxf4! 20.e5 Ne2+ 21.Kf2 Nxc1!?

 

この局面では黒は何らかのピースを捨てざるを得ませんが、どれを捨てるのがベストなのかは判断の難しいところです。私は白の黒マスビショップが強力なディフェンダーになると考え、c1を取ることにしました。

 

a)21...Bxe5!? 22.Kxe2 (22.dxe5 Qxe5 23.Be3 Qg3+ 24.Kxe2 Qxg2+ 25.Rf2 Qxh3 26.Qc4=) 22...Bxd4 23.Bf4=

b)21…Nxd4 22.exd6 Rxd6 23.Qc4=

 

22.exd6 Qxd6 23.Rfxc1?!

 

ここではすぐにピースを取り返すしかないように見えますが、23.Qc3!という手がありました。

以下23…Qxd4+ 24.Qxd4 Rxd4 25.Raxc1 Rd2+ 26.Kg3 Rcd8! (26...Rxb2 27.Rcd1) 27.Rb1 ならば、3ポーンピースで形勢不明です。

 

23...Qxd4+ 24.Kf1 Qf6+ 25.Qf3

 

黒は白キングが不安定であることを利用し、b2を取って4ポーンピースにします。

 

25...Qxb2 26.Kg1 Rd2 27.Rf1 Rc7 -/+

 



このような局面では
4ポーンピースという駒数だけでなく、お互いのピースとポーンがどのような働きをしているか、また狙われる駒はないか、に着目すると良いでしょう。黒はポーンが7つ残っていますが、落ちないように注意する必要があるのはf7b7なので、7段目にルークを一つ置いておけば安全です。

 

28.Rad1 Rcd7

 

ここは欲張ってa2を取ってはいけません。28…Qxa2? 29.Rxd2 Qxd2 30.Rd1!と進み、dファイルを奪われてしまいます。するとc7のルークが試合に参加しておらず、キングも危険なため、一転して白が優勢になります。

 

29.Rxd2 Qxd2 30.Rf2 Qd4!

 

ここでは30…Qd1+でクイーン強制交換ができますが、黒はこれを急ぐ必要はありません。7段目に置いているルークのおかげで、黒はf7をさほど気にせずとも大丈夫です。ならばクイーン交換は、クイーンサイドのポーンをなるべく進めてからにすべきです。

 

31.Kh2 c5 32.Qg3 a6 33.Bf3 b5 34.Kg2 Qd6!




ここまでポーンを進めた後、クイーンを交換すれば、黒は特に不安なくポーンを進めることに集中できます。

 

35.Rc2 Qxg3+ 36.Kxg3 c4 37.a4 Rd6 38.Kf4 Kf8 39.Ke3 Rd3+ 40.Ke2 Rb3 41.Bb7

 



黒はキングを前進させつつ、キングサイドでもポーンを進めればどちらにせよ勝勢ですが、ここでのルーク交換は黒の勝ちを早めてしまいます。

 

41…Rxh3 42.Bxa6 Rh2+ 43.Kd1 Rxc2 44.Kxc2 bxa4 45.Bxc4 Ke7

 

こうなれば、黒はaポーンを取らせている間にキングサイドのポーンを進めて勝ちとなります。

 

46.Kd3

 

46.Bb5 a3 47.Kb3 f5 48.g5 e5 49.Kxa3 Kd6 50.Kb3 e4 51.Kc3 Ke5 52.Be8 Kf4 53.Bxg6 Kxg5 54.Be8 Kf4 55.Kd2 Kf3–+

 

46...f5 47.g5 Kd6 48.Kc3 e5 49.Bf7 e4 50.Kd4 a3 51.Ba2 Kc6 52.Bf7 Kb5 53.Ba2 Kb4 54.Bf7 e3 0–1

 



f5
にあるプロテクテッドパスポーンのおかげで、黒はeポーンを捨ててもa2でビショップを取り、キングサイドにキングを戻して勝ちとなります。

55.Kxe3 Kc3 56.Kf4 Kb2 57.Ke5 a2 58.Bxa2 Kxa2-+

 

5…Bf55…Bg4のどちらが優れているかは、一概には言えません。次回扱う予定のKing’s Indian Attack対策のSlav組みの解説の中で、Bf5Bg4の違いについて多少触れるつもりですので、それも参考にしたうえで考えていただきたいと思います。また、私は5…Bf5Play the Semi-Slav (QUALITY CHESS,2008 )で、5…Bg4Play the Slav (EVERYMAN CHESS,2008) で勉強しました。このラインに興味のある方はぜひ読み比べてみてください。


全日本選手権2010 Review(5) -Opening Preparation 後篇-

Baba Masahiro (2221)

Inoue Sho (2038)

Japan Championship 2010(5)

 

1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 a6 5.Bd3 Bc5 6.Nb3 Be7 7.Qg4 g6 8.Qe2 d6 9.00 Nd7 10.Na3



 

ここまで完全にプリパレーション通りになりました。

 

10...Ne5?!

 

この手はやや疑問です。黒はキングサイドを展開できないため、まずクイーンサイドの展開を完了させるのが良いプランだと思います。例えば、Qc7-b6-Bb7など。

EpishinMotylevとのゲームで10...Kf8!? という面白い手を指しました。g7までキングを持っていこうというアイディアです。ゲームは11.Nc4 Kg7 12.Bd2 Ngf6 13.Bc3 Re8 14.f4と続きましたが、やはり白の展開が速いのとピースがアクティブなため、私は白良しだと思います。ここはQc7-b6-Bb7のほうがキングの位置をすぐに決めずに相手の出方をうかがえるため、柔軟な1手と言えます。

 

11.f4 Nxd3 12.cxd3

 

f4を突いたので、もうBh6のアイディアはありませんが、あまり将来性のない白の白マスビショップを黒の唯一アクティブなピースであるナイトと交換できて白満足です。

 

12...Nf6 13.Be3 00 14.Rac1±

 


 

黒はキングサイドの展開は終えましたが、クイーンサイドの展開が遅れています。白はb6c7のマスが弱いのを利用して、クイーンサイドで手を作りにいきます。

 

15...d5?!

 

15...Bd7には16.Nc4からb6へピースの侵入が止まりません。そこでNc4を防ぐ本譜はロジカルですが、このあとのストラクチャーでは黒は勝負するところがありません。15...e5!? のほうがチャンスはあると私は考えています。

 

15.e5 Nd7 16.Nc2!

 

白のピースにとって重要なマスであるd4に向かいます。e5のポーンを補強したり黒のピースがc5に跳んでこないようにd3-d4と突いてd4のマスを潰してしまうのは大きな間違いです。

 

16...b6 17.Ncd4 Bb7 18.Nc6 Bxc6 19.Rxc6 Rc8 20.Rxc8 Qxc8 21.Rc1 Qb7 22.Qc2




22...Rb8 23.Nd4 Bc5 24.Bf2

 

はじめ考えたのは24.b4 Bxb4 25.Nc6ですが、25...Bc5! 26.Bxc5 Qxc6があることに気づき、e3のビショップに守りをつけました。

 

24...Re8 25.a3 Rb8 26.b4 Bxd4 27.Bxd4

 

d4はビショップにとっても居心地の良いマスです。

 

27...b5 28.Qc7




28...Kg7 29.Kf2 h6 30.Ke3 Kh7 31.Rc6 a5 32.bxa5 Kg7 33.a6 Qxc7 34.Rxc7 10


Closed Training Vol.2 -Round9-

最終ラウンドも南條君は勝ち、9/9の全勝優勝となりました。

 

Round 9

井上 1-0 山田

岩崎 0-1 佐野

桑田 1-0 馬場

小島 1-0 佐藤

坂井 0-1 南條


 

Inoue Sho

Yamada Kohei

Closed Training Vol.2 (9)

 

1.e4 e6 2.d4 d5 3.e5 c5 4.c3 Qb6 5.Nf3 Nc6 6.a3 Nh6 7.b4 cxd4 8.cxd4 Nf5 9.Be3 Bd7 10.Nc3 Nxe3 11.fxe3 Nxb4 12.Na4 Bxa4 13.Qxa4+ Nc6 14.Bd3 Be7 15.0-0 0-0 16.Qc2 h6 17.Rfb1 Qc7 18.Qe2 f6 19.e4 Nxd4 20.Nxd4 Bc5 21.Kh1 Bxd4 22.Ra2 fxe5 23.exd5 exd5 24.Rc2 Qe7 25.Qh5 Rf6 26.Rbc1 Qf7 27.Rc8+ Rxc8 28.Rxc8+ Qf8 29.Rxf8+ Rxf8 30.h3 a5 31.Qg6 1-0

 

Iwasaki Yudai

Sano Tomu

Closed Training Vol.2 (9)

 

1.e4 c6 2.Nf3 d5 3.Nc3 Bg4 4.h3 Bxf3 5.Qxf3 e6 6.g3 Nf6 7.Bg2 Be7 8.d3 O-O 9.O-O Nbd7 10.Qe2 Qc7 11.f4 dxe4 12.dxe4 e5 13.f5 h6 14.Be3 b5 15.Rad1 Nc5 16.Bc1 b4 17.Nb1 Rfd8 18.g4 Nh7 19.Be3 Na4 20.c4 Bc5 21.b3 Qb6 22.Rde1 Bxe3+ 23.Qxe3 Nc5 24.Kh1 Rd3 25.Qc1 Rad8 26.h4 R8d4 27.g5 hxg5 28.hxg5 Qd8 29.f6 Rg3 30.Rf5 Nd3 31.Qd1 Nxe1 32.Qh5 Rd1 33.fxg7 Nf3+ 34.Bf1 Rxf1#

 

Kuwata Susumu

Baba Masahiro

Closed Training Vol.2 (9)

 

1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 a6 4.Ba4 Nf6 5.O-O Be7 6.Re1 b5 7.Bb3 d6 8.c3 O-O 9.h3 Nb8 10.d4 Nbd7 11.Nbd2 Bb7 12.Bc2 Re8 13.a4 Bf8 14.Bd3 c6 15.b4 Nb6 16.axb5 axb5 17.Rxa8 Bxa8 18.Nb3 Qb8 19.dxe5 dxe5 20.Bg5 Nfd7 21.Qc2 Na4 22.Rb1 h6 23.Be3 Rd8 24.Nbd2 Nf6 25.c4 Nh5 26.c5 Nf4 27.Bxf4 exf4 28.e5 Bb7 29.Ne4 Bc8 30.Nd6 Be6 31.Bh7+ Kh8 32.Be4 Qc7 33.Nd4 1-0

 

Kojima Shinya

Sato Kaname

Closed Training Vol.2 (9)

 

1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 a6 4.Ba4 Nf6 5.O-O Be7 6.Re1 b5 7.Bb3 O-O 8.h3 d6 9.c3 Na5 10.Bc2 c5 11.d4 exd4 12.cxd4 Nd7 13.Nbd2 Nc6 14.d5 Nce5 15.a4 Rb8 16.axb5 axb5 17.Nxe5 Nxe5 18.f4 Ng6 19.Nf3 Bh4 20.Rf1 Bg3 21.f5 Ne5 22.Ng5 c4 23.Qh5 h6 24.f6 gxf6 25.Nf3 Ng6 26.e5 f5 27.e6 Nf4 28.Bxf4 Bxf4 29.Qxf5 Be3+ 30.Kh1 Kg7 31.Ng5 1-0

 

Sakai Enju

Nanjo Ryosuke

Closed Training Vol.2 (9)

 

1.d4 f5 2.g3 Nf6 3.Bg2 e6 4.Nf3 Be7 5.O-O O-O 6.c4 d6 7.Nc3 a5 8.b3 Ne4 9.Bb2 Nxc3 10.Bxc3 Qe8 11.Qc2 Qh5 12.h3 Nd7 13.e4 f4 14.g4 Qg6 15.Rfc1 h5 16.e5 Qh6 17.Nh2 dxe5 18.dxe5 hxg4 19.Nxg4 Qh4 20.f3 Nc5 21.Qg6 Qh7 22.Qxh7+ Kxh7 23.Rd1 b6 24.Rd2 Bb7 25.Rad1 Bc6 26.Kf2 Kg6 27.Ke2 Kf5 28.Rd4 Rad8 29.Bf1 Rh8 30.Kf2 Rdf8 31.Bd2 Bg5 32.Bd3+ Nxd3+ 33.Rxd3 Rxh3 34.Kg2 Rxf3 0-1


全日本選手権2010 Review(4) -Opening Preparation 前篇-

Opening Preparationは以前にも扱ったトピックですが、今回は私の全日本5Rでの井上さんとのゲームのプリパレーションについて少し具体的に書きたいと思います。

 

5/1 PM8:00

4R終了後、5Rのペアリングが発表されました。井上さんに白。Closed Training Vol.1では白で1.d4を指しましたが、あまり感触が良くなかったため、このゲームで1.e4を指すことにここで決めました。この日は珍しく直帰(笑)

 

5/2 AM8:00AM9:30

最近、プリパレーションは朝にまとめて行うようになりました。飲んで帰ってからでは盤上に向き合う気力がなくなってきたからです。上位ボードで優勝争いしているとき以外は、午後のラウンドの相手までは予測不可能なので、こういうときは相手の分かっている午前中のラウンドのプリパレーションに専念します。

 

まず、1.e4に対して井上さんがどう応えてくるかを考えます。これは、最近のClosed Training Vol.2で井上さんが黒で2...e6シシリアンをメインに指していることからだいたい予測できました。ラインを詳しく見てみると、

 

1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 a6で、ここで私が5.Bd3 を選ぶと、5...Bc5 6.Nb3 Be7

 


 

このポジションになります。黒の5...Bc5は、直後にe7にさがって一見手損に見えますが、白ナイトをセンターから遠ざけるため、意味を持つ1手です。ちなみに6...Ba7とさがる手もポピュラーですが、これはまた次の機会にしましょう。

 

さて、ここでクリティカルな1手は7.Qg4です。直接g7を狙うことで黒に7...g6を突かせます。ちなみにg7のポーンを守らずに7...Nf6!? とするシャープなラインもあります。7...Nf6!? 8.Qxg7 Rg8 9.Qh6 Nc6 (9...Rxg2? 10.e5!) など。

 

私はこのラインの実戦譜として、2004年のRussian ChampionshipMotylev-Epishin戦があったことを覚えていました。そしてこのゲームはNew In Chess MagazineMotylevの解説が載っていました。本棚からMagazineをひっぱり出して見てみると、白の一連のアイディアが丁寧に書かれていました。とりあえず11手の意味を確認していきました。

 

7.Qg4!? g6 8.Qe2

 


 

白クイーンも黒ビショップのように、一度出たあと、戻ります。そして重要なのは、このタイミングで戻らなければいけないということです。理由はのちほど明確になります。

 

8...d6 9.00 Nd7

 

ここで9...Nf6? に対しては、10.Bh6! が強力です。ビショップにh6に居座られると、黒はキャスリングできないので面倒です。そしてNf6とナイトを出せないとなると、黒のキングサイドの展開は難しくなります。これが7.Qg4!?g6を突かせる理由です。さらに、Nf6とされたときに白クイーンに当たっているのではBh6と放り込むアイディアが使えないので、8.Qe2とすぐにひくわけです。

 

10.Na3!



 

このナイトはc3のマスよりもc4のマスでよく働くため、こちらに出ます。10.Nc3playableですが、10.Na3のほうが将来性のある展開の仕方なのです。

 

このラインのプリパレーションはここまででした。これからあとは相手の出方によっていろいろと変わりますし、白が何を目指して指せばよいか見えたからです。「プリパレーションは何手目くらいまでやるべきか」は、そのラインやその人によって異なると思いますが、限られた時間で効率よく行うためには、「どこで切るか」判断することは重要です。

 

5/2 AM9:30AM10:00

 

全日本の試合開始時間はAM10:40です。そのため、家をAM10:00には出なければいけないのですが、それまでは時間も目一杯使って他のオープニングも用意しておきます。井上さんは他にRuy LopezBrayer1...g6も指すので、こちらも簡単にチェックしました。このときBrayerを調べたため、10Rの小島戦で彼の1.e4に対して何を指そうと考えたとき、Brayerが選択肢に入ってきたのでした。

 

さて、次回はこのプリパレーションが実戦でどう活きたかを見ていきたいと思います。


新潟国際親善チェス大会2010




新潟国際親善大会の案内です。

 

http://sites.google.com/site/kokusaishinzenchesutaikai/

 

今年こそ参加しようかなと考えています。開会式は9:20からということなので、当日に東京から新潟入りする場合は、朝6時台の新幹線に乗らなければいけません。しかし、十分日帰りでも行ける大会なので、首都圏在住でも十分参加可能です。昨年まではクラブの代表として出場する方には補助金が出ていましたが、今年はどうなのでしょうか?もっとも、どのクラブにも所属していない私には無縁の話ですが・・・


Selected Games(46)

ANNOTATED BY

Uehara Shinpei

 

 

Manabe Hiroshi (2089)

Uehara Shinpei (1990)

Japan Championship 2010(1)

 

今年の全日本は私にとって2度目であり、前年度は苦汁を飲まされた大会でした。36人中リスト17にもかかわらず4/11しか取れず34位という散々な状態だったので、今年の成績上の目標は最低限半分、中目標として勝越し、高目標として6.5Pと設定していました。ただ、それまでの私の調子がそれほど良くなく、勝ちにいくよりも今まで準備をしてみたものを実際に使ってみてその感覚をフィードバックすることがゲーム中の課題としていました。

 

今回紹介する1Rのゲームの真鍋さんとは松戸の大会でも何度もゲームをしており、通算で1Won4Lost4Drawと大きく負け越しています。色々と目標と課題などありますがボードの前では自分のチェスをしていくことに集中しました。

 

1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.Nc3 e6 5.e3 a6

 

最近私が使用している白に先に5.e3を突かせてからChameleon Variationに変化するAccelerated Meranと呼ばれているらしいラインです。細かいことは小島が記事を書いてくれることを期待しておきます

 

6.c5 Nbd7 7.Bd3 b6 8.cxb6 c5




ここまで事前に準備していました。

 

9.O-O Qxb6

 

9...Bd6 10.Qa4 O-O =

 

10.Na4 Qa7 11.dxc5 Nxc5

 

11...Bxc5 12.Nxc5 Nxc5 13.Be2 Bd7 / 一見11...Bxc5はグッドビショップを消していて不自然に感じますが、e4のマスのコントロールとテンポが得られた為に十分戦えると思えます。本譜通りの黒マスBを残すラインで後手に回るよりかはよいと考えますが一長一短、好みの問題としてしまえば楽ですがとても難しい所です。

 

12.Nxc5 Bxc5 13.b3 O-O

 

13...Bd7 14.Bb2 Qb7 / すぐに攻め込まれるということがないからキャッスリングしないで駒の展開を優先するプラン。Bb2が来るなら先に他やっておこうというところでしょうか。やはりそれでもBb2が凶悪なことには変わりはありません。

 


 

14.Bb2 Be7 15.Rc1 Bd7

 

Bb5からライトビショップを交換するプラン。Bb7は単純にRc7 Bd8 Bd4など苦しくなります。

 

16.Ne5 Rfc8

 



16...Bb5 17.a4 (17.Bxb5 axb5 18.Nc6 Qb7 19.Nxe7+ Qxe7 20.a3 Ne4 =) 17…Bxd3 18.Nc6 Qc7 19.Qxd3 )

 

16...Bb5の変化手順は18.Nc6まで読んでいましたがBb2Nf6じゃ勝負にならないと感じて本譜に行っていましたが、Nとセンターポーンで十分戦えそうです。

 

17.Nxd7 ( 17.Qe2 ) Nxd7 18.Qe2 Nc5 19.Bb1 Qb7

 

白からのBd4を嫌う手。Qb5Qを交換しに行く狙いもあります。

 

19...g6 20.h4 Nd7 21.h5 a5

19...Bf8

 

20.Qg4 Bf8

 

20...g6 21.Qd4 f6 22.Qg4 Kf7 23.Rfd1

 

21.h4 f5




この
f5によりようやくイコールにできたかなと言う感じが持てました。これからの黒のプランですがBb1のライトビショップを残すことを考えながら動くつもりでした。Bb1f5,e6,d5のポーンが動かない限りb1-h7のライン以外に使えません。問題点としてはどう他の駒を変えていくか、主に白のダークビショップをどう換えるかという点を考えさせられました。

 

21...a5 22.Rfd1 f5 23.Qf4

 

22.Qd4 a5

 

Qb4からQ交換を狙う為。

 

22...Ne4 23.Bxe4 fxe4 24.h5 h6 25.f3 exf3 26.Qg4 Qd7 27.gxf3

 

23.h5 h6 24.Ba3

 

ここで相手のミスが出ました。ここのミスは単純にコンビネーションの読み損ないということで説明できるかもしれませんが、白のプランの立てづらさが背景にあると考えます。個人的にはg4などでセンターポーンを崩しにいくのがいいかと考えます。

 

24…Nxb3 25.axb3 Bxa3 26.Rxc8+ Rxc8 27.Qe5 Qf7




Q
Bを重ねたり、Qhファイルから使ってBb8-h2に利かせることで、h2のマスを狙おうと思いましたが、具体的に見えてこなかったので、ここからはQを換えてcファイルとポーンで押していくことにしました。

 

28.Bd3 Qf6 29.Qxf6 gxf6 30.Bb5 Kf7 31.Rd1 Rc2 32.Ba4 Bb4 33.Kf1 f4

 

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