2/23(金)〜2/26(月)にBig Rook Chess Academy主催で7RのFIDE Standardトーナメントが開催されました。このトーナメントは、タイのプレーヤーにとっては今年のチェスオリンピアードの選考も一部兼ねており、トップの戦績のタイプレーヤーと、タイ女性プレーヤーはオリンピアード選考会のreserve枠に内定することになっていました。(代表に内定するわけではない)
大会名にTCA(Thailand Chess Association)が入っているのは、このトーナメントがTCAのオフィシャルなトーナメントだということを示しています。ただし、実態は1クラブが運営する通常のオープン・トーナメントでした。
会場はBig Rook Chess Academyの本拠地で、バンコクでも高級一軒家が多く立ち並ぶ地域の一画でした。
会場は10番ボードまで3Fのスペース、11番ボード以降が2Fの大きなスペースの会場でした。
タイムテーブル:
2/23(Fri) 19:00 R.1
2/24(Sat) 10:00 R.2
2/24(Sat) 15:30 R.3
2/25(Sun) 9:00 R.4
2/25(Sun) 14:30 R.5
2/26(Mon) 9:00 R.6
2/26(Mon) 14:30 R.7
大会は平日金曜の夜からスタート。仕事が終わった後、会場に直行し、エントリーしてそのままR.1をプレーするという流れでした。2/26(月)は祝日だったため、特に休みを取る必要はなく、全ラウンドプレーできました。
今大会は会場のスペースに限りがあったため、参加人数も制限されていました。最終的には制限ギリギリの62名のプレーヤーが参加し、プレーヤーの家族もあわせ、Big Rook Chess Academyは文字通り飽和状態。タイトルホルダーはGM1名、IM1名、FM6名の8人で、前回のBig Rook Chinese New Year Rapidに次いで、2600overのノルウェーのGM Christiansen, Johan-Sebastianもエントリーしていました。
当然のことながらGM Christiansen, Johan-Sebastianが優勝本命とみられて始まったトーナメントですが、GM ChristiansenはR.1のみプレーしたあと、食中毒でその後のラウンドを棄権。本命が消え去り、いきなり優勝の行方は分からなくなりました。(GM Christiansenは大会最終日のBlitzトーナメントには回復して戻ってきました。)
私は勝ちとドローを繰り返して4勝3ドローで5.5Pで終了。上位ボードで戦い続けていたこともあり、最終的に3位入賞を果たし、賞金3,000バーツ(約12,000円)をいただきました。
今大会で一番面白かったのはR.5のゲームで、それまで全勝中の地元タイのFMを追いかける形で1番ボードでの対戦でした。
□Wiwatanadate, Poompong (FM,1986,THA)
■Baba, Masahiro (FM,2184,JPN)
TCA x Big Rook Olympiad Challenge 2024(5)
1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.Bb5+ Nc6 4.0–0 Bd7 5.Re1 Nf6 6.c3 a6 7.Bf1 Bg4 8.d4!?
[…Bxf3に対してgxf3とポーンの形を崩してでもセンターを抑えにいくアイディアは近年よく見られます。]
8...e6 9.d5 Ne5 10.Be2 Bxf3 11.Bxf3 Be7 12.Bf4 Nxf3+ 13.Qxf3 e5 14.Bg3?!
[ここは14.Be3のほうがビショップは働きます。白が気を付けなければいけないのは14.Bg5? Nxd5!]]
14...0–0 15.a4 b5 16.Na3 Qd7 17.Qe2 Rfb8 18.h3 g6 19.Bh2 Nh5 20.g4
[この手には少し驚きました。]
20...Ng7
[20...Nf4 21.Bxf4 exf4とするのは黒のfポーンが弱点になるだけに見えました。]
21.axb5 axb5 22.f4 exf4 23.Bxf4 h5 24.Rad1 Ra4 25.Qf3 b4 26.Nb1 bxc3 27.Nxc3 Rab4 28.e5 hxg4 29.hxg4
[私が期待していたのは、29.e6? gxf3 30.exd7 f2+! 31.Kxf2 Rxf4+–+]
29...dxe5 30.Rxe5 Bd6 31.Re4
[31.Ne4 Bxe5 32.Bxe5 Rxe4 33.Qxe4 Rb4ならg4がチェックで落ちます。]
31...f5 32.Rxb4 Rxb4 33.Bxd6 Qxd6
[33...Rxg4+ 34.Qxg4 fxg4 35.Bxc5は白のdポーンが強力で、果たして黒がクイーンとgポーンで勝てるかはっきりしなかったため、やめました。]
34.gxf5 gxf5?!
[34...Rxb2で...Qh2+を狙うのは、35.fxg6で逆に黒が危なくなります。 ...Qh2+のあとが続きません。黒のここまでの手はe4に白ナイトを飛ばせないように指していたため、あまり考えはしなかったのですが、34...Nxf5が最善で、35.Re1 Rxb2 36.Re8+ Kf7 37.Re2 Rxe2 38.Nxe2 Qe5でまだ黒にチャンスがあったと思います。]
35.Rd2 Qh6 36.Rg2 Rh4 37.Ne2! Kh7 38.Qc3 Rh3
39.Qxh3
[シンプルに駒清算し、イコールのエンディングになります。]
39...Qxh3 40.Rh2 Qxh2+ 41.Kxh2 Kg6 42.Nf4+ Kf6 43.d6 Ne6 44.Kg3 Ke5 45.Nxe6 Kxe6
46.Kf4 Kxd6 47.Kxf5 Kd5 48.Kf6 c4 49.Kf5 Kc5 50.Ke5 Kb4 51.Kd4 Kb3 52.Kc5 Kxb2 53.Kxc4 ½–½
[K vs Kまで戦うファイティング・ドローでした。]
優勝はBig Rook Chess Academy専属のコーチ、フィリピンのFM Jony Hablaでした。
最終結果
https://chess-results.com/tnr883385.aspx?lan=22&art=4&flag=30
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中国の春節にあわせ、2/10(土)にBig Rook Chess Academy主催で7RのFIDE Rated Rapidトーナメントが開催されました。会場は昨年10月のThe Rooky International Openの時と同じAway Bangkok Riverside Kene Hotelです。この会場は今後もバンコク開催の大会で頻繁に使われるようになりそうです。
今大会は賞金・会場・日程といったコンディションが良かったためか、いつもより多くのマスターが集まりました。中でも、スタンダード・レイティングが2600overのノルウェーのGM Christiansen, Johan-Sebastianの参加は注目を集めました。
私は先月、先々月とRapidのレイティングをかなり落としていたのもあり、リスト9でスタート。初めの2戦を勝って、R.3から上位ボードでの厳しい戦いがスタートしました。
R.3はタイに来てからの天敵、IM Badmatsyrenov(2398)から通算5戦目にて初ポイントとなるドロー。
続くR.4は最近上がり調子のBatashevs(2215)に短手数で勝ち。Mini Pattaya Openと昨年12月のRed Knight Rapidでは負けていたので、今回が初勝利となりました。
R.5はついに1番ボードまで上がり、リストトップのFM Anikonov(2480)とドロー。12月のJCA x AVANA Openではrepetitionの指摘忘れから負けになったので、まずはドローでもポイントを取れて良かったです。
好調を維持したまま、R.6は白番でプロコーチであり、タイでの大会上位常連であるFM Habla(2229)と対戦。前回、The Rooky International Rapidでは黒で短手数のドローに終わりましたが、今回は白番だったので勝ちを目指しました。
□Baba, Masahiro (FM,2201,JPN)
■Habla,Jony (FM,2229,PHI)
Big Rook Chinese New Year Rapid 2024(6)
1.e4 c5 2.Nf3 Nc6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 e6 6.Ndb5 Bb4 7.a3 Be7?!
[すでにセオリー(7...Bxc3+)から外れます。ただ、白にa3を突かせて黒にメリットは無いので、単純に手損だと思います。]
8.Nd6+ Kf8 9.Be2
[ここでの候補手はBf4、Bc4、Be2の3つでしたが、misplacedな黒キングを頭から攻めるのに早めにfポーンを突くため、0-0を急ぐことにしました。]
9...Ne8 10.Nxc8 Rxc8 11.0–0 a6 12.Be3 Qc7 13.f4 d6 14.f5
[プラン通り、fファイルから攻めます。]
14...Nf6 15.fxe6 fxe6 16.Bg4 Kf7 17.Bh3
[e6へのプレッシャーをキープしたまま、18. Qh5+ g6 19.Qh4でf6へも圧力をかける狙いです。]
17...h5 18.Ne2!
[すでに白良しなのは明らかですが、のんびりすべきではなく、攻めを急いだほうが良いと感じました。e6にプレッシャーをかけるため、ナイトをe2経由でd4またはf4に配置変えします。]
18...Nd8 19.Nd4 b5 20.c3
[cポーンを守っただけでなく、Qb3やa4からのaファイルオープンを考えていました。]
20...Qb7 21.Qd3 Rc5 22.Rae1 g5
[苦し紛れのカウンターです。22...Re5でe6を守る場合、23.Nf3と返す予定でした。]
23.Nxe6!
[白のアタックの準備は完了しているので、ピースを切って黒キングをおびき寄せます。]
23...Nxe6 24.Bxe6+ Kxe6 25.Bxc5 dxc5
26.e5 c4
[ここで黒の時間が落ちました。26...Nd5 27.Qf5#も26...Ng4 27.Qf5+ Kd5 28.Qe4+ Ke6 29.Qxb7も白勝ちです。]
1–0
最終R.7はタイNO.1のIM Laohawirapap(2280)にドロー。向こうとしてはドロー以上で2位以上が確定するので、無理はせず、repetitionでゲーム終了。
最終的に3位入賞し、トロフィーと賞金3,500バーツ(約14,000円)をいただきました。久しぶりに良いパフォーマンスで満足です!
優勝はGM Christiansen, Johan-Sebastianでした。(黒のプレーヤー)
最終結果
https://chess-results.com/tnr883357.aspx?lan=22&art=4&flag=30
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2022年はコロナでチェスも指してなく、この総括をスキップしてしまいましたが、今年は自由な世界が戻ってきて、総括も復活です。
まずは2023年の戦績は以下の通り。
================================
試合数:98試合(□48 ■50)
結果:(勝ち70 負け13 ドロー15)
勝率:79.1%
================================
2023年は4月に中国からタイへ国異動しました。これにより、生活環境も大きく変わりましたが、チェス環境も大きく変わりました。
5月のBig Rook Chess Festivalをスタートに、合計Standard 3トーナメント23戦、Rapid 12トーナメント75戦をプレーしました。(ブリッツ大会もFIDE公式戦1トーナメント、非公式戦2トーナメント出ています。)コロナの3年の鬱憤を晴らすかの如く、アクティブにプレーした1年でした。
タイ自体は決してチェスが強い国ではなく、立ち位置的には日本とほぼ同等です。しかし、トーナメントやスクールをはじめ、チェスにまつわる環境は日本より先を行っていると思います。それに引き寄せられてタイ国外から多くのプレーヤーも集まってきます。
2024年も引き続きタイでプレーします。すでにStandardトーナメントの計画も出てきていますので、スケジュールを合わせて出場していこうと考えています。
それでは、皆様、良いお年を〜
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12/24(日)はRed Knight Chess Clubで恒例のFIDE Rated Rapidトーナメントでした。前日、Kasetsart Rapid Openだったので2日連続のRapidトーナメントです。
この日はクリスマスイブだったからか参加者も少なく、私のエネルギーも少なく、2戦負けて4位で終了。プライズは3位までなので、これも逃す結果に。。。
最終結果
https://chess-results.com/tnr862731.aspx?lan=22&art=4&flag=30
Red Knight Chess Clubには2023年、4度のFIDE Rated Rapidトーナメントに参加し、大変お世話になりました。
Red Knight Chess Clubは2024年1月〜4月までのスケジュールをすでに公表していて、1/28(日)と3/31(日)がFIDE Rated Rapidトーナメントの予定です。1/28(日)のRapidが私にとって2024年初のプレーになりそうです。
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12/23(土)は、タイの名門国立大学、カスサート大学でThe Rooky Chessが主催するRapidトーナメントでした。
今大会は非健常者のプレーヤーも参加する特色のあるトーナメントで、賞金の配分を見ても非健常者のプレーヤーを優遇するシステムでした。タイでは年に何回か、このようなトーナメントが開催されています。本来、どのトーナメントにも非健常者は参加できるはずですが、例えば、10月のThe Rooky Internationalではトーナメント会場が2階でエレベーターが無かったので、車椅子では会場にアクセスできなかったため、非健常者が全ての大会にスムーズに参加できるわけではありません。
大会は6R制でタイムコントロールは15分+10秒なので、丸1日がかりのスケジュールでした。私はメインのOpenセクションでリスト1位スタート、全ラウンド1番ボードでプレーして5勝1ドロー。最終ラウンドで引き分けたラトビアの青年、Batashevsも同ポイントで並びました。タイブレークは上から順にDirect Encounter、Buchholz Cut 1、Buchholzで、タイブレーク2番目のBuchholz Cut 1ですでに彼の方が上回っていたので、本来ここで順位がついてもルール上問題なかったはずです。しかし、大会途中にオーガナイザーから同ポイントで並んだ場合はプレイオフを行うとアナウンスがあり、Openセクションの優勝者を決めるのに私とBatashevsの間でプレイオフが行われました。今思えば、このプレイオフは私に対する救済措置だったかもしれません。(1番ボードで戦い続けてポイントもトップタイになったプレーヤーが負けるタイブレークはどこか問題がある)
プレイオフはまず3分+2秒のブリッツを白黒1戦ずつ行い、初め白番で私が負けましたが、次の黒番で勝利。ブリッツは1-1のタイになりました。最後は白5分vs黒4分で黒が負けなければ黒勝ちのアルマゲドンで勝負を決めることになり、色はトスで決められ、私が白を引きました。このゲームは勝ちにいかなければいけないプレッシャーから無理攻めが出て、ゲームに負けてプレイオフを落としました。結局、当初のタイブレーク通り2位に落ち着き、トロフィーと賞金2,000バーツ(約8,000円)を頂きました。
あとで主催者でありFIDEアービターのPiroonが、「このプレイオフはアービターとして大きな経験だった」と話していましたが、プレーヤーの私にとってもプレイオフは初めてでユニークな経験だったのは間違いありません!
最終結果
https://chess-results.com/tnr862877.aspx?lan=22&art=4&flag=30
今回、視覚障害者のプレーヤーのプレーを初めて見ました。おそらくオリンピアードでIBCA(視覚障害者のチーム)と当たったことのある人は分かると思いますが、日本ではいまだ見られない光景です。(少なくとも私は経験がありません。)
プレーヤーとペアになる介助者は、チェスのルールを理解しているだけでなく、ゲームの経験がある程度ないとできないように見えました。メイン盤の駒を動かすタイミング、時計を押すタイミング、相手の手を視覚障害者用の盤に移すタイミングなど、タイムラグの無いよう、円滑にゲームを進めるのはテクニックが必要です。あと、視覚障害者はクロックを見ることはできないので、持時間がどの程度なのかは適時、介助者に聞くことができるのかな? と色々考えさせられました。
The Rooky Chessは3月終わりか4月頭にStandardトーナメントを開催する予定があるとのことですので、そちらの情報を待っています。
カスサート大学のキャンパスは広大で、バスやバイクタクシーで目的地へ移動する必要があります。
キャンパス内はスタバもあればホテルもあれば何でもそろっていて、さながら1つの街のようです。
昼食は大学の学食を利用させてもらいました。
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タイ最大のオープン・トーナメントであるBangkok Chess Club Openを主催するBangkok Chess Clubは毎週金曜の夜に活動しています。19時頃からバンコク中心部のイングリッシュ・パブに人が集まりだし、20時過ぎからメインのBlitzトーナメントが開催されます。トーナメント形式は参加人数にもよりますが、ラウンドロビンでだいたい9〜11Rが多いです。毎月4週目の金曜だけは、FIDEの公式Blitzトーナメントが開催されていて、優勝者にはパブで使えるクーポン券が渡されます。
多くの参加者は、このBlitzトーナメントに参加するのを目的に来ていますが、もちろん参加しないで知り合い同士でチェスを指したりだらだら雑談して過ごしたりしても問題ありません。トーナメント参加費や会費はなく、どのレベルのプレーヤーでも歓迎なので、バンコクに来られた際は立ち寄ってみても良いかと思います。(事前連絡不要なのでふらっと立ち寄れます。)
会場はイングリッシュ・パブThe Royal Oak
2Fを借り切っています
12/15(金)は時間があったので、Blitzトーナメントに参加することにしました。タイに来てからは2回目で、前回の参加は4月でした。この日は参加人数が多かったため、2クラスに分かれてのラウンドロビンとなりました。持ち時間は一般的な3分+2秒で、9Rのラウンドロビンで、私のグループにはFIDEマスターが他に1人参加していました。
トーナメント前に生ビールで糖分補給!
最終的には7勝2ドローで2位に2P差をつけて優勝。前回4月のときは優勝を逃していたため、今回、わりかしスムーズに優勝できたことは嬉しく思っています。やはり、勝っているときはBlitzも楽しいです(笑)
クロステーブル
↓Bangkok chess clubのHP
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2024年1発目のスタンダード・トーナメントの案内が出ました。Big Rook Academy主催で、2/23〜2/26にタイの首都バンコクにおいての開催です。大会詳細はFacebookでBig Rook Academyを検索しても、大会ポスターのQRコードを読み込んでも見ることができます。
日時 : 2024/2/23(金)〜2/26(月)
場所 : Big Rook Chess Academy
フォーマット :
Standard : 7R 90分+30秒
Blitz : 7R 3分+2秒
タイムテーブル :
2024/2/23(金)
18:00 Players Report
18:45 Technical Meeting
19:00 Round 1
2024/2/24(土)
10:00 Round 2
15:30 Round 3
2024/2/25(日)
09:00 Round 4
14:30 Round 5
2024/2/26(月)
09:00 Round 6
14:30 Round 7
18:30 Awarding Ceremony (Standard)
19:00 Blitz Round 1-7
20:45 Awarding Ceremony (Blitz)
大会はStandard(Classical)とBlitzの2部門になります。両方出てもどちらか一方でも問題ありません。タイは2/24-26が3連休ですので、これにあわせたスケジュールです。初日の2/23は平日ですが、R.1が19時スタートですので、仕事終わりにR.1をプレーすることができます。(つまり、有休をとる必要が無い)
日本も2/23が祝日だと思うので、2/23にバンコクに飛んで、2/26の深夜便で戻る強行スケジュールでの参加も可能です。
今回の会場のBig Rook Chess Academyは比較的バンコクの中心部にあります。タクシーでのアクセスが必須ですが、バンコク中心部のホテルからならそれほど時間はかかりません。
Let’s play in Bangkok!!
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12/2(土)は、Jirapak Chess Academy(JCA)が主催するRapidトーナメントでした。
大会フォーマットは7Rのスイス式、タイムコントロールは15+10、セクションはOpen、U14、U12、U10、U8、U6の6つに分かれていて、総勢110名を超える参加人数となりました。
今回は大会会場のAVANA Hotelがスポンサーで、このホテルのConvention Hallを借り切っての開催でした。会場自体は古びてはいましたがそれなりに豪華でした。ただ、ホテルのロケーションはいまいちでした。路線の最寄り駅も徒歩40分と離れていて、アクセスにはタクシーを利用する他ありませんでした。(帰りは頑張って歩いてみましたが、やはりかなり駅まで距離がありました)ホテル利用客は中国人観光客がメインのように見えましたが、観光には絶対おすすめできないロケーションです。
ホテル周囲はほぼ住宅地だったため、昼食はホテル内でビュッフェが用意されていました。これは参加費に含まれており、メニューも豊富で、食事のクオリティーは高かったです。ただ、200人近いプレイヤーとその家族がいっせいに押し寄せるので、食事の取り合いになり、早く行かないと無くなるかもしれませんでした。幸い、私は昼食会場のオープンとほぼ同時に食事にありつけました。
ゲームのほうは非常に低調で、全く特筆すべきところがなく、4.5P/7で終了。今月はまだRapidトーナメントが2つ残っているので、そちらを頑張りたいと思います。
最終結果
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10/29(日)にRed Knight Chess ClubでFIDE Rated Rapidトーナメントがありました。出場は6月、8月に続いて3度目になります。10月はMini Pattaya OpenとThe Rooky International Openに参加し、日程も近かったため、初めは参加しないつもりでした。しかし、オーガナイザーからの熱烈な誘いもあり、出場者のラインナップも過去一番ということで、トーナメント前日に出場を決めました。
初めの3Rを勝ち、続くR.4は、名実ともにタイのNO.1プレーヤー、FM Laohawirapapとペアリングされました。Laohawirapapはジュニアプレーヤーでこのゲームの1〜2日後にIMになりました。(タイ初のIM!) タイにいれば遅かれ早かれ当たる相手で、今回初対戦となりました。
□Baba, Masahiro (FM,2259,JPN)
■Laohawirapap, Prin (FM,2339,THA)
Red Knight Chess Club Rapid October 2023(4)
1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 g6 6.Be3 Bg7 7.f3 a6 8.Qd2 h5!? 9.Be2
[DragonとNajdorfを合わせた形に…h5と突くのが相手の得意戦法でした。Laohawirapapは9月の杭州アジア大会で山田弘平くんと中国のWei Yiに対しても同じ戦法で勝負しています。その時の山田くんのチョイスは9.Bc4で、序盤からタクティカルな応酬になりました。9.Be2はNegiの推奨する手で、どちらかというとポジショナルな戦いを目指すことになります。]
9...Nc6
[Wei Yi戦では9...Nbd7でした。]
10.0–0 Bd7 11.Nd5 0–0 12.c4 Rc8 13.Rac1 Nxd5 14.cxd5 Nxd4 15.Bxd4 Bxd4+ 16.Qxd4 Qa5 17.a3 Rxc1 18.Rxc1 Rc8 19.Rxc8+ Bxc8 20.Kf2
[駒交換が進み、白に特にアドバンテージは無くなりました。ここでこちらからドローオファーし、相手の出方を見てみることにしました。このオファーは断られます。]
20...Bd7 21.f4 Bb5 22.Bxb5 Qxb5 23.e5 Qb3 24.h3
[中央でアクションを起こす前に白キングを安全なゾーンに逃避させることにしました。]
24...h4 25.Kg1 a5 26.Kh1 b5 27.f5!?
[黒キング周りのポーンを崩しに行きます。27...gxf5 28.exd6 exd6 29.Qxh4 Qxd5 30.Qg5+はパペチュアルに終わります。]
27...Qg3 28.exd6 exd6 29.fxg6 fxg6 30.Qe4!
[ここで初めて白に少し分があるように感じました。黒キングのほうが守りは薄く、どちらかと言えば黒のポーンのほうが弱点は多いです。また、黒クイーンのe1からのチェックを抑えているのもポイントです。]
30...Kf8 31.Qe6 Qe5 32.Qc8+
[32.Qxg6 Qxd5 33.Qf6+ Ke8 34.Qxh4は白の1ポーンアップですが黒には強力なパスポーンができ、どちらが良いのかはっきりしませんでした。]
32...Qe8
[32...Kg7 33.Qb7+ Kf6 34.Qxb5 Qe1+は黒からパペチュアルチェックでドローです。]
33.Qc3 Qe2?!
[はじめ、この手のポイントが良く理解できませんでした。単純にQf6+を許します。この1手で負けになるわけではありませんが、白にチャンスを与えるべきではありません。33...Qe5! なら黒はバランスを保てます。]
34.Qf6+ Ke8 35.Qxg6+ Kd8??
[これが敗着でした。そしてこの手は予想していなかったので、Qxd6がチェックだと気付くのに少し時間がかかりました。
35...Kd7? には36.Qg4+! Qxg4 37.hxg4で白勝ちのポーンエンディングです。例えば37...Ke7 38.Kh2 Kf6 39.Kh3 Kg5 40.g3 hxg3 41.Kxg3 Kf6 42.Kf4 Kg6 43.g5+–
正しくは35...Ke7で、36.Qg7+ Ke8 37.Kh2なら白勝ちというよりはドローでしょう。もしかしたら相手は36.Qh7+からのh4取りや36.Qe6+からのアウトサイドvsインサイドのポーンレースを気にしたのかもしれません。]
36.Qxd6+ Ke8 37.Qe6+!
[クイーンを強制交換し、1ポーンアップのポーンエンドゲームは簡単に白勝ちです。]
37...Qxe6 38.dxe6 Ke7 39.g3 hxg3 40.Kg2 Kxe6 41.Kxg3 Kd5 42.h4 Kc4 43.h5 Kb3 44.h6 Kxb2 45.h7 Kxa3 46.h8Q a4
[先にパスポーンの進行方向にクイーンが到達するので、黒ポーンのプロモーションの夢は叶いません。]
47.Qa1+ Kb3 48.Kf3 b4 49.Ke3 a3 50.Kd3 a2 51.Kd2 Ka3 52.Kc2 b3+ 53.Kc3 Ka4 54.Kb2 1–0
R.5はIM Badmatsyrenovに良いところなく負け。(3敗目) この時点で優勝はなくなりました。
最終ラウンドはタイのFM Wiwatanadateとでした。彼はプレーヤー(FM)、アービター(IA)、コーチ(FI)の仕事でいつも多忙な日々を送っています。そして私のタイでのチェス生活をサポートしてくれています。対戦はこれが3度目で、1度目は2020年のAsian Online Nations Cup、2度目は今年のBig Rook Chess Festivalで、どちらも負けています。今年まで面識はなかったですが、調べてみると2009年のホーチミンでのゾーン選手権に出場していたので、その時同じ会場でプレーしていたことになります。(補足ですが、Tuさんも同じ会場でプレーしていました。)
何はともあれ、ここは絶対勝ちたいゲームでした。
□Wiwatanadate, Poompong (FM,1899,THA)
■Baba, Masahiro (FM,2259,JPN)
Red Knight Chess Club Rapid October 2023(6)
1.c4 e5 2.Nc3 Nc6 3.g3 Bc5 4.Bg2 d6 5.e3 a6 6.Nge2 Ba7 7.0–0 h5
[もはやEnglishに対してメインラインとなっているこのラインをここで使います。ダブルエッジなポジションを目指せるので、Rapidで勝ちたい時には適した戦法だと思います。]
8.h3 h4 9.g4 f5 10.Qc2 Nge7 11.d4 fxg4 12.d5 Nb8 13.Be4 0–0 14.Bd2 Nd7 15.hxg4 Nf6 16.f3
[g4ポーンを強化しますが、e3ポーンを弱くします。]
16...Qd7!?
[クイーンをビショップの前に重ねる奇抜な手です。 ...Nxg4がスレットになっているかどうか確信はありませんでしたが、とりあえず試してみます。]
17.Kh2 c6 18.Rg1 cxd5 19.cxd5 b5 20.Raf1 Bb7 21.g5
21...Bc8!!
[ここまで黒の手はd5に孤立ポーンを作らせ、これを落としにいくプランでしたが、直前の白の手を見てプランを変えます。b7に出したビショップをc8に戻すのは難しい判断ですが、ベストです!]
22.Rg2 Qh3+ 23.Kg1 Nxe4 24.Qxe4
[24.fxe4? Bxe3+も24.Nxe4 Nxd5 (24...Rxf3 25.Nf6+!?)も黒満足です。]
24...Bf5 25.Qb4 Bc5!
[d6ポーンを守るとともに白クイーンを悪いマスに追いやる重要な1手です。]
26.Qb3 Bd3!
[流れるように好手が続きます。Rh2で黒クイーンがトラップされないよう、退路は確保しておきます。]
27.Rh2 Qf5 28.Rxh4 Qxg5+
[28...Bc2! 29.Ng3 Qd3で白クイーンをトラップできたようですが、私の狙いは白キングに集中していました。]
29.Rg4 Qh6
[e3ポーンを睨んでおきます。ベストなタイミングと方法でここを落としにいきます。]
30.Kg2 Nf5!
[黒の全てのピースが躍動し、白キングに向かいます!]
31.Rh1 Nxe3+ 32.Bxe3 Qxe3
[…Qxf3+、…Qf2+、…Bxe2とスレットが多すぎて白には受けがありません。]
33.Ng1 Qf2+ 34.Kh3 Bf1+! 0–1
[35. Rg2 Rf4! で次にメイトです。]
最終結果
https://chess-results.com/tnr831199.aspx?lan=22&art=4&flag=30
最終的に3位。賞金1,500バーツ(約6,000円)をもらって帰りました。次回は12月予定です。
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大会2日目の午前は7RのRapidトーナメントでした。大会名にSuperが付いているのは、タイムコントロールが10分+2秒と、通常のRapidゲームより短いからだと思います。
このトーナメントは出場費が一律850THB(3,500円)でタイトルホルダーのディスカウントが無かったせいか、Standardに参加していた多くのトッププレーヤーが出場を見送っていました。逆にこのRapidトーナメントだけ参加しているプレーヤーもいました。Openセクションは全41名参加で、私がリストトップでトーナメントはスタートしました!
初戦は勝ちきれずドロー、R.2を勝ってR.3は強敵との対戦でした。
Ko,Ko Ohn (FM,2178,MYA) – Baba Masahiro
The Rooky Super Rapid 2023(3)
position after 48.Raxa6
[白にも黒にも主張するところがあり、どちらが良いかよく分からず指し続けていました。]
48…Be5 49.d6 Re4 50.Bd2 Qh4 51.d7
51...Rd8
[ここで51...Re1+ 52.Bxe1 Qxe1+ 53.Qf1 Qg3+ 54.Qg2 Qe1+のパペチュアルの筋は見えていましたが、勝ちを求めていたため、リスクを承知でプレーを続けました。]
52.Re8+ Kg7 53.Rxd8 Qxd8?
[この手は負けです。ただ、お互い白の決定打が見えていませんでした。本譜のようにルークを取り返すのではなく、53...Rg4でクイーンを狙いに行くのが正着です。そしてこの後、白に4手の難しい絶対手があり、黒も白にクイーンを作らせてドローという壮絶な応酬となります。54.Bxh6+! Kxh6 55.g7+! Kxg7 56.Rg8+! Kxg8 57.Rg6+! Rxg6 58.Qxg6+ Bg7 59.Qe8+ Kh7 60.d8Q Qg3+でドロー!]
54.Qh3?
[54.Bxh6+! Kxh6 (54...Kg8 55.Ra8!! Qxa8 56.Qa2+!! は白勝ち!) 55.g7+! (6段目のルークの横の利きでチェック!)で白勝ちです。]
54...Rg4+ 55.Kf1 Bf4
[Qd3くらいでまだ白勝勢ですが、ここでアービターが時計を止めに入りました、私も気づいていませんでしたが、相手の時間が落ちていました。]
0–1
残りのラウンドも負けなしでしたが、決して安定したものではありませんでした。R.5のゲームでは序盤から悪くなり、はっきりした負けゲームでした。
Portugalera,Ric (2101,PHI) – Baba Masahiro
The Rooky Super Rapid 2023(5)
position after 59.Nxf6+
[黒は単純に2ポーンダウンで誰が見ても敗勢ですが、ここでリザインすべきでしょうか? ゲームを理論上ドローにできるアイディアが無ければリザインも分かりますが、まだ私にはドローに持ち込むアイディアが2つありました。1つはビショップを犠牲にして白ポーンを2つ落とし、RN vs Rのエンドゲームにして50手持ちこたえるもの、もう1つは何とか1つポーンを落としてドローのルークエンドゲームに持ち込むものです。次の25手は耐えてチャンスを待つ時間です。]
59…Kh6 60.Nd5 Kh7 61.Rg3 Ra2 62.Rg4 Be1 63.Rf4 Kg6 64.Ne3 Bd2 65.Rf3 Kg5 66.Rf5+ Kg6 67.Nc4 Be1 68.Ne5+ Kg7 69.Nd3 Bc3 70.Kg3 Rd2 71.Nf4 Bb4 72.Ne6+ Kg6 73.Nf4+ Kg7 74.Nd5 Bd6+ 75.Kg4 Bc5 76.f3 Rg2+ 77.Kh3 Rg1 78.Nf4 Bd6 79.Ne6+ Kg6 80.Nf4+ Kg7 81.e5 Be7 82.e6 Bd6 83.Rf7+ Kg8 84.Kh2?
84…Re1!
[辛抱強く待ってようやくチャンス到来です。白は大事なeポーンを守れません!]
85.Rf6 Bxf4+ 86.Rxf4 Rxe6
[ついにドローのルークエンディングとなりました!]
87.Kg3 Ra6 88.Kg4 Ra1 89.Kg5 Rg1+ 90.Kf6 Ra1 91.Rf5 Kf8 92.Kg6+ Kg8 93.f4 Rg1+ 94.Rg5 Ra1 95.Kf6+ Kf8 96.Re5 Ra6+ 97.Re6 Ra4 98.f5 Ra1 99.Rb6 Kg8!
[ドローへのオンリームーブです。99…Ke8は負けです!]
100.Rb8+ Kh7 101.Kf7 Ra7+ 102.Kf6 Ra6+ 103.Kg5 Kg7 104.Rb7+ Kg8 105.Rc7 Rb6 106.Rd7 Ra6 107.f6
107...Ra1!
[6段目までポーンを突かせたらすぐに背後からチェックをかけられるよう、後ろに回り込みます。]
108.Rd8+ Kf7 109.Rd7+ Kf8 110.Kg6 Rg1+ 111.Kf5 Rf1+ 112.Ke6 Re1+ ½–½
[Rapidにもかかわらず、長丁場のゲームだったので、最後は多くのギャラリーがボードを取り囲んでいました。]
Super Rapidは4勝3ドローで5.5Pで終了。タイブレークで負け、4位となり、3位入賞はなりませんでした。フィリピン勢3人に表彰台を独占され、悔しい結果となりました。
最終結果
Super Rapid
https://chess-results.com/tnr821087.aspx?lan=22&art=4&flag=30
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10/20〜23にタイのバンコクで7Rのスタンダード・トーナメントと7Rのラピッド・トーナメントが開催されました。
The Rooky Chess Clubは比較的新しく設立されたクラブで、バンコクを拠点に活動を続けています。そんなThe Rooky Chess Clubが運営する初めての国際大会が今回のThe Rooky International Openです。もちろん、The Rooky Chess Clubのメンバーだけではこのような大きな国際トーナメントを運営するのは難しいので、他のクラブからもスタッフとして運営の手助けをするのがタイでのトーナメントのやり方です。
トーナメントの案内は8月末に出ました。特色としては、会場を白亜の神殿のようなプールが写真映えする、タイドラマ「The Warp Effect」のロケ地にもなったチャオプラヤ川沿いのホテル、Away Bangkok Riverside Kene Hotelに選んだことでした。スケジュール、出場費、賞金、センサーボード、Live Gameなどのトーナメント環境は5月のBig Rook Chess Festivalを参考に計画していたことはよく分かりました。
タイは10/21〜23が3連休で、10/20に休みを取ると全ラウンド出場できるので、スケジュール的にも出やすいトーナメントだったと思います。頑張れば日本からも出場可能なスケジュールだったので、私からオーガナイザーにはJCF(Japan Chess Federation)にも正式に案内を出したらどうかと提案しました。(注:この時は、エントリーしている人数が少なかったため、多少オーガナイザー側に焦りがあった)
実際、こう提案した後、すぐにオーガナイザー側からJCFに大会案内メールを送っていましたが、その後のやり取りは定かではありません。これとは別に何名か日本から私に直接問い合わせもありました。いずれにせよ日本からのプレーヤーの参加は実現しませんでしたが、大会の宣伝や海外からの集客をいかに伸ばしていくかは今後、タイ側のオーガナイザーやプレーヤーとも話していきたいと思っています。
タイムテーブル:
10/20(Fri) 9:00 R.1
10/20(Fri) 14:30 R.2
10/21(Sat) 9:00 Super Rapid
10/21(Sat) 14:30 R.3
10/22(Sun) 9:00 R.4
10/22(Sun) 14:30 R.5
10/23(Mon) 9:00 R.6
10/23(Mon) 14:30 R.7
会場はAway Bangkok Riverside Kene Hotelの離れのホールでした。建物は2階建てで、トーナメントホールは2階でした。1階にもホールがあり、参加人数が多くなって2階で収まらなくなった場合は、そちらも利用できたと思います。人数制限を設ける必要なく、うまく柔軟に対応しているなと感心しました。
オープンクラスのボードはほぼセンサーボードでLive中継されました。
大会特製のスコアシートと手土産のカップ
トロフィーはスタイリッシュ!
スタンダード・トーナメントはOpenセクションとChallengerセクションの2部門に分かれており、25のFederationから計100名を超えるプレーヤーが参戦しました。OpenセクションはIM3人、FM6人、WFM2人、WCM1人の計12人のタイトルホルダーがいました。私はリスト5でスタート、5位までトロフィー+賞金があったので、何とか入賞を目指して戦うことにしました。
初めの3Rを2勝1ドローで迎えたR.4、相手はベトナムの女子マスターでした。
Nguyen,Thi Minh Oanh (WFM,1880,VIE) – Baba Masahiro
The Rooky International Open 2023(4)
position after 44...Kg6
[ここまで苦しいながら粘って迎えた局面。クイーンサイドのポーンが2 vs 1だったらまだチャンスがありますが、3 vs 1だと厳しいです。にもかかわらず、かすかなドローチャンスを狙っていました!]
45.a4?!
[このケアレスな1手で白は勝ちを逃します!白キングはこのタイミングでクイーンサイドに向かわなければいけませんでした。45.Kd3!]
45...Rd8!
[dファイルで白キングをカットオフします。私のアイディアは、2ルークで白キングをhファイルまで追い込み、あわよくば白クイーンを挟まなければメイトを防げない状況を作ることです。白パスポーンが進むのが早いか、白キングをhファイルまで追い込むのが早いかの勝負です。]
46.Qc6+ Kg7
[驚くべきことに、ここでチェスエンジンは局面評価値±0.0を示してきました。このまま±0.0を保ちながらゲームは進みます。]
47.Qg2+ Kf8 48.Qc6 Re7+ 49.Kf3 Kg7 50.Qc5 Rf8+ 51.Kg4 Ref7 52.b5 Kh8
[狙いはRg8+ Rh7+]
53.Qe5+ Kh7 54.Qh5+ Kg8 55.Qd5 Kh7 56.Kg5 Rg8+ 57.Kh5 Kg7 58.a5 Kf6 59.Qd6+ Kf5 60.Qd5+ Kf6 61.Qf3+ Ke7 62.Qe4+ Kf6 63.b6 Rfg7
[ここは63...axb6 64.axb6の交換を入れるか迷いました。最終的にはbxa7でポーンが割れたほうがあとで回収しやすいと考え、放置することにしました。]
64.Qf4+ Ke6 65.Qe4+ Kf6 66.Qf4+ Ke6 67.Qh6+ Kd5
[これも正確に指せばドローになりますが、実戦的にはベストでないです。67...Kf5! で68.bxa7 Rg5+ 69.Kh4 Rg4+からのドローが最もはっきりしていて間違いもありません。当初の予定から割れた白ポーンを回収しに行く予定だったので、キングをクイーンサイドに向けて進めてしまいました。]
68.bxa7
68...Rxa7??
[しかしこれがブランダーでした。黒ルークの連携が切れると、クイーンによるチェックでどちらか一方のルークが狙われるのは分かっていたので、クイーンによるチェックは細かくチェックしていました。しかし、ポーンによるチェックを忘れていました!
代わりの手ですが、68...Rg2? はQd2+を防ぎ、…Rh2#も狙い、一見勝ちにも見えます。しかし、白には奇跡のリソースがあります。69.c4+! Kd4 (69...Kxc4 70.Qc6++–) 70.Qf4+ Kc5 71.Qe5+ Kb4 72.Qb8+!+– これで次にa8Qで2個目のクイーンを作られます。注目すべきは…Rh2+も…Rh8+も防がれていることです!
黒がイコールを保つには1手のみで、これが実に難しく、68...Rg3!! 69.Qd2+ Kc6 70.a8Q+ Rxa8 71.Qh6+ Kd5 72.Qd2+ Kc6=]
69.Qd2+
[69.c4+!! で、黒キングがどこへ行っても白は次にクイーンによるチェックでどちらか一方のルークを落とせます!]
69...Kc6
70.Qd3?
[ここは白のラストチャンスで、70.Qh6+! Kd5 71.c4+!! です。]
70...Rxa5+ 71.Kh6 Rc8 72.Qc4+ Rc5
[ここまでくるとはっきりしたドローです。最後は少し欲が出て、白キングを8thランクに追い込めないかトライしましたが、パペチュアルチェックを逃れることはできませんでした。]
73.Qe6+ Kb7 74.Qb3+ Ka6 75.Qa4+ Kb7 76.Qb3+ Ka6 77.Qa4+ Kb6 78.Qd4 R8c6+ 79.Kg7 Kb7 80.Qb4+ Kc8 81.Qg4+ Kc7 82.Qf4+ Kb7 83.Qb4+ Ka6 84.Qa4+ Kb6 85.Qd4 Kb7 86.Qb4+
½–½
このラウンドをドローに逃げることができたのが大きく、続く2Rを連勝、最終ラウンドは1番ボードでトップを独走するIM Shkapenkoとでした。
□Baba, Masahiro (FM,2248,JPN)
■Shkapenko, Pavel (IM,2405,RUS)
The Rooky International Open 2023(7)
1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 Bc5 4.0–0 d6 5.Bxc6+ bxc6 6.d4 exd4 7.Nxd4 Ne7
[ここで相手よりドローオファー。優勝を確定させるためでした。私もドローで入賞確定だったのと、何より負けなしでトーナメントを終わらせたかったので、ドローを受けました。]
½–½
最終ラウンドは早く終わったため、ようやく他のボードをゆっくり観戦することができました。あとは最終順位が出るのをゆっくり待つだけでした。
最終結果
Standard
https://chess-results.com/tnr821084.aspx?lan=22&art=4&flag=30
最終4位で悲願の海外(スタンダード)オープントーナメント初入賞となりました!スタイリッシュなトロフィーと賞金2,400THB(約10,000円)をもらってトーナメント終了となりました。
次回、Super Rapid編のレポートです。
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10/13〜17にタイのパタヤで9Rのスタンダード・トーナメントが開催されました。
パタヤでは過去2018年、2019年に9Rのスタンダードの国際トーナメント(Pattaya Open)が、2020年にはコロナの影響か、少し縮小した形で7Rのスタンダードの国際トーナメント(Mini Pattaya Open)が開催されていました。今回は3年ぶりの開催となり、9Rに戻ったものの、2018年、2019年に比べるとまだ小規模なためか、トーナメント名にはMiniが付いていました。
このトーナメントの案内が出たとき、私はすでに10/20〜23にバンコクで開催されるThe Rooky International Openにエントリーしていたため、パタヤの大会にも出るかどうかは少し悩みました。悩んだ理由の1つはスケジュール、もう1つは運営です。
まず1つ目、タイは10/13〜15が3連休で、全ラウンド出場するには10/16と10/17に休みを取らなければいけませんでした。そして全ラウンド出場すると10/13〜10/23の11日間に中2日挟んで計16Rのスタンダードのゲームと7Rのラピッドのゲームをプレーすることになり、体力的にかなりタフになります。
2つ目は運営の件ですが、オーガナイザーが8月のPattaya Rapidと同じで、その大会のレポートにも書きましたが、彼らの運営に少し違和感がありました。そしてそのあと、Pattaya RapidはFIDEレイティングトーナメントとしてFIDEのトーナメントリストに登録されていたものの、結果報告がされることはありませんでした。さらに、トーナメントが終了してから30日間過ぎると結果報告がされていないトーナメントはFIDEのトーナメントリストから除外されるという規定があるため、今となってはPattaya RapidがFIDEレイティングトーナメントとして登録されていた証拠は残っていません。この件についてFacebookでオーガナイザーに問合せしましたが、反応はあったものの具体的な回答やアクションはありませんでした。後ほど、このやり取りを見ていたタイのマスターの1人が教えてくれたのですが、以前にも同様のことがあり、TCA(Thailand Chess Association)から正式にこのオーガナイザーへの警告があったということです。
多少の不安要素はあったものの、タイトルホルダーも複数参加し、トーナメントとしては面白そうだったので最終的には参加を決めました。FMは参加費が少しディスカウントされて1,000THB(4,000円)でした。(GM・IM・WGM・WIMは無料、FM・CM・WFMは1,000THB、FIDEレイティング1500以上1,500 THB、1500未満2,000 THB、UR2,500 THB)
タイムテーブル:
10/13(Fri) 9:00 R.1
10/13(Fri) 14:00 R.2
10/14(Sat) 8:30 R.3
10/14(Sat) 13:30 R.4
10/15(Sun) 9:00 R.5
10/15(Sun) 14:00 R.6
10/16(Mon) 9:00 R.7
10/16(Mon) 14:00 R.8
10/17(Tue) 9:00 R.9
10/14だけは夜にブリッツ・トーナメントがあったため、スケジュールが30分前倒しになっていました。90/30のタイムコントロールで、ラウンド間のインターバルが5時間は短いです。実際、R.7では150手以上続いたゲームがあり、R.8開始時間が15分以上遅れました。また、午後のラウンドは会場に着いてからペアリングが判明することもあり、十分な準備・休養のないままプレーを開始せざるを得ませんでした。90/30のタイムコントロールで1日2R行う場合は、試合間のインターバルは最低5時間半、欲を言えば6時間以上欲しいところです。
会場はパタヤ市役所内のホールで、余裕のあるスペース、静かなコンディション、ロケーションもよく、試合環境としてはとしてはこの上ないところでした。今回、ホテルは会場から徒歩10分程度のところで(比較的)安宿にしました。日中ほとんどの時間はトーナメントホールにいるので、ホテルは休憩だけできればよく、最低限でOKです。
ゲームのほうはスムーズにいかず、レイティングも大きく落としましたが、ハードなゲームが多かったのは良かったです。最もハードだったのは最終戦で、予期せぬハード・ファイトとなりました。相手のBadmatsyrenovとは、5月のオープントーナメントに続き、2戦目です。(前回は黒番で負け)
□Baba, Masahiro (FM,2248,JPN)
■Badmatsyrenov, Oleg (IM,2406,RUS)
Mini Pattaya Open 2023(9)
1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 a6 5.Bd3 Bc5 6.Nb3 Be7 7.Qg4 g6 8.Qe2 d6 9.0–0 Nd7 10.Nc3 Qc7 11.Bd2 b6 12.Rae1 Bb7 13.f4 Ngf6 14.e5 Nd5 15.Ne4 b5?
[ここでプリパレーションを外れました。15...dxe5 16.fxe5 0–0 17.Nf2! が用意していたラインでした。]
16.Nxd6+ Bxd6 17.exd6 Qb6+
[すぐにポーンを取り返す17...Qxd6には、18.f5! が強力です。]
18.Kh1 0–0 19.Na5 Rfe8 20.Nxb7 Qxb7 21.f5??
[ここまでオープニングが成功した以上に大きなアドヴァンテージを築いたはずですが、ここでブランダー。突く前に何度も確かめたはずですが、単純な見落としがありました。]
21...exf5! 22.Qf2
[22.Qxe8+ Rxe8 23.Rxe8+ Nf8?? 24.Bh6が勘違いしていたラインで、23...Kg7! を見落としていました。]
22...N7f6 23.Qd4
[チェスエンジンによると、ここは23.Bxf5!が可能で、23...gxf5 24.Qxf5は白勝勢と出てきましたが、21手目にポーンをタダ捨てした後にさらにビショップも捨てる判断はなかなか難しいと思います。]
23...Qb6 24.Qxb6 Nxb6 25.Ba5 Nfd7 26.Rxe8+ Rxe8 27.Rd1 Nc4 28.Bxc4 bxc4 29.b3 Re5 30.Bc7 f6 31.Kg1 Kf7 32.b4?!
[32.Kf2! で黒ルークの2ndランクへの侵入を防いでおくべきでした。白はクイーンサイドでポーンのマジョリティーがあるため、焦ってポーンを突いていってしまいました。]
32...Ke6 33.a4 Re2 34.Rc1 Kd5 35.Kf1 Rd2 36.b5 axb5 37.axb5 Kc5 38.Rb1 Rxc2 39.b6 c3 40.b7 Rb2!
[白のパスポーンは止められ万事休すで、リザインも考えましたが、もう少し続けてみることにしました。]
41.Rc1 Kc4 42.Ba5 Rxb7 43.Rxc3+ Kd5 44.Bc7 Ne5
45.Ra3 Rb1+ 46.Ke2 Rb2+ 47.Kf1 Rd2 48.Ra6 Nd7 49.Ra8 h5 50.Rd8 Kc6 51.Rg8 g5 52.h4!
[苦しいながらこの手に賭けました。52...gxh4なら黒ポーンは割れ、狙いやすくなります。]
52...g4! 53.Rh8 f4 54.Rxh5 Ne5 55.Rf5 Nd3 56.h5 Rf2+ 57.Kg1 Rb2 58.Kf1 Rf2+ 59.Kg1 Re2 60.Ba5 Ra2 61.Kf1
[61.h6? は白が先にメイトになります。61...Ra1+ 62.Kh2 g3+ 63.Kh3 Nf2+ 64.Kh4 Rh1#]
61...Kxd6 62.h6 Ke6 63.h7 Ra1+ 64.Ke2 Rh1 65.Rb5 Ne5 66.Rb7 Nd7 67.Bd2 Rxh7 68.Bxf4 Rh5 69.Kf2 Rd5 70.Rb4 Nc5 71.Rb6+ Kf5 72.Be3 Ne4+ 73.Ke2?
73...Ra5
[ここはStudy-likeな黒の勝ちがありました。73...Nc3+! 74.Kf2 Rd3! で白ビショップは行くところがありません。(75.Bh6 g3+ 76.Ke1 Rd1#; 75.Bc5 Ne4+) 75.Rc6 Nd1+ 76.Ke2 Rxe3+ 77.Kxd1 Kg5は白キングがeファイルでカットオフされ、黒勝ちのエンドゲームです。]
74.Bd4 Ra2+ 75.Ke3 Ra3+
[75...Rxg2??には76.Rb5+からナイトが落ちます。]
76.Ke2 Rg3 77.Kf1 Rd3 78.Bb2 Rd1+ 79.Ke2 Rg1 80.Ke3 Re1+ 81.Kd3 g3 82.Bd4 Nf2+ 83.Kc4 Ne4 84.Kd3 Nf2+ 85.Kc4 Re6 86.Rb3 Ne4 87.Rf3+ Kg6 88.Kd5 Re8 89.Be3 f5 90.Bf4
[黒のgポーンは次に落ち、この時点でドローになると思いました。実際、最悪のシナリオでもR vs RNで50手粘ればドローなので、少し安心してしまったのが裏目に出ました。黒は次に巧妙な罠を仕掛けてきました。]
90...Rd8+ 91.Ke6 Rd1 92.Bxg3??
92...Ng5+!
[黒にはナイトが残っているので、自分の駒をフォークポジションに置かないよう、注意していたはずですが、この手を完全に見逃していました。92.Ke5! で次にgポーンを落としに行けば、ドローでした。]
93.Ke5 Nxf3+ 94.gxf3
[Tablebaseによると、黒勝ち。しかし、ここから理論上ドロー、黒勝ちを繰り返します。詳しく解析するとここでは書ききれないので、Tablebaseの示す手だけ載せておきます。類似のエンドゲームでAronian-Dubov, World Cup 2017を思い出しました。]
94...Rg1?!
[94...Ra1! と94...Rc1!だけが黒勝ちです。それではなぜ94...Rb1? は黒勝ちではないのでしょう?]
95.Bh4?!
[95.Kf4! のみドローです。]
95...Ra1 96.Bd8 Ra8?!
[96...Rc1! のみ黒勝ちです。]
97.Bh4?!
[97.Bb6! のみドローです。]
97...Ra5+ 98.Kf4 Ra4+ 99.Kg3 Kf7?!
[99...Kh5! と99...Rd4! のみ黒勝ちです。]
100.Bg5!
[ポジションはまたドローです!]
100...Ke6 101.Bh6 Kd5 102.Bg5 Rc4 103.Bf6 Kc5 104.Bg7 Kb4 105.Be5 Kb3 106.f4??
[このポーンを突くのは良くないと分かっていましたが、黒キングがe2まで来てRc3からfポーンを落とされるのを防ぐ手を見つけられませんでした。しかし、fポーンを落とさないようにすることその考え自体が間違いでした! 106.Bf6 Kc2 107.Be5 Kd3 108.Bf6 Ke2 109.Bg5 Rc3 110.Kf4 Rxf3+ 111.Ke5で次にBf4と挟んでf5を落としてドローです!!]
106...Rc1–+ 107.Kh4 Rg1!
[明らかな手ですが、オンリームーブです。fポーンを落としに行って黒勝ちです。]
108.Bf6 Kc4 109.Kh5 Kd5 110.Bg5 Ke4 0–1
[4時間半を超えるハードなゲームでした。]
Mini Pattaya Openはハーフの4.5Pで終了。勝ち越せなかったトーナメントは正直、あまり記憶にありません。
最終結果
https://chess-results.com/tnr823883.aspx?lan=22&art=4
懸念していた運営ですが、それほど問題なかったと思います。それでもあえて指摘する点があるとすれば以下の2点です。
大会初日、8:30までに会場に来てエントリーを済まさないとR.1のペアリングに組み込まれないはずが、R.1にペアリングされて結局不戦のプレーヤーが複数いた。(何のためのエントリー?)
スコアシートは60手で終わるので、ゲームが60手を超えそうな場合はアービターが新しいスコアシートを配りに来なければいけないが、配りに来なかった。(アービターがプレーヤーのほうを向いていない良い例)
来年もPattaya Openは開催されるかもしれないので、またその時パタヤに戻ってきたいと思います!
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9/30(土)はシラチャでRapidトーナメントでした。シラチャは日本人(主に駐在員とその家族)が多く住む、海沿いの街です。バンコクからは車で1.5〜2時間の距離です。今回のトーナメントはタイ語での案内しか出ていなくて、直前まで出るかどうか悩みましたが、タイの日本人街と呼ばれるシラチャがどんな街なのか気になっていたので、とりあえず行ってみることにしました。
大会は5Rのスイス式、タイムコントロールは15+10、大会会場はシラチャの中心、ロビンソンデパートのパブリックスペースでした。オープンセクションは12人の参加者で、私がリストトップでした。このトーナメントもエントリーリストが前日にならないと出ず、運営が問題ないか少々不安でしたが、当日行ってみると良い運営でした。
試合のほうは全勝と行かず、4勝1ドローでしたが何とか優勝。レイティングでは圧倒的にトップでしたが、当たった相手がレイティング以上にきちんと指してきて、全ゲームが良い勝負になりました。(前月のパタヤRapidとは大違い)
それに加えてこの日は大ポカがかなりありました。極めつけは次の局面。
白で9.Nxd5とナイトを取った場面です。9...Qxd5と取り返す1手ですが、10.Bxb4 Nxb4でナイトがb4に行ったらまた戻ることになるのを嫌い、
9…Bxd2+??
と、先にチェックを入れておいて10.Qxd2 Qxd5で黒満足と読んでいましたが。。。
10.Nxd2!
あまりのショックで思わず声が出ました。d5のナイトにビショップの守りがつき、黒は単なるピースダウンです。即リザインでもおかしくありませんが、もう少し指してみることにしました。Carlsenもピースダウンで続けたこともありましたし。。。
結果、70手近く指し、勝ちました。途中は結構頑張りましたが、勝勢にはならず、怪しい局面で相手の時間が落ちました。
最終結果
https://chess-results.com/tnr826143.aspx?lan=22&art=1
トロフィーのコレクションが増えてきました!
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10/13〜10/17にタイのビーチリゾート、パタヤにおいてFIDEトーナメントが開催されます。大会詳細が出ましたので重要な部分を一部、掲載します。
日時 : 2023/10/13(金)〜10/17(火)
場所 : Pattaya City Hall
フォーマット :
Standard : 9R 90分+30秒
Blitz : 9R〜11R 3分+2秒
タイムテーブル :
2023/10/13(金)
08:00 Registration
08:30 Technical meeting
09:00 Standard R 1.
14:00 Standard R 2.
2023/10/14(土)
08:30 Standard R 3.
13:30 Standard R 4.
18:30 Blitz Tournament
2023/10/15(日)
09:00 Standard R 5.
14:00 Standard R 6.
2023/10/16(月)
09:00 Standard R 7.
14:00 Standard R 8.
2023/10/17(火)
09:00 Standard R 9.
15:00 Awarding ceremony
大会はStandard(Classical)とBlitzの2部門になります。両方出てもどちらか一方でも問題ありません。タイは10/13(金)が祝日ですので、全ラウンド出場するには16(月)と17(火)は休みを取る必要があります。まだ確定はしていませんが、せっかくなので出場する方向で進めたいと思っています。
大会への申し込みはQRコードから、大会詳細はFacebookで「Pattaya Chess Club」を検索すれば出てきます。
今大会はパタヤという絶好のロケーションでの開催となります。パタヤは良い意味で老若男女が楽しめる奇跡の一大歓楽地です。時間に余裕があれば、10/20(金)〜10/23(月)のThe Rooky International Openとあわせて参加することもできますし、この期間はタイチェス界も非常に盛り上がること、間違いなしです。
Let's get together in Pattaya!!
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9/2(土)に、FIDE戦のブリッツトーナメントに参加してきました。午前は全てのプレーヤーにオープンのトーナメント、午後はタイ籍のプレーヤーのみに参加資格のあるトーナメントの2部制、どちらも9Rのスイス式、タイムコントロールは3+2でした。私は午前の部に参加してきました。
大会会場はバンコクのちょっと外れにあるショッピングセンター、Seacon Squareのパブリック・スペースでした。最近、Yellow Lineなるモノレール路線が開通したばかりで、Seacon Squareはその駅前なのですが、バンコク中心部からの乗換えがとにかく悪い...仕方なくGrab Taxiを利用。
大会参加者はタイのNO1プレーヤーLaohawirapapやフィリピンのプレーヤー達との争いになると思っていましたが、序盤からボロボロとポイントを落とし、悲惨な結果でした。
私もこれまで何万ゲームとブリッツを指してきましたが、公式のブリッツトーナメントに参加したことはほとんどありません。もちろん老化で反射神経が鈍ってきているのもありますが、OTBのブリッツは慣れが必要です。今回、フィリピンのプレーヤー達を見ていてそう思いました。タイでは公式のブリッツトーナメントもよく開催されているので、食わず嫌いせず、ちょくちょく参加していこうと思います。
最終結果
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