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Slav Defenceの世界-part8- by 小島慎也

さて随分間が空いてしまいましたが、part8では1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.e3 a6 を紹介したいと思います。白が5.Nc3と指せば何度か紹介しているChameleon Slavになるので、黒はもちろんその用意が必要です。白としてはChameleonのメインを外すならばNc3を指さないことです。

 

1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.e3 a6 5.Bd3!?

 


 

5…Bg4

 

この手は後に紹介する5…b5よりも優秀だと考えています。

 

6.Nbd2

 

6.Qb3!? Bxf3 (6…Qc7 7.Ne5 Kojima,S(2225)-Ota,Y Japan Ch, 2008) 7.gxf3 Qc7 8.cxd5 cxd5 9.Nc3 e6 10.e4 Nc6

 

6…Nbd7 7.Qc2

 

黒が一気にe7-e5とするのを防ぐためにここでクイーンのピンを外しておきます。

 

7…e6 8.0-0

 

8.b3 Bxf3!? 9.Nxf3 Bb4+ 10.Ke2 Qe7 Kojima,S(2272)-Buhman,R(2541,GER,GM) Dresden Olympiad 2008

 

8…dxc4!?

 


 

この手は新しいアイディアです。従来の、白がb3-Bb2と組んでe5のマスを抑え、e4からセンターを開く展開はわずかですが白に固いアドヴァンテージがあると思います。

 

9.Bxc4 Be7 10.e4 0-0 11.Bd3

Carlsen,M(2776)-Karjakin,S(2706), Corus A, 2009

 

白がやや良いですが、黒を持っても楽しんで指せる局面だと思います。

 

 

Kojima S (2277)

Krumm J (2040,GER)

Thailand Open Chess Championship(5)

 

1.Nf3 d5 2.d4 Nf6 3.c4 c6 4.e3 a6 5.Bd3 b5!?

 

こちらは5…Bg4に比べれば人気が低く、勝率も悪い手です。その理由はなぜなのか、私なりに考えてみました。この手順だと白はNbd2と指す可能性が高く、そうなるとビショップはb3-Bb2と組むしかありません。そのためc4に圧力をかける手がそこまで有効なのか(b3のポーンもd2のナイトもc4を支えています)そして必要なのか(黒がb7-b5とポーンを伸ばさずとも白はb3-Bb2と組むでしょう)という疑問が出てきます。加えて、c3にナイトがいないためにb5-b4としてナイトを攻撃する狙いも作れません。以上が私の考える、白がNc3を遅らせた際にb7-b5が有効でない理由です。

 

6.b3 Bg4 7.Nbd2 e5?!

 


 

この手はかなり悩んだ末、あまり良くない手だと読みきりました。黒は7...e6 8.Qc2 Nbd7 9.Bb2 Bh5と指し、白マスビショップの交換を狙うべきでしょう。

 

8.dxe5 dxc4 9.Be2! c3?!

 

ここで白の優勢を確信しました。私の読みでは9...Nd5!? 10.bxc4 Nc3 11.Qc2 Nxe2 12.Kxe2で黒にポーンの代償が多少あるでしょう。

 

10.exf6 cxd2+ 11.Qxd2!

 

クイーンを換えたエンディングは明らかに白が良いので、白は躊躇なくクイーンをぶつけます。

 

11…Qxf6

 

11...Qxd2+ 12.Nxd2 Bxe2 13.Kxe2± ポーンストラクチャーが良いため白の優勢です。

 

12.Bb2 Qh6 13.Qd4

 

13.a4!? も面白い選択肢です。

 

13...Be6 14.Rd1 Nd7 15.0–0±

 


 

展開の差により、すでに誰の目にも白の優勢は明らかです。黒はポーンを捨てて勝負をかけてきましたが、安全に指しきって勝ちを収めました。

 

15…Be7 16.Qxg7 Qxg7 17.Bxg7 Rg8 18.Bb2 Bd5 19.g3 a5 20.Nd4 a4? 21.Nxb5 Kd8 22.Nc3 axb3 23.Nxd5 cxd5 24.Rxd5 Rxa2 25.Bb5 Rxb2 26.Rxd7+ Kc8 27.Rxe7 Rg5 28.Ba4 Rc5 29.Rxf7 Ra5 30.Rc1+ Kb8 31.Bxb3 1–0

 

 

今回でSlavのサイドライン、1.d4 2.d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.e3 の紹介を終わりにしたいと思います。次回は私が指す一風変わったSlavのメインラインを紹介し、その後は読者の皆様からのご要望に応じて記事を書き続けたいと思います。


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