ベトナム通信(8)

                                         

昨日の閉会式の様子です。





 

私たちはモンゴルチームと同席になりました。今回、女子セクションでMunguntuul2412,MGL,WGM)がトップシードでそのまま優勝しました。そういえばわれわれの隣人であるモンゴル人も基本は箸を使うようですね。



 

主催者の用意した出し物が終了すると、今度はプレーヤーによる一芸大会(?)になりました。まずは司会からフィリピンチームへのリクエストがあり、TorreNolteが歌を披露。左からParaguaLayloSoBitoonTorreNolteです。ステージに出るのをかたくなに拒否するSo等、若手に、「お前ら出て来い」とばかりにステージへ連れていくTorreの姿が印象的でしたw

 

日本はというと、暁さんがスペイン語の歌を披露しました!!

 

大会中は皆真剣で交流することはほとんどありませんでしたが、この席では皆、非常にフレンドリーで楽しかったです。ベトナムテーブルではいわゆる飲み会ノリで、ベトナム式のコールが飛び交っていました。

 

会は2時間程度で終了。私たちはそのあと空港へ向かいました。

 


モンゴル勢。
Batchuluun2384,FM)とMunguntuul2412,WGM

 


さて、今大会のゲームからタクティクスの問題をいくつか出題します。最善の筋をしっかり読み切ってみてください。


              白番1.?



             黒番1...?



              白番1.?


ベトナム通信(7)

                                          

最終戦の結果です。

 

Round9

Watanabe Akira-Chua Zheng Yuan Terry(2226,SIN,FM) 1-0

Kojima Shinya-Duong The Anh(2440,VIE,IM) 1/2-1/2

Nguyen Van Toan Thanh(1813,VIE)-Baba Masahiro 0-1

 

小島君は8手でドローにし、5.5P/9Rを確定させました。私はオープニングで失敗したものの、相手のミスにより、ピースアップ。最後はクイーンをトラップして勝ち。

 


  Nguyen Van Toan Thanh-Baba Masahiro

                           (45...Re4 0-1)

 

 

最後まで続いたのは暁さんのゲームですが、ここはきっちり勝ち切り50%に戻しました。

 




最終順位は以下の通りです。

 

1. Laylo Darwin (2494,PHI,GM) 8

2. So Wesley (2646,PHI,GM) 6.5

3. Nguyen Ngoc Truong Son (2592,VIE,GM) 6

4. Paragua Mark (2487,PHI,GM) 6

5. Megaranto Susanto (2534,INA,GM) 6

6. Mas Hafizulhelmi (2391,MAS,IM) 6

7. Dao Thien Hai (2534,VIE,GM) 6

 

15. Kojima Shinya (2323,JPN,FM) 5.5

32. Watanabe Akira (2339,JPN,FM) 4.5

34. Baba Masahiro (2229,JPN,CM) 4

 

12位にはFIDE World Cupの出場権が与えられますが、どちらもフィリピンが取りました。優勝のLayloは今大会完全にノリノリでした。2位以下に1.5P以上つけて優勝です。レイティングも30ほど稼いでいきました。

 

最終戦、ローカルスターのNguyen Ngoc Truong Sonは、So Wesley戦でSoのオファーを蹴り続け、勝ちにいったのですが、やはりドロー以上にはならず、World Cup出場権は得られませんでした

 

日本勢の結果ですが、小島君は大会後半、圧倒的な強さを見せ、かなり上に来ました。しかしレイティングは+34ほどで、ほぼ実力通りの結果ということです。暁さんはレイティングを100以上下回るパフォーマンスでした。私はスタートのランキングが33位ですので順位的には実力通りかもしれませんが、レイティングは78落ちます。ジャパンリーグで取り戻したいですね。

 

本日18:00から閉会式とパーティーがあります。それが終わるといよいよ帰国です。長いようであっという間の1週間でした。帰ったらジャパンリーグがすぐにありますが、ここでの経験を生かせるようにしたいと思います。


ベトナム通信(6)

                 
Round8

Tran Thanh Tu(2258,VIE,CM)-Watanabe Akira 1-0

Vo Thanh Ninh(2340,VIE)-Kojima Shinya 0-1

Baba Masahiro-Nguyen Van Thanh(2173,VIE,CM) 0-1

 

本日も負けてしまいました。Dresdenでさんざん指したSozinでしたが、中盤の構想がおかしく、いいとこなく終わりました。暁さんのゲームもSozinでしたが、相手のタクティクスが決まったか、短時間で終わっていました。小島君だけ気迫のプレーで勝利。彼は5P/8Rで、1R残して勝ち越しを決めました。今日のゲームは特に強かったですので紹介します。

 

Vo Thanh Ninh (2340,VIE)

Kojima Shinya (2323,JPN,FM)

Ho Chi Minh,Zonal 2009(8)

 

1.c4 c6 2.g3 d5 3.Nf3 Nf6 4.Bg2 dxc4 5.0–0 Nbd7 6.Na3 Nb6 7.Qc2 Qd5 8.Qc3 Ne4 9.Qe3 Nd6 10.Nd4 Nf5 11.Bxd5 Nxe3 12.Bxf7+ Kxf7 13.fxe3+ Ke8 14.Nf3 g6 15.d3 Bg7 16.d4 Bg4 17.Bd2 c5 18.Bc3 Rc8 19.Rad1 Nd5 20.dxc5 Nxc3 21.bxc3 Rxc5 22.Rb1 b6 23.Nd4 Bh6 24.Nac2 e5 25.Nb5 Ke7 26.Nxa7 Ra8 27.Nb5 Bxe2 28.Rfe1 Bd3 29.Nba3 Rca5 30.Rxb6 Rxa3 31.Nxa3 Rxa3 32.Rb7+ Kf6 33.g4 Rxa2 34.h4 Bf8 35.Rb6+ Kf7 36.Rb7+ Be7 37.g5 Ke6 38.Rc7 Bd6 39.Rxh7 Kf5! 40.h5 Kg4 41.Rd7 Kh3!

 


 

42.hxg6 [42.Rxd6 Rg2+ 43.Kh1 Be4 44.hxg6 Rg3#] 42...Rg2+ 43.Kh1 Be4 44.Rh7+ Kg3 45.Rg1 Bc5! 46.Rf7 Bxe3 47.Rff1 Rxg1# 0–1

 

未知の領域の序盤からしっかりアドヴァンテージを取って、最後はキングの行進でメイトにしました。

 

明日最終日です。私と暁さんはレイティングマイナスが確定していますが、勝って大会を終わらせたいと思います。


ベトナム通信(5)

                                       

Round7

Watanabe Akira-Tran Quoc Dung(2196,VIE) 1-0

Kojima Shinya-Nolte Rolando(2458,PHI,IM) 1/2-1/2

Nguyen Anh Dung(2474,VIE,GM)-Baba Masahiro 1-0

 

Nguyen Anh Dungは非常に経験豊富なプレーヤーで、さらには何でも指してくるので対策には困りました。結局Najdorfになったのですが、勝負にならずに負けました。暁さんは昨日の6Rの小島君の相手に楽勝でした。小島君は時間切迫で勝ちを逃し、かなり惜しいゲームでした。

 

ベトナムのプレーヤーは「よくもまあそれだけさせるな」と感心するくらいレパートリーが豊富です。私ももう少し指せるオープニングを増やさないとダメかなと感じています。勝負はオープニングで決まるわけではありませんが、様々なタイプのポジションを指せるようになってチェスの理解を深めることが今後の課題かもしれません。

 

試合は10:30に始まって13:30頃には終了したので、昼食を済まし、市内中心部へ出かけました。もちろん一人で、です。小島君はいつも通りホテルから半径100m以内しか動き回りません。


ファーストホテル・ホーチミン

今回私たちプレーヤーが宿泊しているホテルです。ロビーは写真の通り豪華です。




 



トーナメント会場

ホテルのすぐ隣にあります。会場は2階で、1階は結婚式等に使われています。毎日のように式があるような...(夜に試合がある時はたまにやかましい時があります。)

 





統一会堂

1886年にフランス人官僚のために建造され、1962年に爆撃を受け再建、南ベトナム政権時代には「独立宮殿」とも呼ばれていた建物。外見は派手ではありませんが、中の室は立派でした。





 

聖マリア教会

赤レンガの外観が特徴的な聖堂。街のシンボル的存在です。


 



ベンタイン市場

街の中心に位置するホーチミン最大の市場です。中は観光客と地元民で溢れています。飲食のコーナーは強烈なドリアン臭と生ゴミの匂いで気分が悪くなるほどです。ここでお土産にコーヒーとジャスミン茶を買いました。コーヒーはベトナムの輸出品として有名ですが、私はホテルで普段出るコーヒーの味には馴染めていません。




ベトナム通信(4)

                  

2
試合終了しました。

 

Round5

Watanabe Akira-Lo Kin Mun Dominic(2154,SIN,FM) 0-1

Kojima Shinya-Nguyen Huu Hoang Anh(2086,VIE) 1-0

Baba Masahiro-Nguyen Hoang Nam(2320,VIE,CM) 0-1

 

5Rは白なのに普通に負けました。Sveshinikovの研究ラインのはずでしたが、局面評価が完全に間違っていました。小島君は普通にしっかり勝ち切りました。暁さんは昨日の小島君の相手に負け。相手からのドローオファーの数手後にブランダーを指してしまい、もったいないゲームでした。しかし白番で下からのオファーはなかなか受けることはできないと思います。





 

Round6

Nguyen Huu Hoang Anh(2086,VIE)-Watanabe Akira 0-1

Tran Quoc Dung(2196,VIE)-Kojima Shinya 0-1

Baba Masahiro-Le Huu Thai(1873,VIE,CM) 1-0

 

6Rは小学高学年〜中学低学年くらいの地元の男の子と。時間を使わなければいけないポジションでサッと指してくるのでまだ試合慣れしていないのだなと思いました。しかし、オープニングで圧倒的なアドヴァンテージを得たものの中盤で手放しかけ、そんなに簡単ではありませんでした。次のポジションは再びチャンスが訪れた瞬間です。



            
Baba Masahiro - Le Huu Thai

 

31.Qd6!

 

f8のルークを狙いつつe5取りもスレットにします。31.b3?31...Qf4!h5のビショップが落ちます。

 

31...Kg8 32.Bf3 e4 33.b3!

 

これも重要なintermediate moveで、a4のポーンを守りつつc4にビショップの足場を作ります。

 

33...Qc3 34.Be2 Qe3 35.Bc4+ Kg7 36.Rf1

 

Qe7+でルーク取りがスレットになっているのでこうしてf5を落とせます。36.Qe7+には36...Kg6fポーンを守らせてしまいます。

 

36...Qh6 37.Rxf5 Re8 38.Qc7+ Kh8 39.Qf7 Rf8 40.Qe7

 

白駒が黒駒の動きを抑え込んでいきます。狙うはツークツワンクです。

 

40...e3 41.h3 a5 42.Kg1!

 

これでツークツワンクです!黒に有効な手がないことをご確認ください。42...Qg7には43.Qxg7+ Kxg7 44.Re5で簡単な勝ちのエンドゲームです。

 

42...e2 43.Bxe2 1–0

 

 

小島君はセンターカウンターを7年ぶりくらいに復活させ、勝ち切りました。本日2連勝でようやく波に乗ってきた感じです。暁さんは5Rの小島君の相手に黒で勝ち。暁さんと小島君はレイティングが近いので同じ相手に当たりやすいのです。このゲーム、暁さんがルークを丸ごとサクリファイスしましたが、相手に受けがあったようにも見えました。あとで見てみたいと思います。とにかくこのラウンドは3人とも勝てて一安心です!




 

しかしゾーンの参加者は皆レイティング以上に強いですね。よく日本のプレーヤーはunderratedと言われますが、むしろこちらの参加者のほうがよっぽどunderratedだと感じています。私が10戦やって10戦とも勝てる相手はいないですし、日本ではほとんど敵なしの暁さんや小島君が苦しんでいるのを見ればだいたいのレベルが分かると思います。シンガポールは皆10代の若いプレーヤーですがGM Torreをボコボコにしたりと今後が非常に怖いです。ちなみにシンガポールは今回コーチにグルジアのGM Azmaiparashviliを迎えています。コーチと言えば2日目にGM Bareevの姿を見ました。地元ベトナムのコーチなのでしょうか。確かにベトナムのプレーヤーは圧倒的に1.d4プレーヤーが多く、Bareevは適任なのかもしれません。


 

                  IM Bitoon vs GM Megaranto

           ものすごいゲームでしたがMegarantoが勝ちました。



明日はGM戦です。また修羅場です。


ベトナム通信(3)

                                 

4R
、日本勢は厳しい結果に終わりました。

 

Round4

Nolte Rolando(2458,PHI,IM)-Watanabe Akira 1-0

Lo Kin Mun Dominic(2154,SIN,FM)-Kojima Shinya 1/2-1/2

Duong The Anh(2440,VIE,IM)-Baba Masahiro 1-0

 

私のゲームはトロンポウスキーでした。全く対策外で、早目のクイーン交換からやや劣勢なミドルゲームとなりました。そしてその後、全くチャンスを作らせてもらえず、64手で負け。完全に力負けでした。

 

午後は気分転換に統一会堂周辺の市内中心部に出てみました。我々が宿泊している大会会場のホテルは空港から5分ほどの立地にありますが、市内中心部までは車で20分ほどかかります。戦争証跡博物館を見学。戦争の様子を伝える数々の写真、ギロチンなど処刑、拷問に使われた実物の展示を見て、戦争の野蛮さを改めて感じました。ベトナム戦争から30年ほど経ちましたが、この街から戦争の記憶は完全には消え去っていないでしょう。







 

明日は2試合です。3人ともしっかりポイントを重ねたい、大会の正念場です。


ベトナム通信(2)

                                        

Round3

Watanabe Akira-Srivachirawat Kannapon(2256,THA) 1/2-1/2

Kojima Shinya -Baba Masahiro 0-1

 

さて、注目の本日の試合、うっかり勝ってしまいましたが、非常に複雑な気分です。なぜなら小島君の信じられないブランダーで決着がついただけで、それがなければおそらくドローか私の負けだったと思います。オープニングは昨日、彼が寝てから必死に対策したカタランです。これはうまくいったのですが、やはり中盤以降、彼は強かったです。

 

Kojima Shinya (2323,FM)

Baba Masahiro (2229)

Ho Chi Minh,Zonal 2009(3)

 

1.Nf3 d5 2.d4 Nf6 3.c4 e6 4.g3 dxc4 5.Bg2 c5 6.0–0 Nc6 7.Qa4 Bd7 8.Qxc4 b5 9.Qd3 Rc8 10.dxc5 Bxc5 11.Nc3 Nb4 12.Qd2 0–0 13.Ne5 Be8 14.a3 Qxd2 15.Bxd2 Nc2 16.Rad1 b4 17.axb4 Bxb4 18.Ne4 Bb5?! 19.Bxb4 Nxb4 20.Nd6 Rb8 21.Nxb5 Rxb5 22.Nc4 Nbd5 23.Rd2 Rb4 24.Rc2 Rc8 25.Rfc1 g6 26.Bf3 Kg7 27.Kg2 h5 28.e4 Nb6 29.Nd6 Rxc2 30.Rxc2 Rd4?! 31.Nb5 Rd7 32.h3 a6 33.Nc7 a5 34.Rc6 Na4 35.b3 Nb2 36.e5 Nd5 37.Nxd5 exd5 38.Rd6 Re7 39.Rxd5 a4 40.bxa4 Nxa4 41.Ra5 Nb6 42.Be2 Nd7 43.f4 Nf8 44.Ra6 Ne6 45.Bc4 Nd4 46.Rd6 Nf5




問題の場面です。明らかに
Ne3+がスレットなこの局面で、白はまずルークをf6に動かしました。私はかなり衝撃を受けましたが、その直後、一瞬置いて彼はルークをd6に戻しました。さすがに気付いたなと思った矢先、彼は再度f6にルークを動かしました!

 

47.Rf6?? Ne3+ 48.Kf2 Nxc4 49.Rc6 Na5 50.Rc3 Nb7 51.g4 hxg4 52.hxg4 g5 53.Kf3 gxf4 54.Kxf4 Nd8 55.Kf5 Ne6 56.g5 Nf8 57.Rc6 Ra7 0–1

 

 

今日の出来事をひとつ。

 

Torre Eugenio(PHI,GM)-Batchuluun Tsegmed(MGL,FM)戦で起こった事件です。Torreがちょっと優勢なところで、白番、黒番の手番が異なるのにも関わらず、アービターがリペティション(3回同時局面という日本語はちょっと誤解を生みそうですね。公式ルールでは3回同時局面でかつ手番も同じでなければいけません。)でドローの裁定をしてしまいました。(おそらくBatchuluunから申し立てがあったと思います。)

 

これに対してTorreはアピール委員会に抗議し、結果アピールが通り、試合再開となりました。下の写真は今回のアピール委員会のメンバーの一人である暁さんが状況説明とサインをしているところです。試合は結局ドローに終わりましたが、なかなか珍しい場面に出くわしました。

 





明日は朝
9:00からです。これから対策して寝ます。


ベトナム通信(1)

                                        


ただいまホーチミンです。昨日(
22日)現地時間17:00頃こちらのホテルに到着して、食事をしたあと20:00からテクニカルミーティングがありました。テクニカルミーティングではアピール委員会を決め、スケジュール、タイブレーク等の確認を行いますが、ここでスケジュールが大幅に変更に。はじめ休みの日がありましたが、やはり最後の3試合は重要なので11試合が良いのではないかという提案から休みの日がなしになりました。さらに試合の始まる時間が日によってまちまちになり、その都度確認が必要で複雑です。簡単にスケジュールが変更になるのはアジアらしい大会ですね。

 

さて、初日を終え、結果は以下の通りです。

 

Round1

Watanabe Akira(2339,FM)- Nguyen Van Toan Thanh(1813,VIE) 1-0

Kojima Shinya(2323,FM)- Le Dinh Nguyen Anh(UR,VIE) 1-0

Megaranto Susanto(2534,INA,GM)-Baba Masahiro(2229) 1-0

 

Round2

Bitoon Richard(2495,PHI,IM)-Watanabe Akira 1-0

Paragua Mark(2487,PHI,GM)-Kojima Shinya 1-0

Baba Masahiro-Vuong Trung Hiev(1964,VIE,FM) 1-0

 

きれいに1-0が並びました。

 

私は1R、良くない序盤から耐えてドローのチャンスがあるエンディングに持ち込んだはずだったのですが、最後相手に決め手がありました。向こうもドローだと思っていて、局後ドローの手筋を示してきましたが、駒を動かしていたらやはり白勝ちではないかということになりました。これは要検討です。しかし、Megarantoは見た目とは違って非常に好青年でした。愛想もいいですしね。

あとの二人は危なげなく勝利。

 

2R、私の相手はまだ国際試合経験の少ない少年(中学生くらい)でした。どこでFMを取ったか分かりませんが、結構きっちり指してきているのでそのうち普通にIMくらいにはなると思います。実際そんな簡単にはいきませんでした。最後、幸運にもタクティクスが決まっただけです。小島君はドローっぽいエンディングをスタディーのような手筋で負け。勉強になるルークエンディングでした。暁さんは非常に難しいゲームでしたが押し切られました。

 

そして明日の組み合わせですが、、、


 

Kojima-Baba??


 

何となく嫌な予感はしていましたが、こんなに早く来るとは思ってもいませんでした。

 

気まずいルームメイトです。まあ私が負けるかドローであればそうはならないと思いますが、うっかり勝ってしまうとリアルに気まずいですね。。。

 

とりあえず今のところ市内に行っている暇はありません。明日か明後日、時間があったら街に出てみたいとは思っています。ホテルは快適で食事も良いので助かっています。会場はやはりやや冷房がききすぎて寒いですが、それ以外は特に問題なしです。




Slav Defenceの世界-part8- by 小島慎也

さて随分間が空いてしまいましたが、part8では1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.e3 a6 を紹介したいと思います。白が5.Nc3と指せば何度か紹介しているChameleon Slavになるので、黒はもちろんその用意が必要です。白としてはChameleonのメインを外すならばNc3を指さないことです。

 

1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.e3 a6 5.Bd3!?

 


 

5…Bg4

 

この手は後に紹介する5…b5よりも優秀だと考えています。

 

6.Nbd2

 

6.Qb3!? Bxf3 (6…Qc7 7.Ne5 Kojima,S(2225)-Ota,Y Japan Ch, 2008) 7.gxf3 Qc7 8.cxd5 cxd5 9.Nc3 e6 10.e4 Nc6

 

6…Nbd7 7.Qc2

 

黒が一気にe7-e5とするのを防ぐためにここでクイーンのピンを外しておきます。

 

7…e6 8.0-0

 

8.b3 Bxf3!? 9.Nxf3 Bb4+ 10.Ke2 Qe7 Kojima,S(2272)-Buhman,R(2541,GER,GM) Dresden Olympiad 2008

 

8…dxc4!?

 


 

この手は新しいアイディアです。従来の、白がb3-Bb2と組んでe5のマスを抑え、e4からセンターを開く展開はわずかですが白に固いアドヴァンテージがあると思います。

 

9.Bxc4 Be7 10.e4 0-0 11.Bd3

Carlsen,M(2776)-Karjakin,S(2706), Corus A, 2009

 

白がやや良いですが、黒を持っても楽しんで指せる局面だと思います。

 

 

Kojima S (2277)

Krumm J (2040,GER)

Thailand Open Chess Championship(5)

 

1.Nf3 d5 2.d4 Nf6 3.c4 c6 4.e3 a6 5.Bd3 b5!?

 

こちらは5…Bg4に比べれば人気が低く、勝率も悪い手です。その理由はなぜなのか、私なりに考えてみました。この手順だと白はNbd2と指す可能性が高く、そうなるとビショップはb3-Bb2と組むしかありません。そのためc4に圧力をかける手がそこまで有効なのか(b3のポーンもd2のナイトもc4を支えています)そして必要なのか(黒がb7-b5とポーンを伸ばさずとも白はb3-Bb2と組むでしょう)という疑問が出てきます。加えて、c3にナイトがいないためにb5-b4としてナイトを攻撃する狙いも作れません。以上が私の考える、白がNc3を遅らせた際にb7-b5が有効でない理由です。

 

6.b3 Bg4 7.Nbd2 e5?!

 


 

この手はかなり悩んだ末、あまり良くない手だと読みきりました。黒は7...e6 8.Qc2 Nbd7 9.Bb2 Bh5と指し、白マスビショップの交換を狙うべきでしょう。

 

8.dxe5 dxc4 9.Be2! c3?!

 

ここで白の優勢を確信しました。私の読みでは9...Nd5!? 10.bxc4 Nc3 11.Qc2 Nxe2 12.Kxe2で黒にポーンの代償が多少あるでしょう。

 

10.exf6 cxd2+ 11.Qxd2!

 

クイーンを換えたエンディングは明らかに白が良いので、白は躊躇なくクイーンをぶつけます。

 

11…Qxf6

 

11...Qxd2+ 12.Nxd2 Bxe2 13.Kxe2± ポーンストラクチャーが良いため白の優勢です。

 

12.Bb2 Qh6 13.Qd4

 

13.a4!? も面白い選択肢です。

 

13...Be6 14.Rd1 Nd7 15.0–0±

 


 

展開の差により、すでに誰の目にも白の優勢は明らかです。黒はポーンを捨てて勝負をかけてきましたが、安全に指しきって勝ちを収めました。

 

15…Be7 16.Qxg7 Qxg7 17.Bxg7 Rg8 18.Bb2 Bd5 19.g3 a5 20.Nd4 a4? 21.Nxb5 Kd8 22.Nc3 axb3 23.Nxd5 cxd5 24.Rxd5 Rxa2 25.Bb5 Rxb2 26.Rxd7+ Kc8 27.Rxe7 Rg5 28.Ba4 Rc5 29.Rxf7 Ra5 30.Rc1+ Kb8 31.Bxb3 1–0

 

 

今回でSlavのサイドライン、1.d4 2.d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.e3 の紹介を終わりにしたいと思います。次回は私が指す一風変わったSlavのメインラインを紹介し、その後は読者の皆様からのご要望に応じて記事を書き続けたいと思います。


Summer Open 2009 -4 Winners-

今年のサマーオープンは4人同時優勝ということで幕を閉じました。

 

優勝 小島 慎也 (2312) 5P (南條1/2,上杉1/2)

南條 遼介 (2205) 5P (小島1/2,角谷1/2)

上杉 晋作 (2153) 5P (小島1/2,結城1/2)

上原 慎平 (1831) 5P (小島0)

 

当たりだけ見れば他の優勝者3人と対戦している小島君が優勝で良い気がしますが、レイティングを考えれば上原君の5Pも価値あるように思えます。また、最もファイティングスピリットを見せてくれたのは南條君だったと思います。上杉君は.... 日本の大会に顔を出してくれただけでも十分です!

 

大会のハイライトは5Rの小島-南條戦だったように思えます。非常に難解なゲームで解析には時間がかかりますので、このゲームはSelected Gamesのほうに回すことにしましょう。

          

この大会で気になったことをいくつか。

 

まず、イヤホンをしながら対局しているプレーヤー。チェスソフトによる不正がさんざん叫ばれている中、これは明らかにマナー違反です。よほど注意しようかと思いましたが、私は大会の参加者ではなかったため、やめました。私が対戦相手だったら間違いなく注意していたでしょう。

 

次にタッチアンドムーブ。黒が1...e6のあと、2手目にどういうわけかキングを触ってしまい、タッチを指摘されて2...Ke7?? と指さざるを得なくなったゲームがありました。ここでタッチ指摘する方もどうかと思いますが、やはりタッチを認めて2...Ke7?? などと指してしまっては負けです。タッチしていないと言い張れば大丈夫です。実際、国際試合においても、たいていこのようなケースではアービターはタッチ指摘を認めないと思います。というのは初心者でない限り2...Ke7?? と指すはずもなく、着手の意図など全く見られないからです。

 

最後に無断欠席。初日出て成績が芳しくなかったのか、2日目来なかったプレーヤーがいました。どういう理由があったか分かりませんが、来る気がなかったなら試合が組み合わされる前にその旨をオーガナイザーに伝えるべきです。そして試合が組まれた後にどうしても都合が悪くなって来られなくなったら事後で良いのでオーガナイザーと相手に謝罪をいれるべきです。(これはあったかもしれませんが)

しかしここで最も悪かったのは4R不戦だったにもかかわらず、続く5Rもそのプレーヤーを入れてペアリングされたことです。チェスの大会では1度無断で試合に出なければ、もうそのプレーヤーは大会からはじき出されます。それなのに5R6Rも試合が組まれて、試合ができなかった人が3人も出てしまいました。

 

オーガナイザーはもう少しシビアーに、そしてプレーヤーはもう少し常識を持ってプレーしてもらいたいと改めて感じた1日でした。


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