<< 名古屋オープン2009 レポート2 | main | Slav Defenceの世界-part1- by 小島慎也 >>

名古屋オープン2009 レポート3

4Rはポール戦を終えたばかりの暁さんと。暁さんとは通算5戦目です。

 

Watanabe Akira (2383,FM)

Baba Masahiro (2205)

名古屋 2009 (4)

 

1.d4 Nf6 2.c4 g6 3.Nc3 d5 4.cxd5 Nxd5 5.Bd2

 

サイドラインの一つです。ちなみに昨年の名古屋オープンの4Rにも暁さんと当たり、色も同じでグリュンフェルドとなりました。その時は5.Na4でこれまたレアなラインでした。どちらのラインも暁さんの「Open Your Eyes」で紹介されています。昔読んだことはあるものの、全く忘れていたので、このあたりから自力で考え始めます。しかし、書いた本人の暁さんも忘れていたのでどっこいどっこいだったようですw

 

5...Bg7 6.e4 Nb6 7.Be3 0–0 8.Nf3 Bg4 9.Be2 Bxf3 10.gxf3

 

10.Bxf3 Nc4 11.Qb3 Nxe3 12.fxe3は黒満足です。

 

10...Nc6 11.d5 Ne5




この手と前の手にかなりの時間を費やしました。直感と記憶を合わせると、
11...Na5だったのですが、12.Bd4のあと、どうするのか思いつきませんでした。例えば12...e5?なら13.Bc5! Re8 14.b3! a5のナイトの行き場を奪われます。あとで「Open Your Eyes」を読み直すと、12...c5! という好手があり、以下13.Bxc5 Nac4 14.Bxc4 Nxc4 15.Qe2 Nxb2! 16.Qxb2 Qc7 17.Bb4 a5 18.Nb5 Bxb2 19.Nxc7 Bxa1 20.Nxa8 axb4 21.Ke2 Bd4で黒優勢だそうです。しかし盤上で12...c5! を見つけるのは無理がありそうで、やはりここはきちんとラインを勉強しないといけないと感じました。

 

12.Bd4 c6 13.f4 Ned7 14.Bxg7 Kxg7 15.dxc6 bxc6

 

センターを少し崩すことができました。白が若干有利だとは思いますが、黒は十分指せる局面だと考えていました。

 

16.Qd4+ f6?!

 

ここは3通り考えました。まず16...Kg8h4-h5が面倒であったので却下。黒はe7-e5としてセンターで対抗すべきと考え、本譜を選びましたが、キングの周りを少し弱くしてしまう、ややリスキーな手でした。最も手堅いのは16...Nf6で、これが一番良さそうです。

 

17.Qe3 Qc7 18.h4 e5 19.fxe5

 

19.f5?! gxf5 20.exf5 Nd5は黒の理想的な展開です。

 

19...Qxe5 20.0–0–0 Rad8 21.f4 Qe7

 

21...Qc5?には22.Qh3!d7のナイトの良い行き場所がなく、さらにh4-h5のスレットが強力です。

 

22.h5 g5 23.h6+ Kh8 24.fxg5 fxg5 25.Rh5!




25.Rdg1
しか考えていませんでした。これには25...Rf4で問題はありません。しかし本譜で25...Rf4と返すと、26.Qd4+が非常に厄介です。dファイルのピンのため、駒を挟むことができません。仕方がないのでg5は捨てて、少しでも駒をアクティブにしようとします。

 

25...Ne5 26.Rxd8 Rxd8 27.Qxg5 Qxg5+ 28.Rxg5 Ng6

 

28...Nf7 29.Rg7 Nxh6 30.Rxa7は壊滅的です。7thランクへのルークの侵入は防がなければなりません。

 

29.Ra5 Nc8?

 

指した後に次の30.Bg4が見えました。29...Rd7のほうが良かったでしょう。

 

30.Bg4 Nge7 31.Ra6?

 

結果論ですが、ここで31.e5としておけば次の黒の手は防げました。ここはややチャンスだと思いました。

 

31...Rd6!

 

明らかな手ですが、まずはh6のポーンを取り除くことが最優先事項です。32.Nb5? には32...cxb532.Nd5? には32...cxd5で大丈夫だと確認して指しました。

 

32.Kc2 32...Rxh6 33.Kb3 Rg6 34.Bh5 Rg5 35.Be8




c6
のポーンは弱いのでいずれ落ちる運命にあります。ここで黒の唯一の切り札はhポーンであり、a6のルークがなかなかパスポーンを止めに戻ることができないのを見て、とにかくポーンを進めます。

 

35...h5 36.Bxc6 h4 37.Bd7 Kg7 38.Nd5 Rg3+ 39.Kb4 h3?

 

ここで39...Nxd5+ 40.exd5 h3 41.Bxh3 Rxh3ならおそらく黒はドローにできます。しかし本譜でも白はビショップを切らざるを得ないと考えていました。私が見落としていたのは次の白の1手です。

 

40.Nf4! Re3

 

信じられないことに40...h2には41.Nh5+ Kg8 42.Nxg3でパスポーンの昇格はありません。

 

41.Nxh3 Rxe4+ 42.Ka3 Rd4 43.Bxc8 Nxc8

  

これはドローを取るのが厳しい局面だと分かったのはここから数手進んでからでした。ナイトがaポーンに縛られ、さらにキングがaポーンに遠いのが重く響きます。

 

44.Ng5 Rg4 45.Ne6+ Kf7 46.Nc5! Ke7 47.b4 Kd8 48.Ka4 Kc7 49.Ka5 Rh4 50.b5 Kb8 51.Rg6 Rh5 52.Na6+ Ka8 53.Rg8 Kb7 54.Rg7+ Ka8 55.Rg8 Kb7 56.Rg7+ Ka8 57.a4 Rf5 58.Nb4! Rf6 59.Nc6 Rh6 60.Ka6 Rh4 61.a5 Rh8 62.b6! axb6 63.axb6 Nxb6 64.Ra7# 1–0

 


 

このラウンド、BaburinSamが勝って3.5Pで並びました。

最終ラウンドはBaburin−ポール、暁さん−Samとなり、どちらも均衡した試合でしたが、Irishが勝ち切りました。

 

私は高田君(1617)に白で勝って3Pで終了です。ポールと暁さんが負けると3Pでみんな並ぶのかな、と思っていたら、権田さんが最後勝って3.5P。権田さんも最後勝っても3Pだと思い込んでいたので、かなり衝撃的でした。5R始まった時点で私より上のボードに座っていたので、状況をもっと早く理解すべきでした。

 

かくして4.5PBaburinSamが並び、同率優勝です。しかし、トロフィーの関係上、タイブレークを行わなければいけなかったのですが、タイブレークは2つしか用意されていなかったので、ブリッツで決めるという前代未聞の決定戦が行われたのでした。本当はタイブレークを45個用意しておくべきで、最後にルール変更するというのはあってはなりませんが、見ているほうとしては2人にブリッツをしてもらいたいという気はしました。結果は意外にあっさりSamが勝ちました。



 

新幹線の時間が迫っていたので、表彰式後はすぐに会場を後にしました。

 

今回は特に何もやらず、優勝者の引き立て役にさえなりもせず、物足りなさだけが残ったトーナメントでした。しかし、夏に向けて再スタートということで、今後勘を取り戻しつつ、ステップアップしていこうと思います。


コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< June 2020 >>
selected entries
categories
archives
recent comment
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM