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Portugal Open 2020 -Second Half-

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後半戦4戦はタイトルホルダーとの対戦でした。まずはポルトガルの若きIMと。2016年のBaku2018年のBatumiではポルトガルのオリンピアード代表です。

 

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Sousa, Andre Ventura (IM,2391,POR)

Portugal Open 2020(6)

 

1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 a6 4. Ba4 Nf6 5. O-O Be7 6. Re1 b5 7. Bb3 d6 8. c3 O-O 9. h3 Nb8 10. d4 Nbd7 11. Nbd2 Bb7 12. Bc2 Re8 13. Nf1 Bf8 14. Ng3 g6

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[Breyerのメインになりました。それなりに経験のある形でしたが、15... Nb6のあとの指し方が良く分からず、少し不利な局面となります。]

15. a4 Nb6 16. b3 bxa4 17. bxa4 a5 18. Bd3 Qc8 19. Bg5 Bg7 20. Rb1 h6 21. Bd2 Ba6 22. Bb5 c6 23. Bxa6 Qxa6 24. Nh4 Nc4 25. Bc1 d5 26. Qf3 exd4 27. cxd4 dxe4 28. Nxe4 Nxe4 29. Rxe4 Rxe4 30. Qxe4 Nd6 31. Qc2 Re8

[ここまであまり時間を使わず指してきた相手ですが、この1手に45分もの持ち時間を費やしました。おそらく、32. Nf3 Bxd4!? 33. Nxd4 Re1+ 34. Kh2 Qf1のようなアタックが決まるかどうか考えていたのだと思います。]

32. Be3

[とりあえずeファイルへのルークの侵入を防ぎます。32... Nc4には33. Qd3! があるので、このビショップはアタックされません。]

32... Qc4 33. Rc1 Qxc2 34. Rxc2 Rc8?

Por11.gif

[これは大きなミスで、ルークのアクティビティーを失うことになります。このあと「クイーンサイドのポーンをアタックする白 vs クイーンサイドのポーンを守る黒」という構図になり、局面が自分に有利になったと感じました。34... Re4 35. Nf3 Nf5ならc6d4のポーンの交換でイコールです。]

35. Nf3 g5 36. g4 f5 37. gxf5 Kf7

[37... Nxf5には38. Rc5! があります。単純に1ポーンを守って丁寧に指せば白勝ちなので、このあたりから勝ちを意識し始めました。]

38. Rc5 Nb7 39. Ne5+ Bxe5 40. Rxe5 Rd8 41. Kg2 Rd5 42. f4 Kf6 43. fxg5+ hxg5

Por12.gif

44. Rxd5!

[44. Re6+ Kxf5 45. Rxc6とポーンを取りに行くと、45... Ke4でアンクリアーに見えました。]

44... cxd5 45. Bd2 Kxf5 46. Kf3 Kf6 47. Kg4 Kg6

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48. Bxg5

[ちょっと焦りすぎました。こういう場面でこそTriangulationというテクニックが使えます。48. Bc3! Kf6 49. Be1! Kg6 50. Bd2なら手番を相手に渡し、次にチェックでg5のポーンを落とせます。50... Kf6(Kh6) 51. Bxg5+ Kg6 52. Bd2でこれは簡単な白勝ちのエンディングです。もちろん、本譜のようにすぐに取ってもまだ白勝ちです。]

48... Nd6 49. Bd8 Nc4 50. h4?! Ne3+ 51. Kf4 Nc4

Por14.gif

52. Bxa5?

[ここで2パスポーン vs ナイトの幻想が見えてしまいました。52. Bg5ならまだ勝ちに行けたでしょう。]

52... Nxa5 53. Ke5 Nc4+!

[この単純なチェックを見落としていました。]

54. Kxd5 Nb6+ 55. Kc6 Nxa4 56. d5 Nb2! 57. d6 Nc4 ½–½

Por15.gif

[58. d7 Ne5+でドローです。勝てるゲームだっただけに悔いが残りました。]

 

 

続くR.7はポルトガルのDamaso, Rui (IM,2420)との対戦でした。彼は何度もポルトガルの代表としてプレーしてきた、おそらくポルトガルのチェスプレーヤーなら知らない人がいないようなレジェンドでしす。何でも指せるプレーヤーなので有効な対策はできず、とりあえず出たとこ勝負で勝負することに。

 

しかし、ボードに座って対戦を待っていると、なかなか相手が来ません。15分、20分を過ぎても現れないので、さすがに多くのプレーヤーが何事かと思って私のボードのところに見に集まって来ます。30分、40分を過ぎても来ないので、私ももう来ないかと対戦をあきらめかけていました。(60分遅刻で不戦敗)しかし、45分を過ぎたところで相手が現れ、試合開始となりました。

 

45分リードしていたにもかかわらず、ナイドルフの6. Bd3を初めて経験することになり、このゲームは完敗でした。

 

R.8はポルトガルの女子代表WFMと。1900台でしたが、大会を通じて2100台に3勝しているため、実力はもっとありそうです。(最終的に女性のカテゴリーで1位でした。)実際、なかなか優勢にならなかったのですが、最後は相手のミスを咎めて貴重な勝利。

 

 

 

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迎えた最終ラウンドは黒でスペインのIMと。上位に勝つ最後のチャンスだったので全力でゲームに臨みます。

 

Alshameary, Puente Ismal (IM,2385,ESP)

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Portugal Open 2020(9)

 

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3

[ここで早くもプリパレーションを外れます。相手のゲームを調べる限り、Kings IndianGrunfeldに対してはg3からフィアンケットを組んでいたので、最もオーソドックスな本ラインはノーマークでした。さらに言えば、相手はGrunfeldプレーヤーであり、こちらのGrunfeldも周到に準備されると分かっていたので、この日はKings Indianのフィアンケットを指す予定でした。しかしながらの3. Nc3で、ここはもう真っ向勝負しかありません。意を決してGrunfeldに飛び込みます。]

3... d5 4. cxd5 Nxd5 5. e4 Nxc3 6. bxc3 Bg7 7. Bc4

Por16.gif

[白番を持って自分の黒番のレパートリーを指される場合、一番指されて嫌なラインを指すのが普通なので、私の相手はこのラインがGrunfeldの白番で強力だと考えているのが分かります。]

7...c5 8. Ne2 Nc6 9. Be3 O-O 10. O-O Bg4 11. f3 Bd7 12. Rb1 Rc8

[12... Qc7がメインなのは分かっていましたが、あえて昔のレパートリーを試してみます。本譜のように、先にRac8だと、Rac8-Rfd8-Be8のセットアップしかできず、Rad8-Bc8のセットアップができないデメリットはあります。もちろん、13. Rxb7? Na5! は白ダメです。]

13. Bd3 Qc7 14. h4!?

Por17.gif

[なりふり構わずh4を突く手は、最近Carlsenも採用していますが、f2-f3で黒マスを弱めている場合、効果がいかほどか分かりません。]

14... Rfd8 15. Bf4 e5 16. Bg5

[16. Bg3には、16... cxd4 17. cxd4 Nxd4! 18. Nxd4 Qc5でセンターを捌いて黒が指しやすいと考えていました。]

16... Re8

[ここでエクスチェンジを捨てて戦おうかとも考えました。具体的には、16... cxd4!? 17. cxd4 Nxd4 18. Nxd4 exd4 19. Bxd8 Qxd8で、白のキング廻りの黒マスが弱くなったのを利用してアタックを考えましたが、20. Rxb7でルークがビショップに当たり、すぐに20... Qxh4と取れないのであきらめました。]

17. d5 Na5 18. Qd2

[18. c4 b5 19. cxb5 c4 20. Bc2 Qc5+ 21. Kh1 Bxb5ならポーンを回収でき、クイーンサイドで手を作れるので問題ありません。]

18... c4

Por18.gif

[前手と違って、Qc5+に対してはBe3と下がる手があるため、b7-b5のブレークは通用しません。ここは白のc3-c4を防ぐしかありません。]

19. Bc2 b6

[c4に飛び込むことができないため、ナイトをb7-d6のルートで戦いの場に戻します。20. d6が少し気になりましたが、20... Qc621... Nb7から、いずれd6のポーンは落とせるだろうと読んで、問題ないと判断します。]

20. h5 Nb7 21. h6 Bf8 22. Kh1 Nd6

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[f7-f5を狙います。f7-f5のあと、f5-f4でキングサイドを固めてしまえば、Nd6-f7などでh6のポーンも落とせ、キングサイドでやりたい放題なので、当然、白はこれを防ぐ1手です。]

23. Bf6! Nb5

[f7-f5ができない今、プラン変更でナイトを別ルートで活用します。]

24. Qg5 Na3

[白がf3-f4とポーンを進めたいのは明らかなため、突いたときに弱まるe4ポーンの守りであるc2のビショップを消しておきます。]

25. Rb2 Nxc2 26. Rxc2 Qd6

Por20.gif

[f6のビショップが動けないのを利用して、単純にh6に突き刺さる邪魔なポーンを取りに行きます。ここからの数手の応酬が、このゲームで最も緊迫した場面です。]

27. f4! Bxh6 28. Bxe5! f6!?

Por21.gif

[28... Bxg5 29. Bxd6 Bh6 30. Ng3は白のセンターを崩せないので却下。28... Qxe5 29. Qxe5 Rxe5 30. fxe5 Re8とエクスチェンジを切って戦うことも考えましたが、いまいちダブルビショップが活きないので、もう少し手をひねって出した答えが本譜です。]

29. Qxh6

[29. Qxf6? Qxf6 30. Bxf6 Rxe4は白のセンターが崩壊。29. Bxd6 fxg5 30. fxg5 Bxg5 31. e5 Bf5! は明らかに黒のダブルビショップが活きてくるので、この展開を狙っていました。]

29... fxe5 30. Ng3 exf4 31. Rxf4 Rf8 32. Rcf2 Rxf4 33. Rxf4

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[Nh5が決定的なスレットになっているので、これに対応しなければいけません。]

33... Qe7!

[落ち着いてこの手を見つけました。ケアレスな33... Qe5? には、34. Rh4 Qg7 35. Qxg7+ Kxg7 36. e5でパスポーンのペアが強力です。いま、白の2連ポーンは一見怖く見えますが、すぐに進める手が無いのと、黒にはb5-b4cポーンをパスポーンにする明確なカードがあるため、局面はだいたいバランスが取れています。]

34. e5?

[e4の好ポストにナイトを持っていくことができるので、一見魅力的な突き捨てに見えますが、しっかりディフェンスがあるのでやりすぎな1手です。おそらく、焦りがあったのでしょう。]

34... Qxe5 35. Ne4 Bf5 36. Qg5

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[36. Ng5 Qg7 37. Qxg7+ Kxg7 38. g4 h6は読んでいた展開で、ピース交換してルークエンディングになったら黒が怖いことは何もありません。次のNf6+が見え、手拍子で36... Rf8と指すのをこらえ、Nf6+が大したスレットになっていないことを読み、次の手を見つけました。]

36... h6!

[これで白は困ります。37. Nf6+ Kf737. Qxh6 Bxe4もマテリアルダウンを避けられないので...]

37. Rxf5!

[ベストチャンスです。それでも黒に正確にディフェンスされると十分ではありません。]

37... Qxf5 38. Qe7

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38... Rf8

[今度はNf6+が決定的なスレットのため、これを防ぎます。気を付けなければいけないのは、38... Qf7?? 39. Qxf7+ Kxf7 40. Nd6+ +-]

39. d6 Rf7!

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[d7のマスをカバーすることで、これ以上のdポーンの前進を止めます。]

40. d7?

[40. Qe8+ Kg7でも、白にこれ以上手はありませんが、本譜は黒にとって簡単になります。]

40... Rxe7

[40... Qxd7?? 41. Nf6+だけはNGです。]

41. d8=Q+ Qf8 42. Qd5+ Kh7 43. Kg1 Qf4 0-1

Por26.gif

[メイトになるか、ナイトを失うかなので、白はここであきらめました。最終戦の大きな勝利です!]

 

 

こうして6.5P/9で終了。最終順位は20位とスタートランキングの47位を大きく上回る結果でした。入賞もあるかなと思いながら最終結果が出るのを待っていましたが、プライズは18位までで入賞ならず。さすがに初戦で負けているので入賞は望みすぎでしょう。レイティングは±0! でした。

 

最終結果

http://chess-results.com/tnr484679.aspx?lan=22&art=1&rd=9&flag=30

 

 

次回はRapidトーナメントのレポートです。

 

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