Portugal Open Rapid 2020

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本戦であるClassicalトーナメントの翌日、同会場でRapidトーナメントが開催されました。15+5/手のタイムコントロールのゲームを1日で8Rを戦います。Classicalトーナメントには出てRapidトーナメントには参加しなかったプレーヤーもいたり、その逆もいたりしましたが、総勢200名近くのビッグトーナメントでした。

 

海外でこのようなRapidトーナメントに参加するのは初めてで、まして15+5/手のタイムコントロールも経験したことがなかったので、どうなるものかなと思いながらも楽しんでこようと朝から会場に向かったのでした。

 

 

 

45番ボードまでセンサーボードでした。

 

 

今回は順調にR.1R.2を勝ち、続くR.3がこの大会のハイライトでした。

 

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Grigoryan, Karen (GM,2667,ARM)

Portugal Open Rapid 2020(3)

 

[前日、Classicalトーナメントを優勝したアルメニアのGMGrigoryanとの対戦。試合前、「Congratulations!」と声をかけ、「Thanks!」と返してきたGrigoryan。笑顔でゲーム開始となりました。ちなみにこの時点でGrigoryanRapidランキングは世界69位でした。]

1. e4 c5 2. f3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Bg5 Nbd7 7. f4

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[相手がNajdorfプレーヤーであることは知っていましたが、18ゲームをこなすマラソントーナメントなので、当然、準備の時間はありません。これまで、6... Nbd7ラインには7. Bc4を指していましたが、このゲームでは研究ラインを試すことにしました。]

7... Qc7 8. Qf3 h6 9. Bxf6 Nxf6 10. f5 Qc5 11. O-O-O g5 12. fxg6!?

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[これが面白いと思っているラインで、白はエクスチェンジを捨てる(1ポーンのお釣りはくる)代わりに黒の白マスの弱さを利用してアタックします。]

12... Bg4 13. gxf7+ Kxf7 14. Qd3 Bxd1 15. Nxd1

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[判断は難しいところですが、白は1ポーン以上の代償はあると思います。何より、次の数手の白のセットアップが分かりやすいです。]

15... e6 16. g3 Bg7 17. Bh3 Rhe8 18. Ne3 b5 19. Rf1 Qh5

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[白ルークがh2の守りから動いたタイミングでこのクイーンの手は予想していました。これに対しては次の1手です。]

20. Bxe6+! Rxe6 21. Nxe6 Kxe6 22. Rf5

[ここは本譜と22. Nf52択でしたが、Nf5には22... Qg5+があります。20. Bxe6+の時点で本譜のように指すつもりでした。]

22... Qe8 23. e5!

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[これは直感で指しました。黒キング前のポジションをできるだけ開くため、ポーンを突き捨てます。]

23... dxe5 24. Qb3+ Kd7

[human decisionです。本譜よりベターかもしれませんが、誰も24... Kd6!? とは指さないのではないかと思います。]

25. Nd5 Qe6

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[25... Nxd5 26. Qxd5+ Ke7 27. Qb7+ Ke6 28. g4で黒がディフェンスするという展開もあるようですが、これもhuman decisionで、誰もe6にキングが上がる展開は望まないでしょう。]

26. Nxf6+ Bxf6 27. Rxf6! Qxf6

[27... Qxb3? 28. axb3は白がポーンアップの上、ルークもずっとアクティブなため、この交換は間違いです。Najdorfのエンドゲームでは、a6-b5のポーンコンビは弱点にしかならず、いつも役に立ちません...]

28. Qd5+

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[一連のコンビネーションのポイントです。カッコよく両取りが決まりますが、実際はドロー以上にはなりません。]

28... Ke7 29. Qb7+!

[a6を取ったときにチェックになるよう、この1手を挟みます。]

29... Ke6 30. Qxa8 Qf1+ 31. Kd2 Qf2+ 32. Kd1 Qg1+

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[Qf1+Qf2+で黒はドローにできますが、手番を持っている黒はもう少し可能性を探ります。]

33. Ke2 Qxh2+ 34. Kf1 Qh3+ 35. Kf2 Qf5+ 36. Kg1

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[これで黒にさらなるチェックは無く、黒としては仕方がなくクイーンサイドのポーンの取り合いとなります。]

36... Qxc2 37. Qxa6+ Kf5 38. Qxb5 Kg4?!

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[黒が38... Qb1+? a2のポーンを取りに行くと、39. Qf1+! でクイーンの強制交換となり、交換後は白勝ちのポーンエンディングになります。38... Ke4なら黒キングが十分アクティブで、白はパペチュアルでドローにする他ありません。e5がフリーで落とせるようになり、何かトラップがあるのかと疑いながらも特に何もなさそうだったので、もらえるものはもらっておきます。]

39. Qxe5 Kh3 40. Qe6+ Kxg3 41. Qe3+

[41. Qe1+ Kg4 (41... Kf3? 42. Qc3+ Qxc3 43. bxc3 +-) 42. Qb4+ Kg5 43. a4だと、白がわずかに勝ちのチャンスがありそうです。ただ、これだけキングの囲いがないと、パペチュアルチェックを避けるのは困難でしょう。局後、Grigoryane1のマスを指差し、危なかったというジェスチャーをしたのは、ここのことだと思います。]

41... Kg4

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[41手目のチャンスを逃した今、もうチャンスはなく、よく戦ったと納得し、最後のポーンを取ります。]

42. Qxh6 Qb1+ 43. Kg2 Qxb2+ 44. Kg1 Qa1+ 45. Kg2 Qxa2+ 46. Kg1 ½–½

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[この状況で私からドローオファー。相手は少し考え、ドローに同意しました。最終的にGrigoryanRapidトーナメントも優勝。圧倒的な強さでPortugal Openを制しました。]

 

 

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このトーナメントの中から、もう1ゲーム、一番クリーンな勝ちのゲームを紹介します。

 

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Fernandes, Miguel (1987,POR)

Portugal Open Rapid 2020(5)

 

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Nf6 5. Nxf6+ exf6

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[カロカンのサイドラインですが、近年はトッププレーヤーも採用しています。6... gxf6と取り返す手もありますが、本譜のほうが人気です。]

6. c3 Bd6 7. Bd3 O-O 8. Ne2 Re8 9. Qc2 h5!?

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[h7のポーンを取られないようにしつつ、0-0のあと白のナイトがg3に来た時、h5-h4で追い払う狙いがあります。]

10. Be3 Be6 11. O-O-O Nd7 12. c4 Nf8 13. Nc3

[このラインでは逆サイドにキャスリングしていますが、無理やりキングサイドから攻めるのではなく、センターを取りにいくのが白の正しい指し方だと考えています。]

13... a6 14. h3 b5 15. c5 Be7 16. Be4 Rc8

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[私の読みでは、16... b4 17. d5! bxc3 18. dxe6 cxb2+ 19. Kb1 Qc8 20. exf7+ Kxf7 21. Qc4+は白優勢です。]

17. d5! cxd5 18. Nxd5 Bxd5 19. Rxd5 Qa5?! 20. Kb1 g6 21. h4 f5

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22. Bxf5!?

[ここはアタックが続くと読んで、ビショップを捨てます。Classical本戦ではもっとソリッドなプレーをしていましたが、これはRapidなので、直感を大事にします。]

22... gxf5 23. Qxf5 Ng6 24. g4!

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[黒クイーンがa5で遊んでいる今、キングサイドから畳みかけに行きます。24... hxg4 25. h524... Nxh4 25. Qxh5も白のアタックが強力です。]

24... Qa4 25. gxh5 Nxh4 26. Rg1+ Kh8 27. Qxf7 Qe4+ 28. Ka1 Rg8

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[黒はかろうじてメイトを防ぎ、白の弱点のバックランクへ反撃を狙いますが...]

29. Bd4+! Qxd4 30. Rxg8+ Rxg8 31. Qxg8+ Kxg8 32. Rxd4 Nf5 33. Rd5

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[強制手順の駒交換後、残ったのはセンターを制圧するルーク。そしてcポーンが止まりません。]

33... Ng7 34. c6 Ne6 35. c7! 1-0

[35... Nxc7 36. Rd7で黒はどちらかのピースを失うので、ここでリザインしました。]

 

 

最終順位は13位とこれまたスタートランキングの29位を大きく上回り終了。プライズは10位までだったので入賞はしませんでしたが、満足な結果です。レイティングは+14.8で、Classicalのレイティングより高くつくことになります。

 

最終結果

http://chess-results.com/tnr484680.aspx?lan=22&art=1&rd=8&flag=30

 

 

総じて良い大会でした。

Obrigado!!

 

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Portugal Open 2020 -Second Half-

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後半戦4戦はタイトルホルダーとの対戦でした。まずはポルトガルの若きIMと。2016年のBaku2018年のBatumiではポルトガルのオリンピアード代表です。

 

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Sousa, Andre Ventura (IM,2391,POR)

Portugal Open 2020(6)

 

1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 a6 4. Ba4 Nf6 5. O-O Be7 6. Re1 b5 7. Bb3 d6 8. c3 O-O 9. h3 Nb8 10. d4 Nbd7 11. Nbd2 Bb7 12. Bc2 Re8 13. Nf1 Bf8 14. Ng3 g6

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[Breyerのメインになりました。それなりに経験のある形でしたが、15... Nb6のあとの指し方が良く分からず、少し不利な局面となります。]

15. a4 Nb6 16. b3 bxa4 17. bxa4 a5 18. Bd3 Qc8 19. Bg5 Bg7 20. Rb1 h6 21. Bd2 Ba6 22. Bb5 c6 23. Bxa6 Qxa6 24. Nh4 Nc4 25. Bc1 d5 26. Qf3 exd4 27. cxd4 dxe4 28. Nxe4 Nxe4 29. Rxe4 Rxe4 30. Qxe4 Nd6 31. Qc2 Re8

[ここまであまり時間を使わず指してきた相手ですが、この1手に45分もの持ち時間を費やしました。おそらく、32. Nf3 Bxd4!? 33. Nxd4 Re1+ 34. Kh2 Qf1のようなアタックが決まるかどうか考えていたのだと思います。]

32. Be3

[とりあえずeファイルへのルークの侵入を防ぎます。32... Nc4には33. Qd3! があるので、このビショップはアタックされません。]

32... Qc4 33. Rc1 Qxc2 34. Rxc2 Rc8?

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[これは大きなミスで、ルークのアクティビティーを失うことになります。このあと「クイーンサイドのポーンをアタックする白 vs クイーンサイドのポーンを守る黒」という構図になり、局面が自分に有利になったと感じました。34... Re4 35. Nf3 Nf5ならc6d4のポーンの交換でイコールです。]

35. Nf3 g5 36. g4 f5 37. gxf5 Kf7

[37... Nxf5には38. Rc5! があります。単純に1ポーンを守って丁寧に指せば白勝ちなので、このあたりから勝ちを意識し始めました。]

38. Rc5 Nb7 39. Ne5+ Bxe5 40. Rxe5 Rd8 41. Kg2 Rd5 42. f4 Kf6 43. fxg5+ hxg5

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44. Rxd5!

[44. Re6+ Kxf5 45. Rxc6とポーンを取りに行くと、45... Ke4でアンクリアーに見えました。]

44... cxd5 45. Bd2 Kxf5 46. Kf3 Kf6 47. Kg4 Kg6

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48. Bxg5

[ちょっと焦りすぎました。こういう場面でこそTriangulationというテクニックが使えます。48. Bc3! Kf6 49. Be1! Kg6 50. Bd2なら手番を相手に渡し、次にチェックでg5のポーンを落とせます。50... Kf6(Kh6) 51. Bxg5+ Kg6 52. Bd2でこれは簡単な白勝ちのエンディングです。もちろん、本譜のようにすぐに取ってもまだ白勝ちです。]

48... Nd6 49. Bd8 Nc4 50. h4?! Ne3+ 51. Kf4 Nc4

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52. Bxa5?

[ここで2パスポーン vs ナイトの幻想が見えてしまいました。52. Bg5ならまだ勝ちに行けたでしょう。]

52... Nxa5 53. Ke5 Nc4+!

[この単純なチェックを見落としていました。]

54. Kxd5 Nb6+ 55. Kc6 Nxa4 56. d5 Nb2! 57. d6 Nc4 ½–½

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[58. d7 Ne5+でドローです。勝てるゲームだっただけに悔いが残りました。]

 

 

続くR.7はポルトガルのDamaso, Rui (IM,2420)との対戦でした。彼は何度もポルトガルの代表としてプレーしてきた、おそらくポルトガルのチェスプレーヤーなら知らない人がいないようなレジェンドでしす。何でも指せるプレーヤーなので有効な対策はできず、とりあえず出たとこ勝負で勝負することに。

 

しかし、ボードに座って対戦を待っていると、なかなか相手が来ません。15分、20分を過ぎても現れないので、さすがに多くのプレーヤーが何事かと思って私のボードのところに見に集まって来ます。30分、40分を過ぎても来ないので、私ももう来ないかと対戦をあきらめかけていました。(60分遅刻で不戦敗)しかし、45分を過ぎたところで相手が現れ、試合開始となりました。

 

45分リードしていたにもかかわらず、ナイドルフの6. Bd3を初めて経験することになり、このゲームは完敗でした。

 

R.8はポルトガルの女子代表WFMと。1900台でしたが、大会を通じて2100台に3勝しているため、実力はもっとありそうです。(最終的に女性のカテゴリーで1位でした。)実際、なかなか優勢にならなかったのですが、最後は相手のミスを咎めて貴重な勝利。

 

 

 

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迎えた最終ラウンドは黒でスペインのIMと。上位に勝つ最後のチャンスだったので全力でゲームに臨みます。

 

Alshameary, Puente Ismal (IM,2385,ESP)

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Portugal Open 2020(9)

 

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3

[ここで早くもプリパレーションを外れます。相手のゲームを調べる限り、Kings IndianGrunfeldに対してはg3からフィアンケットを組んでいたので、最もオーソドックスな本ラインはノーマークでした。さらに言えば、相手はGrunfeldプレーヤーであり、こちらのGrunfeldも周到に準備されると分かっていたので、この日はKings Indianのフィアンケットを指す予定でした。しかしながらの3. Nc3で、ここはもう真っ向勝負しかありません。意を決してGrunfeldに飛び込みます。]

3... d5 4. cxd5 Nxd5 5. e4 Nxc3 6. bxc3 Bg7 7. Bc4

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[白番を持って自分の黒番のレパートリーを指される場合、一番指されて嫌なラインを指すのが普通なので、私の相手はこのラインがGrunfeldの白番で強力だと考えているのが分かります。]

7...c5 8. Ne2 Nc6 9. Be3 O-O 10. O-O Bg4 11. f3 Bd7 12. Rb1 Rc8

[12... Qc7がメインなのは分かっていましたが、あえて昔のレパートリーを試してみます。本譜のように、先にRac8だと、Rac8-Rfd8-Be8のセットアップしかできず、Rad8-Bc8のセットアップができないデメリットはあります。もちろん、13. Rxb7? Na5! は白ダメです。]

13. Bd3 Qc7 14. h4!?

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[なりふり構わずh4を突く手は、最近Carlsenも採用していますが、f2-f3で黒マスを弱めている場合、効果がいかほどか分かりません。]

14... Rfd8 15. Bf4 e5 16. Bg5

[16. Bg3には、16... cxd4 17. cxd4 Nxd4! 18. Nxd4 Qc5でセンターを捌いて黒が指しやすいと考えていました。]

16... Re8

[ここでエクスチェンジを捨てて戦おうかとも考えました。具体的には、16... cxd4!? 17. cxd4 Nxd4 18. Nxd4 exd4 19. Bxd8 Qxd8で、白のキング廻りの黒マスが弱くなったのを利用してアタックを考えましたが、20. Rxb7でルークがビショップに当たり、すぐに20... Qxh4と取れないのであきらめました。]

17. d5 Na5 18. Qd2

[18. c4 b5 19. cxb5 c4 20. Bc2 Qc5+ 21. Kh1 Bxb5ならポーンを回収でき、クイーンサイドで手を作れるので問題ありません。]

18... c4

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[前手と違って、Qc5+に対してはBe3と下がる手があるため、b7-b5のブレークは通用しません。ここは白のc3-c4を防ぐしかありません。]

19. Bc2 b6

[c4に飛び込むことができないため、ナイトをb7-d6のルートで戦いの場に戻します。20. d6が少し気になりましたが、20... Qc621... Nb7から、いずれd6のポーンは落とせるだろうと読んで、問題ないと判断します。]

20. h5 Nb7 21. h6 Bf8 22. Kh1 Nd6

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[f7-f5を狙います。f7-f5のあと、f5-f4でキングサイドを固めてしまえば、Nd6-f7などでh6のポーンも落とせ、キングサイドでやりたい放題なので、当然、白はこれを防ぐ1手です。]

23. Bf6! Nb5

[f7-f5ができない今、プラン変更でナイトを別ルートで活用します。]

24. Qg5 Na3

[白がf3-f4とポーンを進めたいのは明らかなため、突いたときに弱まるe4ポーンの守りであるc2のビショップを消しておきます。]

25. Rb2 Nxc2 26. Rxc2 Qd6

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[f6のビショップが動けないのを利用して、単純にh6に突き刺さる邪魔なポーンを取りに行きます。ここからの数手の応酬が、このゲームで最も緊迫した場面です。]

27. f4! Bxh6 28. Bxe5! f6!?

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[28... Bxg5 29. Bxd6 Bh6 30. Ng3は白のセンターを崩せないので却下。28... Qxe5 29. Qxe5 Rxe5 30. fxe5 Re8とエクスチェンジを切って戦うことも考えましたが、いまいちダブルビショップが活きないので、もう少し手をひねって出した答えが本譜です。]

29. Qxh6

[29. Qxf6? Qxf6 30. Bxf6 Rxe4は白のセンターが崩壊。29. Bxd6 fxg5 30. fxg5 Bxg5 31. e5 Bf5! は明らかに黒のダブルビショップが活きてくるので、この展開を狙っていました。]

29... fxe5 30. Ng3 exf4 31. Rxf4 Rf8 32. Rcf2 Rxf4 33. Rxf4

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[Nh5が決定的なスレットになっているので、これに対応しなければいけません。]

33... Qe7!

[落ち着いてこの手を見つけました。ケアレスな33... Qe5? には、34. Rh4 Qg7 35. Qxg7+ Kxg7 36. e5でパスポーンのペアが強力です。いま、白の2連ポーンは一見怖く見えますが、すぐに進める手が無いのと、黒にはb5-b4cポーンをパスポーンにする明確なカードがあるため、局面はだいたいバランスが取れています。]

34. e5?

[e4の好ポストにナイトを持っていくことができるので、一見魅力的な突き捨てに見えますが、しっかりディフェンスがあるのでやりすぎな1手です。おそらく、焦りがあったのでしょう。]

34... Qxe5 35. Ne4 Bf5 36. Qg5

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[36. Ng5 Qg7 37. Qxg7+ Kxg7 38. g4 h6は読んでいた展開で、ピース交換してルークエンディングになったら黒が怖いことは何もありません。次のNf6+が見え、手拍子で36... Rf8と指すのをこらえ、Nf6+が大したスレットになっていないことを読み、次の手を見つけました。]

36... h6!

[これで白は困ります。37. Nf6+ Kf737. Qxh6 Bxe4もマテリアルダウンを避けられないので...]

37. Rxf5!

[ベストチャンスです。それでも黒に正確にディフェンスされると十分ではありません。]

37... Qxf5 38. Qe7

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38... Rf8

[今度はNf6+が決定的なスレットのため、これを防ぎます。気を付けなければいけないのは、38... Qf7?? 39. Qxf7+ Kxf7 40. Nd6+ +-]

39. d6 Rf7!

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[d7のマスをカバーすることで、これ以上のdポーンの前進を止めます。]

40. d7?

[40. Qe8+ Kg7でも、白にこれ以上手はありませんが、本譜は黒にとって簡単になります。]

40... Rxe7

[40... Qxd7?? 41. Nf6+だけはNGです。]

41. d8=Q+ Qf8 42. Qd5+ Kh7 43. Kg1 Qf4 0-1

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[メイトになるか、ナイトを失うかなので、白はここであきらめました。最終戦の大きな勝利です!]

 

 

こうして6.5P/9で終了。最終順位は20位とスタートランキングの47位を大きく上回る結果でした。入賞もあるかなと思いながら最終結果が出るのを待っていましたが、プライズは18位までで入賞ならず。さすがに初戦で負けているので入賞は望みすぎでしょう。レイティングは±0! でした。

 

最終結果

http://chess-results.com/tnr484679.aspx?lan=22&art=1&rd=9&flag=30

 

 

次回はRapidトーナメントのレポートです。

 

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Portugal Open 2020 -First Half-

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Lisbonで開催されたPortugal Openに参加してきました。前々から気になっていたトーナメントでしたが、幸運にも春節休暇と日程が重なったので迷わず参加を決めました。

 

タイムテーブル

1/25(Sat)  14:30  Opening ceremony

1/25(Sat)  16:00  R.1

1/26(Sun)  14:00  R.2

1/26(Sun)  19:30  R.3

1/27(Mon)  19:00  R.4

1/28(Tue)  19:00  R.5

1/29(Wed)  19:00  R.6

1/30(Thu)  19:00  R.7

1/31(Fri)  19:00  R.8

2/ 1(Sat)  14:00  R.9

2/ 1(Sat)  19:00  Closing ceremony

2/ 2(Sun)  10:00  Rapid

 

ポルトガルというと、何といっても遠いのがネックだと思います。(中国からだと日本からよりは気持ち近めですが... 昨年の秋、SeoulからLisbonへのアシアナ航空の直行便が就航したため、だいぶ行きやすくなったとはいえ、13時間半のフライトです。ただ、開催場所がLisbonということで、CappelleBruggeと違って、空港に到着してからさらに移動ということはないのは楽です。

 

大会会場は市の中心部からメトロで数駅離れたところでした。どこに泊まるか考えましたが、平日の試合が19:00開始と遅いこともあり、遅くまで開いているレストランが近くにある市中心部に泊まることにしました。実際、大会会場付近にはあまりホテルや店がなく、他に選択肢はなかったと確信しました。ホテルから大会会場は、メトロと徒歩で30分弱でした。

 

1/25()16:00からR.1開始のため、プレーヤーは15:00までに受付を済ませるルールでした。早めに受付を済ませ、試合開始を待ちました。参加者は220人弱、スタートランキングは47位でした。Portugal Openはポルトガル最大のオープントーナメントで、最もハイレベルです。

 

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今回は夏のBrugge Mastersでフライトがキャンセルになり、初戦に間に合わなかった経験を踏まえ、大会3日前にはLisbon入りしていました。ジェットラグも直して、ある程度ポルトガルの生活に体を慣らして臨んだ初戦でしたが...

 

 

Counhago, Edger (1682,POR)

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Portugal Open 2020(1)

 

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 d5 4. Nf3 Bg7 5. g3 O-O 6. Bg2 dxc4 7. Ne5 c6 8. Nxc4 Be6 9. Ne5 Nbd7 10. Nf3 Nb6 11. O-O a5

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12. a4 h6 13. h3 Nc4 14. Re1 Qb6 15. Rb1 Nd5 16. Nxd5 cxd5 17. b3 Nd6 18. Ba3 Ne4 19. Rc1 Rfc8 20. Qd3 Bf6 21. e3 h5 22. Ne5 Bf5

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23. g4! hxg4 24. hxg4 Be6 25. Bxe4 dxe4 26. Qxe4 Qxb3 27. Bc5 b6? [27... Kg7] 28. Rb1 Qxa4 29. Rxb6!

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[このルークでポーンを取る手を見落としていました。ルークでの取りに対しては、横のピンを利用してRxc5が可能だと思っていましたがa8のルークが浮いていることに気が付きます。]

29... Qa2?

[パニック! 29... Bxe5 30. Qxe5 Qd7なら黒OK]

30. Nxg6! Kg7 31. Nxe7 Rxc5 32. Qxa8 Bxe7 33. dxc5 Qd2 34. Reb1 Bd5 35. Qb8 Bxc5 36. Qe5+ 1-0

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[ショッキングな敗戦でしたが、終始、相手の差し回しがソリッドで、決定的なチャンスを作ることはできませんでした。]

 

 

初戦負けたので、しばらくは下位のプレーヤーとの対戦が続きます。結局、R.2からR.5まで4連勝し、前半戦を終了。その中で一番好きな勝ちはR.3のゲームです。

 

Morais, Vitor (NM,1864,POR)

Baba, Masahiro (FM,2274,JPN)

Portugal Open 2020(3)

 

[このゲームはダブルラウンドの日曜日の2戦目です。相手は地元のプレーヤーで、NM(ナショナルマスター)のタイトルを持っていました。NMFIDEの公式なタイトルではありませんが、ポルトガル国内では独自にこのようなタイトルを定めています。今は1800台ですが、1990年代は2200台あったプレーヤーなので、実力者です。]

1. c4 e5 2. Nc3 Nc6 3. g3 Bc5 4. Bg2 d6 5. e3 a6 6. Nge2 h5!?

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[最近はAccelerated Karpov Systemと呼ばれているこのラインを積極的に採用しています。]

7. h4 Nf6 8. d4 Ba7 9. b3 Bg4

[9... Bf5と迷いましたが、単純にd4取りがスレットになっている本譜を選択。]

10. Qd2 O-O 11. d5 Ne7 12. Bb2 Rb8 13. O-O Qd7 14. Rae1?!

[これは少し奇妙な配置に見えました。(普通はRac1 ただ、この後の手で分かるように、c1はナイトのマヌーバリングのために空けたかったということです。]

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14... Bh3 15. Nc1 b5 16. cxb5 axb5 17. e4

[a7-g1のダイアゴナルが開くので、白は指したくない手ですが、d5を守るために仕方ありません。d5の守りであるc3のナイトのポジションをキープしようとして17. b4なら、17...Bxg2 18. Kxg2 Qg4! で、Nf5-Nxh4Qxb4のダブルスレットになります。]

17... Nh7 18. Kh2 Bxg2 19. Kxg2 b4 20. Nd1 f5 21. f4 Nf6 22. exf5 22... Nxf5

Por7.gif

[タイムリーにfファイルを開き、アタックの準備が整いました。]

23. fxe5 Nxh4+! 24. gxh4

[24. Kh1 Qh3+ 25. Qh2 Qxh2+ 26. Kxh2 Ng4+ 27. Kh3 Nf3 -+]

24... Qg4+ 25. Kh1 Ne4! 0-1

Por8.gif

[Qh3+Ng3+など、数多くのスレットを受けることはできないので、白はここでリザインしました。]

 

 

R.6から始まる後半戦はタイトルホルダーとの戦いです。後半戦のレポートは近いうちにアップします。


Shenzhen Rapid 45 Open -Li Bo wins-

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9/21()、深圳でのRapidトーナメントのレポートです。

 

トーナメントは深圳北部、南山智園のカフェで開催されました。会場のカフェは、地下鉄5号線の塘朗駅から徒歩で15分ほど行ったところで、ビジネスパークの一角の店舗といった感じでした。

 

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参加者は直前にキャンセルが続出し、最終的には13名でしたが、その中に中国のIM Li Bo(2308)と香港のFM Lam Daniel(2124)がいて、この2人がメインライバルでした。

 

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私はLi Boとドロー、Lam Danielに負けた他の3戦を勝って3.5P/5Rで終了。最終戦は3.5PLi Bo4PLam Danielの直接対決で、これに勝ったLi Bo4.5Pとなり、優勝。賞金2000(30,000)を持って帰りました。

 

深圳は外国人も多いことから、潜在的なチェス人口はそれなりにいるとは思いますが、中国国象棋会主体の大会でないと、人は集まりにくい印象があります。

 

内容的には特に面白いところはありませんでしたが、次のポーンエンディングとLi Boとの1戦だけ紹介して終わりにしたいと思います。

 

Baba, Masahiro-Wu, Yuheng

Shenzhen Rapid 45 Open 2019(2)

position after 41. Kd4

 

[ドロー模様のポーンエンディングですが、次の1手が命取りでした。]

41... g6?? 42. g5!

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[教科書的なブレークスルー。42... hxg5 43. h642... gxh5 43. gxh6もパスポーンが止まりません。]

42... e5+ 43. Ke4 Ke6 44. gxh6 f5+ 45. Ke3 Kf6 46. hxg6 Kxg6 47. c5 bxc5 48. a4

SZ3.gif

[このパスポーンは止まりません。]

48... f4+ 49. Kd3 c4+ 50. Kxc4 Kxh6 51. Kd5 1-0

 

 

Li, Bo (IM,2308,CHN)

Baba, Masahiro (FM,2274)

Shenzhen Rapid 45 Open 2019(3)

 

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. g3 Bg7 4. Bg2 d5

[ここで突かないと、次にe4!でセンターを制圧されます。]

5. cxd5 Nxd5 6. Nc3

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[6. e4と突き、ナイトをe2に展開する手もあります。ナイトをf3に出す前にフィアンケットを組むと、この変化が可能です。]

6... Nxc3 7. bxc3 O-O 8. Nf3 c5 9. O-O Nc6 10. Be3 cxd4 11. cxd4

[ポーンストラクチャーは改善しないがピースのアクティビティーを生かすため、11. Nxd4と取り返す変化もあります。]

11... Be6

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[d5がビショップにとってパーフェクトなマスです。ビショップをセンターに安定させれば黒は完全にイコアライズできます。]

12. Qd2 Qa5

[白はBh6でビショップを交換したあと、e3と突いてセンターを強化したいので、そのプランを邪魔しにいきます。]

13. Rab1 Qxd2 14. Nxd2 Nxd4 15. Rxb7 Nxe2+ 16. Kh1 Nc3

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17. Rxe7 Nd5 18. Rxa7 Rxa7 19. Bxa7 Ra8 20. Bc5 Rxa2

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[駒交換が終わり、ポーンの形も駒割りもイコール。少しだけ黒のルークのほうがアクティブですが、白陣に狙いどころがないので、ドローになるのは時間の問題です。]

21. Ne4 h6 22. h3 Rc2 23. Bd6 Nc3 24. Nxc3 Bxc3 25. Bf4 Bg7 ½–½


Brugge Masters 2019 -Just a Nightmare? -

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大会を終え、ブルージュから帰ってきました。今回は見せ場がないため、簡単に1回のレポートで終わらせようと思います。

 

8/9(金)の夜、ブルージュに向けて出発しようとした矢先、ちょっとしたトラブルが。北京付近の天候が悪く、大連-北京のフライトがキャンセルになり、予定していた8/10(土)1:40北京発アムステルダム・スキポール空港行きのフライトに乗れなくなりました。(中国では日常茶飯事)

 

急いで別の便に振替えをするも、最短でも丸1日遅れの8/111:40北京-アムステルダムの便しか取れませんでした。

 

大会は8/11()10:00から1R開始ですが、アムステルダムからブリュッセルを経由してブルージュ入りするため、ブルージュ到着は早くても8/11()14:00頃になります。そのため、1Rには間に合わず1R目をbyeにすることに。その他ホテルとアムステルダム-ブリュッセル間の新幹線の予定を急いで変更しました。

 

この時点でかなり気持ちが折れましたが、次の日は必ず行けると信じて一度家に引き返しました。

 

次の日は予定通り飛びました。長旅の末ブルージュにたどり着いたのは8/11()14:00過ぎ。8/10()12:30に出発したので実に32時間かかったことになります。(中国とベルギーの時差は6時間)

 

ホテルにチェックインし、休むことなく会場に向かい、15:00から次のゲームを指しました。

 

 

Olander, Aleksi (2066,FIN)

Baba, Masahiro (FM,2303,JPN)

Brugge Masters 2019(2)

 

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nc3 d5 4. cxd5 Nxd5 5. e4 Nxc3 6. bxc3 Bg7 7. Be3 c5 8. Nf3 Qa5 9. Qd2 O-O 10. Rc1 Rd8 11. d5 e6 12. c4 Qxd2+ 13. Nxd2

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[ここは好みの問題で、13. Kxd213. Bxd2も考えられます。]

13... Na6 14. Be2 b6 15. O-O Nb4! 16. a3 Na2 17. Rc2 Nc3 18. Bf3 exd5! 19. cxd5

[19. exd5なら19... Bf5と気持ちよくビショップを展開できます。]

19... Ba6 20. Rfc1 Ne2+ 21. Bxe2 Bxe2

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[ダブルビショップとbetterポーンストラクチャーで、黒圧倒的に有利です。白のセンターポーンはf7-f5から崩せます。]

22. Ra2 Bd3 23. f3 Rac8?!

[ルークはこの位置にセットしてcポーンを突いていく予定でしたが、c2までは進めるものの、最終マスはカバーされていてたどり着けないため、良いプランではありませんでした。]

24. Kf2 f5 25. Bg5 Bd4+ 26. Kg3

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[26. Be3 Bf6なら黒が1テンポ得をするので、白はややリスキーな位置にキングを上げてきました。]

26... Rd7 27. a4 Re8 28. a5 fxe4 29. fxe4 b5 30. Nb3 Bc4 31. Nxd4 cxd4!

[次に安全にe4のポーンを落とせるのでエクスチェンジを取りにいかず、ここは直感を信じてピースを取り返しました。実際、31... Bxa2?! 32. Nxb5! はアンクリアーです。(32... Rxe4? 33. Nc3!)]

32. Rf2! Rxe4 33. Bh6 Rf7?

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[反射的にfファイルでメイトスレットに対抗しましたが、次の一連の手が見えていれば33... Rd8! しかなかったはずです。]

34. d6!

[このプッシュが強力でした。34... Rxf2? 35. d7! はプロモーションが止まりません。]

34...Be6?

[34... Re8も候補手でしたが、35. Re1! Rd8 36. Re7と来られるのが嫌で悪いほうの手を選んでしましました。実際、36... Rxf2 37. Kxf2 Rxd6 38. Rg7+ Kh8 39. Rxa7も黒は厳しいです。対して34... Re6! ならばまだわずかにチャンスありです。35. Re1 Rxf2 36. Kxf2 Rf6+ 37. Kg3 Rxd6 38. Re7 d3 39. Rg7+ Kh8 40. Rb7 g5 41. Rb8+ (41. Bxg5 d2-+) 41... Bg8 42. Bf8 Rd7 43. Bb4 h6 44. Bd2 Kh7 45. Rxb5 Re7など。]

35. Rxf7 Kxf7 36. Rc7+ Ke8 37. Rxa7+-

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[白のaポーンが早くてポーンレースは勝負になりません。]

37... Bc8 38. Rc7 Bd7 39. a6 Re2 40. a7 Ra2 41. Rb7 Rxg2+ 42. Kf4 Rg4+ 43. Ke5 Re4+ 44. Kf6 1-0

 

 

このゲームを落としたのは単に長旅の疲れが原因だとこの時は思っていましたが...

 

この後、勝ちとドローを繰り返し、最終日を迎えました。最終ラウンドは経験豊富なルーマニアのWIMと。黒ですが、ここは何としてでも勝って終わらせたいところでした。

 

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オレンジジュースとチョコレートの差し入れ

 

Jicman Ligia, Letitia (WIM,2078,ROU)

Baba, Masahiro (FM,2303,JPN)

Brugge Masters 2019(9)

 

1. e4 c5 2. Nf3

[いきなりプリパレーションを外されます。2.c3しか対策していませんでした。]

2... d6 3. Bb5+ Nc6 4. c3 d5?

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[今大会の噛み合わないぶりを象徴するかのような1手。4... Nf6! と指す予定でしたが、突如5. d4を嫌い、5.exd5 Qxd5ならアラピンに戻るような気がしたので、手を変えてしまいました。]

5. e5?!

[5. Qa4! dxe4 6. Bxc6+ bxc6 7. Qxc6+ Bd7 8. Qxe4 Nf6 9. Qe2で黒に1ポーンの代償はありません。]

5... Bf5 6. d4 e6 7. O-O Nh6 8. dxc5 Bxc5 9. Nd4 Qb6 10. Qa4 Bxd4 11. Bxc6+ bxc6 12. cxd4 Bxb1 13. Rxb1 Nf5 14. Be3 O-O 15. Rfc1 Rac8 16. Rc3 Nxe3 17. fxe3 c5 18. Qb3 Qa6?!

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[18... c4 19. Qxb6 axb6=とするのが通常の指し方ですが、e2に入り込む狙いを見せながらfファイルを開いてカウンターを作ろうと欲が出ました。]

19. dxc5 f6 20. e4

[相手はこの手に時間を費やしました。予想外のセンターでのブレークが来て対処に失敗します。]

20... d4?! 21. Qc4! Qa5?!

[21... Qxc4 22. Rxc4 fxe5 23. b4のエンドゲームを嫌ってクイーンを残しましたが、白のアドバンテージ拡大を助長するだけでした。]

22. Qxe6+ Kh8 23. b4!

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[恥ずかしながらこの手も読み抜けでした。]

23... Qa4 24. Qb3 Qc6 25. Rf3 Qxe4 26. exf6 Rxf6 27. Qd3 Qe5 28. Rbf1 Rxf3 29. Qxf3 h6 30. h3 Rb8 31. a3 a5 32. c6 axb4 33. axb4 Qd6 34. Qf4?

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[単なる見落としだと思いますが、ありがたくポーンを取らせてもらいます。34. b5! d3 (34... Rxb5 35. Qf8+ Qxf8 36. Rxf8+ Kh7 37. c7 +-) 35. Qf5 d2 36. Rd1 Qe7 37. Kh2 Rf8は依然、黒厳しいですが、ドローチャンスがないわけではありません。]

34... Qxb4 35. c7 Rc8

[一難去り、ドロー模様になりました。]

36. Qf5?! Rxc7 37. Rb1 Rf7!

[相手はバックランクメイトを期待してQf5-Rb1と指してきましたが、このディフェンスの1手があります。]

38. Qe4?

[38. Rxb4 Rxf5 39. Rxd438. Qc8+ Rf8 39. Rxb4 Rxc8 40. Rxd4で平和にドローのはずでした。]

38... Qd6

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[b8をカバーし、d4のポーンも落ちません。突如、黒にチャンスが訪れました。]

39. Rd1 Rd7 40. Qe8+ Kh7 41. Qe4+ g6 42. Rd3 Kg7 43. Qg4 Rd8 44. Qe4 h5 45. Qb7+ Rd7 46. Qe4 Qd5 47. Qf4 Qf5 48. Rxd4??

[ちょっと期待はしていましたが、衝撃のブランダーです。48. Qxf5 gxf5 49. Kf2 Kf6 50. Kf3 Ke5のルークエンディングは勝ちを目指して指せると思っていました。白はクイーンを換えないで48.Qd2のように指すのがベストだと思いますが、これには48... Qe4でクイーンの位置を少し改善する予定でした。]

48... Qc5-+ 49. Kh1 Qxd4 50. Qf3 Qd1+ 0-1

 

 

最終的には413ドロー1bye6Pでしたが、レイティング下に複数ポイントを落としたので、レイティングは大きくマイナスです。当然、納得できる結果ではありませんが、長く続けていればこういうトーナメントもあります。ここはじっと我慢して次の機会をうかがいます...

 

 

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今大会から試合会場がブルージュ歴史地区内に移りました。やはりこちらの会場のほうが何かと便利です。

 

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众弈杯 -Chinese Chess League 2019-

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中国のリーグ戦「众弈杯」が4/9Shenyang(瀋陽)で開幕しました。

 

各チーム5名で構成され、全12チームのダブルラウンドロビン(全22ゲーム)で争われます。試合日は4/9125/75/97/247/278/208/2311/2111/2312/412/76期間に分けられ、それぞれ別々の都市で開催されます。

 

中国のプレーヤーのみでなく、海外からAndreikin2721Jakovenko2719Vidit Santosh2717Fedoseev2702Naiditsch2695Inarkiev2692Cheparinov2679Malakhov2667)といったワールドクラスのGMもチームに交じって参戦しているのが特徴的です。

 

4Rが終了しましたが、すでにFedoseevNaiditschMalakhov2敗、AndreikinInarkievCheparinov1敗と、普段はほとんど負けないようなGMがポイントを落としています。こう見ると、いかに中国国内のレベルが高いか分かります。

 

注目するゲームは多いですが、中でもZeng ChongshengCheparinovを打ち破ったゲームが目を引きました。Zeng ChongshengはここまでZhao JunNaiditschCheparinov3連勝と1つドローでパフォーマンス2963!)。昨年のBruges Mastersに参戦していましたが、海外のトーナメントに頻繁に出ているわけはないのでそんなに有名ではないと思いますが、非常にポテンシャルの高いプレーヤーだと思います。

 

Cheparinov, Ivan (GM,2679)

Zeng, Chongsheng (GM,2539)

TCh-CHN 2019(3)

 

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 e6 4. Bxc6 bxc6 5. d3 Ne7 6. h4 f6 7. h5 e5 8. Nc3 d5 9. b3 Be6 10. Qe2 Qa5 11. Bd2 Qc7 12. Nh4 c4

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13. dxc4 dxc4 14. O-O Nc8 15. Nf5 g6 16. Ne3 Nb6 17. Ng4 Be7 18. Rad1 O-O-O 19. h6 Rd4 20. Be3

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20... Rhd8 21. Bxd4 exd4 22. Na4 Nxa4 23. bxa4 Qf4 24. Nh2 Bb4 25. Rb1 Bc3 26. Rfd1 Qxh6 27. Qf3 Qh4 28. a5 f5 29. exf5 Bd5 30. Qe2 Qe4 31. Qf1 gxf5 32. a6 Rg8

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33. f3 Qxc2 34. Rb7 d3 35. Rdb1 Be5 36. Kh1 Bd4 37. Rb8+ Kd7 38. Rxg8 Bxg8 39. Qe1 Be6 40. Nf1 Qf2 41. Rb7+ Kd6 0-1

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建行杯@Suzhou -Day4-

 

大会最終日です。午前のゲームはいつも8:30スタートで朝早いです。

 

最終ラウンドはまたしても中学生女子と。今回だけはあらかじめ相手を調べておきました。今年のAeroflot Open Cグループに出ていて、そこでレイティング+120なので、伸び盛りです。

 

Baba, Masahiro (2303)

Wang, Xuwen (1837)

Suzhou 2019(9)

 

1. e4 d5 2. exd5 Qxd5 3. Nc3 Qa5 4. d4 Nf6 5. Bc4 Nc6 6. Nf3?!

[5...Nc6に対しては、6. d56. Nge2が有効です。本譜だとdポーンを守るのにトラブります。]

6... Bg4 7. h3 Bxf3

[7... Bh5 8. g4 Bg6 9. Bb5は白良しです。]

8. Qxf3 O-O-O

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[8... Nxd4? 9. Qxb7 Rd8 (9... Nxc2+? 10. Kd1 Rd8+ 11. Kxc2 Qf5+ 12. Kb3! は攻めが続かず、ピースも足りていません。) 10. O-O! は展開の差とキングへの直接的なアタックのある白が圧倒的に優位です。]

9. d5 Nb4

[9... Ne5! 10. Qf5+ Ned75thランクのピンを利用してe7-e6の狙いが強力です。実際、このポジションは2008Cappelle la GrandeIM Tomczak(今はポーランド代表GM)とのゲームで経験していました。白は11. Qf3 Ne5で手を繰り返すしかありません。11. Qf3 Nb6なら12. Bb3 Nbxd5 13.Bd2で白にコンペンセーションありでしょう。]

10. O-O g6

[10... Nxc2?? 11. Qf5+があるので、c2のポーンは取れません。本譜はf5のマスをカバーするのと同時に、ビショップをフィアンケットで展開するロジカルな1手です。黒に不満は無さそうですが、f7のポーンの守りがないため、f6のナイトが動けないという問題が残っています。]

11. Bg5 Bg7 12. Rfd1

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[これでdポーンの守りは一安心です。]

12 ...h6 13. Bxf6 Bxf6 14. a3 Nxc2

[14... Na6には、15. Ne4 Bxb2 16. Rab1で白のキングサイドアタックが決まりそうです。ナイトをa6に引いているようでは勝負をあきらめていますが、cファイルを開けるのはそれはそれでややリスキーです。]

15. Rac1 Bxc3

[15... Nd4? 16. Rxd4! Bxd4 17. Qg4+の両取りがあるため、本譜の1択です。]

16. Rxc2 Bf6 17. d6!!

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[このポーンプッシュが狙いの1手で、ラインピースの全てのラインを開きます。黒はこのポーンを取ることができません。(17... Rxd6? 18. Rxd6 cxd6 19. Ba6+/17... cxd6? 18. Ba6+/17... exd6? 18. Qxf6) この手は13.Bxf6の時点で頭にありました。]

17...Qf5??

[おそらく予期していなかったであろう17.d6に動揺し、ここで相手が崩れました。17... c6がオンリームーブで、これに対し18. Rcd2で白にアドバンテージがあります。(18. Bxf7?! Rxd6 19. Rxd6 Qe1+はだいたいイコール。)]

18. Be6+!

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[18... Qxe6 19. Rxc7+ Kb8 20. Qxb7#があるので、黒、万事休すです。]

18... Kb8 19. dxc7+ Ka8 20. Rxd8+ Rxd8 21. cxd8=R# 1-0

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[テーブルにはエキストラクイーンがなかったため、相手の取ったルークでアンダープロモーション。]

 

これで4勝(うち1不戦勝)11ドローの4.5P/6Rで終了。はじめの3戦が不戦敗だったのが響きましたが、1R2Rの相手は私よりレイティングの高い相手だったので、bye制度があったにせよ、果たして初めの3戦で1.5P取れていたかは不明です。

 

 

 

優勝はリストトップのGM Lu Shangleiでした。優勝賞金は27000元(約43万円)で、こちらの人の46ヵ月分の月収にあたります。閉会式の時間にはほとんどの参加者が帰宅していたため、少人数での閉会式でした。

 

最後に、いい加減だったスターティングリストを自分なりに修正したので、載せておきます。本来はほとんどのプレーヤーがFIDEレイティング持ちでした。

 

1. 尚磊 Lu Shanglei (GM 2625)

2. 徐英 Xu Yinglun (GM 2532)

3. 刘言 Liu Yan (GM 2502)

4. 房宇翔 Fang Yuxiang (GM 2472)

5. 朱锦尔 Zhu Jiner (WIM 2439)

6. 李炎 Li Yankai (2432)

7. 房岩 Fang Yan (IM 2424)

8.  Chen Qi (2424)

9. 麒麟 Bao Qilin (IM 2412)

10. 王仕戌 Wang Shixu (2392)

11. 刘 Liu Zhaoqi (2386)

12. 徐铭辉 Xu Minghui (2374)

13. 徐洋 Xu Yang (FM 2359)

14. 彭 Peng Hongchi (2347)

15. 黄仁杰 Huang Renjie (2338)

16. 姚 Yao Lan (WIM 2330)

17. 李弘 Li Hong  (2328)

18. 李博 Li Bo (IM 2324)

19. 马场雅裕 Baba Masahiro (FM 2303)

20. 邵文彬 Shao Wenbin (2236)

21. 奚奇 Xi Qi (2222)

22. 张潇 Zhang Xiao (2141)

23. 杜春 Du Chunhui (2137)

24.  Ma Lin (2122)

25. 白雪 Bai Xue (2103)

26. 家宝 Zhang Jiabao (2101)

27. 刘 Liu Zexu (2098)

28.  Sun Chao (2063)

29. 刘泓言 Liu Hongyan (2058)

30. 朱恒佚 Zhu Hengyi (2015)

31. 蔡悠 Cai Youyang (1951)

32. 王笑 Wang Xiaoyan (1899)

33. 江茗榕 Jiang Mingrong (1845)

34. 王 Wang Xuwen (1837)

35. 李亿 Li Yihao (1823)

36. 龚孙乐 Gong Sunle (1697)

37. 哈易含 Ha Yihan (1560)

38. 孙际 Sun Jihan (1497)

39. 孟 Meng Wei (1472)

40. 博雯 Yang Bowen (UR)

41. 睿一 Ma Ruiyi (UR)

42. Josh Gillon Josh Gillon (UR)

 

今回、初めて外国人として外国の国内大会に参加し、少し中国のチェス状況が見えた感じがします。

 

特に、参加者のほとんどは子供で、オープンセクション以外では成人のプレーヤーがほとんどいませんでした。親は熱心で、子供が小さいときは教育の一環ということで大会に連れて行きますが、10代である程度のレベルに達しないと、それ以降はチェスから遠ざかってしまう傾向にあるようです。チェスは好きだけど、同年代の参加者がどんどんいなくなるので、大会に出づらくなるというのもあるでしょう。

 

いずれにせよ、今回は良い経験でした。これからもう少し時間をかけて中国のチェスを探っていきたいと思います。

 


建行杯@Suzhou -Day3-

 

3日目の午前のラウンドはまたしても中学生女子と。オープンセクションの参加者42名中、12名が女性のプレーヤーです。女子世界チャンピオンを数多く輩出している中国では、女性のプレーヤーの比率が高いです。

 

Baba, Masahiro (2303)

Wang, Xiaoyan (1899)

Suzhou 2019(7)

 

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Bg5 e6 7. f4 Be7 8. Qf3 Qc7 9. O-O-O Nbd7 10. Bd3 h6 11. Bh4 b5?!

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[黒は10...h6のラインと10...b5のラインをミックスさせてしまっています。しかし、どう咎めてよいかは分かりませんでした。]

12. Rhe1

[IM Goh Wei Mingの本によれば、12. Nxe6! fxe6 13. e5 Bb7 14. Bg6+ Kd8 15. Qh3 dxe5 16. Qxe6で黒にディフェンス無しとし、これが11...b5を咎める手だとしています。10...h6のデメリットは、g6に穴ができるところです。]

12... Bb7 13. Qh3 g5?

[これはおそらく単なるブランダーでしょう。hファイルのピンがあるので、fxg5と取れませんが、よく考えてみると逆にこちらがピンを利用し、g5のポーンがタダなのに気付きました。ただし、これで黒が戦えなくなるほど悪くなるわけではないのが、ナイドルフの怖いところです。]

14. Bxg5 b4 15. e5!

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[c3のナイトが狙われている今、ここが勝負どころだと読んで攻めにいきます。]

15... bxc3

[15... dxe5 16. Nxe6 fxe6 17. Bg6+ Kd8 18. Bxf6 Bxf6 19. Qxe6は白の攻めが強烈です。e5を突いて白マスビショップのラインを開け、Nxe6-Bg6+はよくある手筋です。]

16. exf6 Nxf6 17. Nf5

SZ23.gif

[初めに考えていたのは、17. Nxe6ですが、17...fxe6 18. Bg6+ Kd8 19. Bxf6 Bxf6 20. Qxe6 Be7でこれ以上続かないと判断し、断念しました。しかし、18.Bg6+が余計なチェックで、18. Bxf6 Bxf6 19. Rxe6+なら白の攻めが決定的でした。ポイントは、キングがe8にいる場合、19...Be7には20.Rde1があるところです。本譜は黒がf5のナイトを取れないのを利用し、d6e7にプレッシャーをかけます。]

17... Kd7!

[しかし、これが素晴らしい1手でした。17... O-O-Oなら18. Nxe7+ Qxe7 19. Bh4でピンが強力ですが、本譜だとNxe7がチェックにならないので、18. Nxe7 hxg5! g5のビショップを取れます。センターのキングは一見危険に見えますが、(ましてdeに白ルークがいる中!)キング前のポーンが十分なガードをしてくれ、さらに必要であればd5にビショップを置けばガードはさらに固くなります。]

18. Bh4!

[ビショップはキープします。18... exf5 19. Qxf5+があるので、ピースはすぐに取り返せます。]

18... cxb2+ 19. Kb1 Nd5! 20. Bxe7

SZ24.gif

20...Nxe7?!

[ここは、思い切って20... Nc3+! で勝負です。21. Kxb2 Rhb8 22. Kc1 Bd5!

SZ25.gif

ANALYSIS  DIAGRAM

ならナイドルフ特有の複雑なポジションになり、どちらが良いのか判断がつきにくいポジションです。]

21. Nxe7 Kxe7 22. Qh4+ Kd7

[22... f6? 23. Bf5]

23. Qf6

[主導権は白にあります。]

23...Rhf8 24. f5 e5?

SZ26.gif

[白マスを弱くする悪手です。24... Rae8なら黒は十分戦えます。]

25. Bc4!

[25... Qxc4? 26. Qxd6+でメイトになることを利用し、ビショップを最もアクティブなダイアゴナルへ。必要であればb3に引いてc2を守ります。]

25...Bxg2 26. Rxe5 Rae8 27. Rxe8 Rxe8 28. Qxf7+ Re7 29. Be6+ Kc6

[29... Kd8 30. Qf8+ Re8 31. Rxd6+]

30. Bd5+ Bxd5 31. Qxd5+ Kd7

SZ27.gif

[31... Kb6 32. Qxd6+ Qxd6 33. Rxd6+ Kb5 34. Rxh6は簡単な白勝ちエンディングです。]

32. f6 Re6 33. Qf5 Qc8 34. Re1 Qg8 35. f7 1-0

SZ28.gif

 

続く午後のラウンドはShao Wenbin2236)に黒。序盤で手順を間違え、1ポーンダウンになり、そのまま押し切られました。レイティングは2200台ですが、相手にチャンスを作らせない差し回しはマスターレベルです。

 

本トーナメントはGMIMなどが順当に勝つわけではなく、混戦です。そんな中、Lu Shangleiがレイティング通り、6.5Pで一歩抜け出しました。

 

残すところ1ゲームです。白なので勝って終わらせます!


建行杯@Suzhou -Day2-

 

この日からオープンセクション以外の大会がスタートするため、試合前に開会式がありました。来賓にかつての中国代表で今はナショナルチームのコーチであるGM Xu Junの姿がありました。(蘇州はXu Junのホームタウンです。)

 

開会の挨拶等が長引き、定刻の8:30を少し過ぎてからの試合開始となりました。私の相手は中学に入ったばかりくらいの少女。試合中は知りませんでしたが、あとでFIDEレイティングを調べたら1497というとんでもないunderrateぶり。少なくとも2100はあると感じました。

 

Baba, Masahiro (2303)

Sun, Jihan (1497)

Suzhou 2019(5)

 

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 g6 4. O-O Bg7 5. Re1 Nf6 6. e5 Nd5 7. Nc3 Nc7 8. Bxc6 dxc6 9. Ne4 Ne6

SZ11.gif

[Mamedov-Dubov戦のライン(9... b6 10. Nf6+ Kf8 11. Ne4 Bg4 12. d3 Bxe5 13. Nxe5!? Bxd1 14. Bh6+ Kg8)に飛び込まず、ソリッドな変化を選んできました。]

10. d3 O-O 11. h3 b6 12. a4 Nd4

[私は12... a5を予想していました。]

13. a5 Bf5 14. Bg5

SZ12.gif

[e7のポーンを狙います。すぐのスレットはaxb6 axb6 Rxa8 Qxa8からのBxe7。同時に、Re8に対してのNd6の飛び込みなどの手を作ります。]

14...Nxf3+ 15. Qxf3 h6 16. Bh4 Qd7 17. Nd2 g5 18. Bg3 Be6 19. h4 g4 20. Qe2 Rae8

SZ13.gif

[自然な手ではありませんが、黒が何らかのカウンターを模索しているのは分かります。]

21. Nf1 f5 22. exf6 exf6 23. Qd2 Kh7 24. axb6 axb6 25. Bf4

[ゆっくりピースの位置を改善します。]

25...Ra8 26. Ng3 f5 27. Nh5 Bd5

SZ14.gif

[ここでちょっと見えにくい一連のコンビネーションを見つけました。]

28. Rxa8! Rxa8 29. Bxh6!!

SZ15.gif

29...Bxh6 30. Nf6+ Kg6 31. h5+! Kg7

[31... Kxf6? には32. Qxh6+ Kf7 33. Qh7+

SZ16.gif

ANALYSIS  DIAGRAM

で黒クイーンを引き抜いて勝ち。aファイルのルークを交換してeファイルにルークを残した意味がここにあります。]

32. Qc3!

SZ17.gif

[これがコンビネーションのポイント。クイーンへの当たりが残っているため、黒はピースを返さざるをえません。]

32...Qf7 33. Nxd5+ Kg8 34. Nxb6

[これでポーンアップの上、cのダブルポーンもすぐに落ちます。]

34...Re8 35. Rxe8+ Qxe8 36. Qxc5?

[しかし、これは端折りすぎで、黒にチャンスを与えます。]

36... Qxh5?!

[私は36... Qe1+ 37. Kh2 Bf4+ 38. g3 Bxg3+ 39. Kxg3 Qg1+ 40. Kf4 +-しか考えていませんでしたが、ここで36... g3! という強力なカウンターがあります。]

37. Qxc6?

SZ18.gif

[またもや欲張りすぎです。37.g3と突くべきでした。]

37... g3! 38. Qa8+ Kh7 39. Qf3

[一度a8でチェックを入れ、Qxf5がチェックになるような位置にキングを逃げさせ、あとは39... Qh2+ 40. Kf1 Qh1+ 41. Ke2 gxf2 42. Qxf2 Qh5+ 43. Qf3で勝ちだと思っていましたが、とんでもない手が来ました。]

39...Qg5!!

SZ19.gif

[これが黒の強力な1手でした。バックランクでメイトが狙われていますが、白はg3のポーンをクイーンでもポーンでも取りづらい状況です。]

40. Qb7+

[まず、40. Qxg3?? には40...Qc1+ 41. Kh2 Bf4! があります。さらに、40. fxg3には40...Qe3+ 41. Qxe3 Bxe3+ 42. Kf1 Bxb6でナイトを取られます。ただし、本当はこのエンディングはポーンの多い白勝ちです。しかし、まずはナイトを取られないラインを探すのが人間の思考です。]

40... Kg8 41. Qb8+ Kh7 42. Qc7+ Kh8 43. Qe5+ Kh7 44. f4??

SZ20.gif

[パニック!! 44. fxg3が勝ちにいくオンリームーブです。]

44... Qg4?!

[彼女が44...Qh5! を見つけなかったのはラッキーでした。h2d1でのチェックを同時に防ぐことはできず、黒勝勢となります。]

45. Kf1 Qd1+ 46. Qe1 Qxc2 47. Qe7+ Kg6 48. Qe8+ Kg7 49. Qd7+ Kg6 50. Qe8+ Kg7 51. Qd7+ Kg6

[黒には多くのスレット(Qf2# or Qd1# or Qxd3+)があるため、ドローにするのが正しい判断だと考え、ここでドローオファーしました。]

52. Qe8+ ½–½

 

駒得して勝勢になるまでは会心の出来でしたが、最後に崩れてしまい、残念です。しかし、なかなか緊迫感のあるファイティングゲームでした。

 

つづく午後のゲームですが、会場に行き、試合の準備をしていてもなかなか相手が現れず、試合開始時間になっても来なかったため、アービターが来て時計を止め、不戦勝となりました。(大会ではzero toleranceのルールが採用されている) 聞くと、相手がそれまで負けすぎ、残りのゲームを放棄し、トーナメントから去ったということです。試合できないのは心残りですが、おそらく試合をしていても結果は変わらなかったでしょう。

 

これで2.5P/6R。やはり最初の3戦連続0ポイントが影響して、なかなか上に上がっていけません。

 

試合会場の写真がないのは、会場に一切の電子機器を持ち込み不可になっているためです。会場に入る前にボディーチェックを受けます。写真はオーガナイザー側でいっぱい撮っているので、そのうちどこかで上がってくるでしょう。

 

IMG_2247.JPG

食事会場も飽和状態で、中に入り切れません。中国はどこに行っても人、人、人!


建行杯@Suzhou -Day1-

 

蘇州でのオープントーナメントに来ています。2日目の午後のラウンドからの参戦です。

 

http://chess-results.com/tnr426566.aspx?lan=22

 

会場はPullman Changshu Leemanホテルで、大会会場も食事会場も部屋もすべて立派で、とてもよくオーガナイズされています。

 

IMG_2244.JPG

 

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IMG_2227.JPG

 

にもかかわらず、今回のトーナメントはInternationalではなく、National Tournamentなので、すでにある程度の不便さ、不具合は感じています。

 

・英語での大会詳細情報がない

WeChatが無いとオーガナイザーにコンタクトが取れない(はじめはメールを出したが返信無し)

WeChat Payか中国の銀行口座を持っていないと参加費を支払えない

・スターティングリストがいい加減。2400+のプレーヤーもレイティング0で登録されている

byeの制度がない

 

特に最後のbyeについて、私は13Rbyeと伝えたものの、ペアリングを見るたびに組まれていてオーガナイザーにどうなっているのか問い合わせていました。どうもbyeの制度がなく、不戦敗扱いになるということ。ポイントはともかく、試合ができなかった相手には申し訳ないので、その旨は説明しておいてとオーガナイザーに伝えると、「No Problem」だと。オーガナイザーにとっては「No Problem」かもしれませんが、相手にとっては、「Problem」では?...

 

そういうわけで、中国国内での初戦は最下位ボードからのスタートです。

 

Ma, Ruiyi (UR)

Baba, Masahiro (2303)

Suzhou 2019(4)

 

1. c4 e5 2. Nc3 Nc6 3. Nf3 Bc5 4. g3 a6 5. Bg2 d6 6. O-O Nf6 7. a3 O-O 8. d3 h6 9. Nd2?!

[ここからの白のセットアップはやや疑問です。 9. e39. b4が自然に見えます。]

9...Ba7 10. h3 Ne7

[d5のマスをカバーしつつ、白のロングダイアゴナルの威力を緩和します。]

11. Kh2 c6 12. f4?

SZ1.gif

[自身のキングまわりを極端に弱めるので悪手です。]

12...exf4

[はじめは12... Nf5を考えましたが、13. Nde4で、exf4に対して白はビショップでポーンを取り返せると問題ありません。]

13. Rxf4 Nh5 14. Rf1
[14. Rh4? Nxg3 15. Kxg3 Nf5+]

14... d5

[h2-b8ダイアゴナルを開きます。]

15. cxd5

SZ2.gif

[相手はここで時間を使わずにポーンを取ってきましたが、私の頭の中には次の1ショットがありました。]

15...Nxg3! 16. Rf3

[16. Kxg3 Qc7+ 17. Rf4 (17. Kf3 Nf5 18. Qe1 Be3) 17... g5 18. Nde4 Nf5+ 19. Kh2 gxf4 20. Nf6+ Kh8が私の考えていた変化の1つです。]

16... Ngf5 17. Nde4 cxd5

SZ3.gif

18. Ng3 Nxg3 19. Kxg3 Nf5+ 20. Kh2 Nh4 21. Rf1

[21. Rg3? Bb8]

21... Be6

SZ4.gif

[安全に1ポーンを守ります。]

22. Bf4 Nxg2 23. Kxg2 Qh4 24. Rf3 Bxh3+!

SZ5.gif

[小さなタクティクス]

25. Rxh3 Qxf4 26. Rf3

[26. Nxd5? Qg5+]

26... Qe5 27. Qf1 Bb8!

SZ6.gif

[1手メイトを狙い、同時にRf5を防ぎます。]

28. Kf2 Bc7 29. Ke1 Ba5 30. Kd1 Bxc3 31. Rf5 Qc7 32. bxc3

[32. Rc1 d4]

32... Qxc3 33. Rc1

[33. Rxd5? Qb3+]

33... Qb3+ 34. Kd2 Rac8! 35. Rxc8 Rxc8 36. Qf4

[36. Rxf7? Rc2+ 37. Ke3 d4+! で白はルークを失います。]

36... Qb2+ 37. Ke3?! Re8+ 38. Kf3 Qxe2+ 39. Kg3 Re3+ 40. Kh4 g5+

SZ9.gif

[パペチュアルチェックはありません。]

41. Rxg5+ hxg5+ 42. Qxg5+ Kf8 43. Qh6+

[43. Qd8+ Re8 44. Qd6+ Qe7+]

43...Ke8 44. Qh8+ Kd7 45. Qf8 Qf2+ 46. Kh5 Rh3+ 47. Kg5 Rg3+ 48. Kh6 Qh2# 0-1

SZ10.gif

[小さなタクティクスを重ねて中国国内初戦勝利。]

 

 

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スイートルーム!長江の見える部屋!

 

しかし、これにはちょっと訳がありました。

 

とりあえずホテルに到着してチェックインを済ませて部屋に入ると、そこには人が!(あとで分かりましたが、彼はIM Li Boでした。)

 

どうやら、参加費として支払った2460元はホテル宿泊費も含まれていたようでしたが、この破格の価格の裏には他の参加者と相部屋となることが条件にあったようです。

 

私は他の予約サイトでホテルは取ってあったのでダブルブッキングになっていました。(オーガナイザーと会話したとき、「部屋が少なくなってきたから急いだほうがいい」と言われ、「ホテルは抑えたよ!」と返したのでホテルは自分でとるものだと疑っていませんでした。)

 

返金不可のプランで予約していたので、当然1人部屋に移動とするわけですが、そこで問題発生。

 

ホテル側が部屋はもうないと説明。(これからの3連休は約300人のプレーヤーとその家族でホテルの部屋がほとんど埋まる)

 

慌てて予約サイトに電話してホテルのフロントに確認するよう言うと、いろいろ調整したようで、スイートルームが1つあるということ。1日あたり+200元でトータル600元(10,000円くらい)上乗せになるが、そのプランはどうかと言われたので、承諾。

 

とりあえず1人部屋に移れたので結果オーライです!


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