松戸チェスクラブ選手権2012 -小島 慎也-

大会は小島くんの6連勝で終わりました。

 

私は初日のみの参加で21敗。毎度のことですが、新年早々、若手に苦杯を喫しました。

 

Tang Tang (1885)

Baba Masahiro (2232)

松戸チェスクラブ選手権2012 (2)

 

1.d4 Nf6 2.Bg5 e6 3.e3 c5 4.c3 d5 5.Bd3 Nbd7 6.f4 Bd6 7.Nf3 Qb6 8.Qc2 0–0 9.Bxf6 Nxf6 10.Ne5 Ne4? 11.Bxe4 dxe4 12.Nc4 [完全に見落としていました。] 12...Qc6 13.Nxd6 Qxd6 14.Qxe4 Qa6 [実戦的にはおそらくベストなチャンス。白にキャスリングされては単なる1ポーンダウンです!]



 

15.Nd2 Bd7 16.Nf3?! Bc6 17.Qc2 Bxf3 18.gxf3 cxd4 19.exd4 Rfd8 [白のポーンの形を崩し、これでまずまずのコンペンセーションはあると考えていました。] 20.Qe2 Qa5 21.0–0 Rd5 22.Kh1 Rf5 23.Qe3 Qc7 24.Rg1 Rxf4 25.Rg4 [1回目のドローオファー。局面はイコールですが、ポーンを取り返した黒に不満はないので、もちろん指し続けます。ここからの20手は我慢比べです。]




25…Rxg4 26.fxg4 Qc6+ 27.Kg1 Qd5 28.Rf1 Rf8 29.Qf3 Qb5 30.Rf2 Qd7 31.h4 Rc8 32.h5 h6 33.Qf4 f6 34.Qe4
[2回目のドローオファー。] 34…Rc6 35.Qg6 Qe7 36.Qe4 Rd6 37.Rf5 Qd7 38.Rf2 Rd5 39.Re2 Rd6 40.Rf2 Kh8 41.Re2 Qb5 42.Kg2 Qc4 43.Rf2 Qc7 44.Qg6 Qc6+ 45.Kg3 Rd5 46.Qe4 Qd6+ 47.Qf4




48…e5!
[時間切迫と戦いながら、ようやくこのタイミングで長く待ち望んでいたブレークです。不安定な白キングを標的にします。] 48.dxe5 Rxe5 49.Kh3 Qd1 50.Qf3 Qe1 51.Kg2 Re4 52.Qf5 Re8 53.Qf3 b6 54.Rf1 Qe6 55.a3 Qc4 56.Kh3 Qc5 57.Kg2 Kg8 58.Qf5 Re2+ 59.Rf2 Re5 60.Qf3 Qc8 61.Re2 Rxe2+ [おそらくここまでに何らかの改善策があったと思いますが、ほぼ15秒のIncrementでは何も見つけられませんでした。]




62.Qxe2 Kf7 63.Qe4 Qd7 64.Qg6+ Kf8 65.Qe4 Qd2+ 66.Kg3 Qd6+ 67.Qf4 Qd7 68.Qb4+ Ke8 69.Qe4+ Kd8?? 70.Qd4!
[ここで白がクイーン交換できることに気付きました。交換後のポーンエンディングは白勝ちです。]




 

70...Kc7 71.Qxd7+ Kxd7 72.Kf4 Kd6 73.Kf5 Ke7 74.Kg6 Kf8 75.c4! 1–0

 

見返してみれば、2回のドローオファーを蹴って指し続けた結果がこれだったわけです。しかし実際は、唐くんがなかなか砕けなかったことが大きいと思います。これをラスベガスの成果と見ても良いですかね?!

 

P.S. 唐くんは3位入賞を果たしました!


松戸チェスクラブ選手権2012 -前々夜-

1/8-1/9)の2日間で行われます。エントリーは30名を超え、そのうち約半数が1800+であり、一筋縄ではいかないトーナメントになる予感がします。リストには意外な名前もあります(笑)彼にとってはこれが復帰戦です。私は初日のみの参加ですが、簡単に3連勝というわけにはいかなさそうです。

http://brown.ap.teacup.com/chesschesschess/


松戸Summer 2011

南條くんが4.5P/5Rで優勝。この結果自体には何も驚きはありませんし、予想された結果だと思います。小島くんがマレーシアでFIDEレイティングを大放出してきたため、次のレイティング計算で南條くんは小島くんを抜き去り、日本ランキング1位となります。FIDEマスターのタイトルもすぐそこです。

 

2位争いはレイティング通り、佐野くんと野口さんの争いでした。最終ラウンド、この2人の直接対決があり、もし野口さんが勝てば野口さんに優勝のチャンスがありました。当然、ファイティング・プレーヤーの野口さんは勝ちを目指して戦ったと思います。しかし、佐野くんに敗れたため、4位タイに甘んじました。佐野くんは1年近くのブランクがあった割に、ブランクを感じさせない戦績を残しています。次のチーム選手権でどのようなプレーを見せてくれるのか、注目しています。


松戸スプリングトーナメント2011 -Russian Roulette-

全日本選手権以来の初公式戦でした。

 

この大会、タイムコントロールが40+15sと全日本の半分もないラピッド・ゲーム4試合の1dayトーナメントで、試合に集中する前に大会が終わってしまう可能性もありました。しかし、結果は31ドローでタイブレークの結果、優勝。まだ全日本後半戦の良い流れが残っていました。相手にアドヴァンテージを与えるところは一度もなかったと思いますし。優勝賞品はDGT North American。訳あって、今年の初め頃から手元にDGTがなかったため、タイムリーな賞品となりました。

 

余談ですが、会場ではBobby Fischer 魂の60が販売されていました。主にタイトルをめぐって白熱した議論があったようですが、ここにきてようやく日本語訳版が出版となりました。会場内での売れ行きは良かったように見えました。今後、多くの人がこの本でフィッシャーのゲームを学ぶことになるでしょう。この本については後日、ここでも扱いたいと思います。フィッシャーのゲームを見る時のポイントなんかも併せて紹介できたらと思います。

 

8/27-29)には、松戸CC主催のサマートーナメントが開催予定です。今回参加できなかった方は次回ぜひどうぞ!

 

Nanjo Ryosuke (2337)

Baba Masahiro (2240)

Matsudo Spring 2011 (4)

 

1.e4 e6 2.Nf3 d5 3.Nc3 Nf6 4.e5 Nfd7 5.d4 c5 6.dxc5 Nc6 7.Bf4 Bxc5 8.Bd3 f6 9.exf6 Nxf6 10.Qe2 0–0 11.0–0–0 a6



 

[“Russian Roulette” MoskalenkoFlexible Frenchの影響で近年、日本でも指し始められるようになったサイドライン。白黒、逆サイドにキャスリングし、純粋な攻め合いとなります。] 12.Ne5 Nxe5 13.Bxe5 b5 14.g4 b4 15.g5 bxc3 16.gxf6 cxb2+ 17.Kb1 Rxf6!




[
明らかにOnly Moveです(17…gxf6?? 18.Bxh7+!)が、この手の裏にあるディフェンスのアイディアは注目に値します。このディフェンスのアイディアは次のゲームから学びました。1.e4 e6 2.Nf3 d5 3.Nc3 Nf6 4.e5 Nfd7 5.d4 c5 6.dxc5 Nc6 7.Bf4 Bxc5 8.Bd3 f6 9.exf6 Nxf6 10.Qe2 0–0 11.0–0–0 Bd7 12.Rhe1 a6 13.Ne5 Nxe5 14.Bxe5 b5 15.g4 b4 16.g5 bxc3 17.gxf6 cxb2+ 18.Kb1 Rxf6! 19.Rg1 Be8! 20.Qg4 Bf8! 21.Qh4 Rg6! 22.Qh3 Qb6 23.Rg2 Rc8 24.Rdg1 Bf7 25.Rxg6 hxg6 26.Rxg6 Qxf2 27.Qh8+ Kxh8 28.Rh6+ Kg8 29.Bh7+ Kh8 30.Bg6+ Kg8 ½–½ Smirnov,Igor (2451) - Erdos,Viktor (2420) World ol U16 Denizli 2003 ] 18.Bxf6 Qxf6 19.Rhg1 Bd7 20.Qh5 h6 21.Rg6 Be8 22.Rxf6 Bxh5 23.Rg1 Bf7 24.Rxh6 Bxf2 25.Rg4 Bd4 [このダイアゴナルにビショップを落ち着かせてしまえば、黒良しです。黒にはe6-e5-e4とセンターのポーンを進めていく分かりやすいプランがあります。そこで、次の白の手は1手に決まってきますが、私はベストだと思います。]




26.Rxe6!? Bxe6 27.Rxd4 Kf7 28.Kxb2?! g5!
[h2ポーンを固定します。狙いはRh8からRxh2で、gポーンをパスポーンにすることです。白はa6ポーンを落としにいくことになりますが、私は黒のgポーンと白のaポーンのレースは黒に分があると考えていました。] 29.h4? [これは黒のお助けにしかなっていません。] 29…g4 30.h5?! Kf6 31.h6 Ke5 32.Rb4 g3 33.Bf1



33…d4?! [ルークの4thランクの利きを遮断しRb4-Rg4を防いだあとに、Be6-Bd5からg3-g2と突いて黒勝ちの予定でした。しかし、これには次の白の1手が白のポジションを救います。正しくは33...Bf5! で、次にBe4からgポーンを突いて黒勝ちです。] 34.c3! dxc3+ [34...Bd5? 35.Rxd4 g2?? 36.Rxd5+! Kxd5 37.Bxg2+は酷いので、安全に指します。] 35.Kxc3 Bxa2 36.Rg4= Rh8 37.Rxg3 Rxh6 38.Rg5+ Kf4 39.Ra5 ½–½


松戸チェスクラブチャンピオン2011 -野口 恒治-

1/9-10は松戸クラブチャンピオンシップでした。私は32ドロー1bye4ポイント。結婚式2次会への出席のため、初日の3R目をbyeにしていました。本当は時間的に2R目もbyeにしなければいけなかったのですが、「2R目以降のbye0ポイント」というルールが痛く、無理やり試合をしました。結果、0.5Pは取れたので良かったと思います。

 

こういうこともあり、私は初めから優勝する気はなく、優勝は2000+の野口さんか真鍋さんだと思っていました。しかし、上位陣の皆さんが初日からポイントを続々と落とされ、トーナメントの行方は全く分からなくなりました。結果詳細は松戸のページでご確認ください。
 

さて、色々あったわけですが、5R終了時点で野口さんが4Pで単独リード。優勝決戦は最終ラウンドの真鍋-野口戦となりました。

 

Manabe Hiroshi (2049)

Noguchi Koji (2067)

Matsudo CC Championship 2011(6)

 

1.d4 Nf6 2.c4 c5 3.d5 e6 4.Nc3 exd5 5.cxd5 g6 6.e4 d6 7.Nf3 Bg7 8.h3 0–0 9.Bd3 Nbd7 10.0–0 Nh5 11.Bg5 Bf6 12.Be3 Re8 13.Nd2 Bd4! 14.Bxd4 cxd4 15.Ne2 Nc5 16.Qb1 Bxh3! 17.Nf3 [17.gxh3 Qg5+ 18.Kh2 Qxd2] 17...Qf6! 18.b4 Nd7 19.Nexd4 Ne5 20.Nxe5 Qg5! 21.g3 Nxg3 22.f4 Ne2+ 23.Kf2 Qg2+ 24.Ke3 Nxd4 25.Kxd4 dxe5+ 26.fxe5 Qg5 27.Rf2 Qxe5+ 28.Ke3 Qxd5 29.Qh1 Rad8 30.Rd1 Bg4 31.Be2 Qg5+ 32.Rf4 Bxe2 33.Rxd8 Rxd8 34.Qh2 Bc4 0–1

 

単独優勝のためには黒で勝ちにいかなければいけない状況で勝ちにいくチェスの指し廻しをし、勝利をものにした野口さんの快勝譜だと思います。ちなみに野口さんのお気に入りの手は13…Bd4! 17…Qf6! だということです。

 

何はともあれ、野口さんの単独優勝。おめでとうございます!


松戸Summer 2010(2日目)-The winner takes all-

大会終了しました。皆さん、お疲れ様です。

 

さて、私は4Rに南條君に負け、結局4Pで終了しました。2日目は初日以上にプレーが雑になってしまいました。特に苦手とするSicilian Closedに対して早急に何らかの策を打たなければいけないと思いました。

 

3R 馬場(2225 1-0 阿部君(1785 Petroff

4R 南條君(2312 1-0 馬場(2225 Sicilian Closed

5R 馬場(2225 1-0 星野さん(1798 French Classical

 

4R終わって南條君が全勝。追うのは3.5Pの真鍋さんでした。最終ラウンドはこの2人の対戦となりましたが、わりとあっさり真鍋さんが勝ち、ここで真鍋さんの単独優勝が決まりました。

 

優勝 4.5P 真鍋 (¥30,000

2    4P 南條 遼介、馬場 雅裕、佐々木 (¥10,600ずつ)

 

個人的には「もう1ラウンドあれば...」というところですが、今回はこの位置で我慢します。

 

ちなみに真鍋さんから0.5Pを削ったのはレイティング最下位の渡辺敬介君(1298)でした。私の感触的にも彼はそのレイティングではないと思います。麻布チェス部から久々に犂待の星狠太犬任后

 

 

次は9月のチーム選手権に参戦予定です。今回、4チームから出場のオファーを受けました。誘ってくださった皆さま、どうもありがとうございます。真鍋さんからの熱烈なオファーもあり、いろいろ考えた結果、今回は松戸で(!)出場することになりそうです。もちろん出場するからにはチームを勝たせるよう、努力したいと思います。個人的なノルマは4.5P/6Rくらいで...


松戸Summer 2010(初日)

今年も松戸サマートーナメントの季節です。去年のトーナメントは、出先の仙台から新幹線で東京に戻ってきてそのまま参加したのでした。もう1年経ってしまったのですね。時が経つのが年々速くなってくるのを感じます。

 

さて、今回は30人弱の参加者と、いつもよりやや少ない印象を受けました。特に2000+が3人というのは珍しいと思います。

 

1R 馬場(2225 1-0 唐君(1839 French Rubinstein

 

1Rの当たりはすでに昨日発表されていたため、ある程度対策して臨みました。

 

Baba Masahiro (2225)

Tang Tang (1839)

Matsudo Summer 2010(1)

 

1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nc3 dxe4 4.Nxe4 Bd7 5.Nf3 Bc6 6.Bd3 Nd7 7.00 Ngf6 8.Ned2

 

今年の全日本の山田-唐戦は8.Ng3だったので、ここで変えてみました。

 

8...Be7 9.Qe2 Bxf3 10.Qxf3 c6 11.Nc4 00 12.c3 Nb6?




12...Re8
Nd7-Nf8とするのが自然なプランに見えました。検討では12...c5 13.dxc5 Nxc5 14.Bc2 Qd5 もあがりましたが、いずれにせよ本譜よりもベターです。

 

13.Ne5 Qd5? 14.Qh3

 

白クイーンのベストポジションです。この位置からh7e6を狙います。

 

14...g6 15.Bh6 Rfd8?! [15...Rfe8] 16.Rfe1

 

f8からルークをどかし、f7の守りが弱くなったところで典型的なアタックプランであるNxf7-Qxe6を狙います。そこでe6の守りからクイーンを離す手を考えていましたが...

 

16...Bf8? 17.Bg5 Bg7 18.Qh4

 

唐君はこれを見逃していたようです。白は駒得できます。

 

18...Ne8 19.Be4!

 

19.Bxd8でも十分ですが、次のコンビネーションが見えてしまってはやらないわけにはいきません。

 

19...Qd6

 



20.Nxf7! Kxf7 21.Qxh7 Rd7
22.Bxg6+ Kf8 23.Re3

 


 

ルークを攻めに参加させ、アタックの完成です。ここで私は次のゲームを思い出しました。

 


   Baba Masahiro(2225) Loo Swee Leong 

                            Malaysian Open 2008(7)

                            Position after 32.Rd1-d3

 

同じようにクイーン+ルーク+2ビショップが全て相手キングに向いています。駒損しているようには全く見えませんね。

 

23...Nd5 24.Rf3+ Ndf6

 

24...Nef6には25.c4 Rf7 26.Qh4で白勝ちです。26.Bxf7?? Nxh7だけには気をつけなければいけません。

 

25.Bxe8 Kxe8 26.Qg6+ Kd8 27.Rxf6 Bxf6 28.Bxf6+ Kc8 [28...Kc7 29 Be5] 29.Qe8+ Kc7 30.Qxa8 10

 


2R
神田さん(1737 0-1 馬場(2225 Grunfeld 3.f3

 

途中からまずくなり、最後は完全にハッタリでした。ハッタリとはいえ、検討しがいのある手の応酬だったので、大会後、分析して簡単に紹介するかもしれません

 

明日は伸び盛りのジュニアの阿部真大と初対戦です!


松戸イヤーエンドトーナメント2009 -An unlucky day?-

北千住でのイヤーエンドトーナメントで今年のチェス予定はすべて終了しました。松戸のページにすでに結果はアップされているのでご存じの方は多いと思いますが、何があったか一応簡単に振り返っておきます。

 

1R  bye

 

1Rの開始時間に間に合わず強制byeでした。前日のエントリーリストでは34名の参加予定だったのですが、当日キャンセルが出て奇数人数となったのと不幸なことに遅れたのが私だけだったため、そうなりました。Wang YueLi ChaoWorld Cup 2009のタイブレークで開始時間に席に着いておらずアービターに負けを宣告されたのとはちょっと意味合いは違うと思いますが、とにかくプレーヤーはアービターの裁定に従うほかありません。少し考えたのは、「自分がもしアービターの立場だったらどう判断するか」ということでした。ここはアービターにとって難しい選択を迫られるところです。今回いろいろと考えさせられたことは2週間後の学生選手権にいかしたいと思います。初戦のペアリングは前日の夜に発表しておいたほうが良いかもしれません。

 

2R  馬場 ½–½ 上原君 QGD Cambridge Springs

 

私はCambridge Springsで黒からアドヴァンテージを取りにいくのは非常に難しいと考えています。おそらく黒で勝負にいくならAnti-MoscowBotvinnikなど勝負手に飛び込むのが良いでしょう。さて、ゲームのほうは15手目くらいで±くらいになりましたが、そのあとがよくありませんでした。完全にアドヴァンテージを手放してそのまま51手でドロー。

 

3R  真鍋さん 1-0 馬場 Grunfeld Main

 

問題の1局です。クリティカル・ポジションの前後をここで一緒にアップしようとしましたが、見た目以上に奥が深くまだ何とも言える段階にはないので、アナライズは後日に回したいと思います。一つ言えることは、あのような局面に出くわすのはこの日がアンラッキーだったとしか言いようがないということです。

 

4R  岩崎さん 1-0 馬場 French Kings Indian Attack

 

今年を締めくくる1戦は、面白いゲームだっただけに結果に結びつかなかったのが残念です。中盤にエクスチェンジ・サクリファイスで長らくチャンスの続く局面にしたはずでしたが、本当にエクスチェンジを切るのがベストだったかはこれから検証しなければ分かりません。岩崎さんの解説でゲームをアップしたいと思います。

 

ということで最終結果は1P/4R0.5P/3R)でした。3試合しか指していないといえ、国内で負け越したトーナメントが前回いつだったのか思い出すのは困難です。(記憶にあるのは2001年のチーム選手権。1B2.5P/6Rでした。それでもチームは優勝しましたが...


松戸サマートーナメント2009

久しぶりの単独優勝でした。

 

今回、マレーシア組が不参加だったため、勝たなければいけないトーナメントであるとは思っていました。ここでは簡単に試合を振り返っておきます。

 

1R 上原君(18980-1 馬場(2189 Catalan Accepted

 

早めのクイーン交換からイコールの局面に。黒は相当頑張らなければアドヴァンテージを取れないはずが、いつのまにか白がどうしようもない局面になっていました。29手で勝ち。

 

2R 馬場(21891-0 飯岡さん(1646 Dutch Staunton Gambit

 

今大会はあえていつも指すメインラインをやめて、指したことのない局面をやってみようと考えていました。Staunton Gambitは黒がある程度セオリーを知らないと苦しいものです。22手で勝ち。

 

3R 田畑さん(1898½–½ 馬場(2189 Kings Indian Fianchetto

 

田畑さんは非常に手堅いプレーヤーなので、プリパレーションには苦労するところです。対策として2007年の全日本のゲームを見ました。田畑さんが白のゲームでは、だいたい相手がおかしな手を指し、それを田畑さんが咎めて勝ちというゲームが多かったという印象を受けました。皆、手を作りすぎていました。この試合での私のオープニングチョイスはやや失敗で、白が序盤からやや優勢だったと思います。中盤は完全に相手からゲームを動かしてくるのを待っていた状態でした。しかし、白からゲームを動かした手がまずく、そのあとはわずかに黒が良いと考えていました。もう少し時間があれば優勢になる手を見つけられていたかもしれませんが、時間が落ちないように指すのが精一杯で、結局最後はワンポーンアップの異色ビショップ+ルークのエンディングでデッドドロー。95手。

 

4R 馬場(21891-0 権田さん(2057 Ruy Lopez

 

昼休み、延寿さんらと共に4,5ラウンドのシナリオを考えていました。そこでは4R1Bの真鍋−坂井戦がドローになってくれるのがベストでしたが、延寿さんが真鍋さんに普通に負けてそのシナリオは完全に崩れました。さらに私は権田さんと当たると予想していなかったため、一からシナリオを作りなおす必要に迫られました。試合の方は序盤から優勢で、問題なく勝つ予定でした。しかし、1手間違えて、黒にエクスチェンジサクリファイスを許してしまい、アンクリアーな局面に。白が気を付けなければいけない局面でしたたが、時間切迫ということもあり黒にブランダーが出てそれを咎めて41手で勝ち。最終戦につなぐことができました。

 

5R 馬場(21891-0 真鍋さん(2056 Queens Gambit Declined Bf4

 

これまで4連勝の真鍋さん。ドローで真鍋さんが単独優勝な状況でした。しかし私が勝てば私の単独優勝でもありました。幸運にも白を引いたので当然勝ちにいきます。昨日までは1.e4でフレンチのルビンシュテイン(1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nd2 dxe4)を準備していましたが、黒にイコアライズする手を見つけて急遽1.Nf3に変更しました。そしてBg5に出ないでBf4に出るラインを初めて指しました。局面は均衡していたと思いますが、黒にブランダーが出てそのまま30手で勝ち。

 

これと言って誇れるゲームはありませんが、最後、勝たなければいけないゲームで勝ちに行って、実際ポイントを取って単独優勝できたので、トーナメントの流れとしては良かったと思います。昨年、一昨年はともに今年と同じように3.5/4で迎えた最終戦、白にもかかわらず勝ち切れず単独優勝を逃していました。今年はその嫌な思い出を繰り返すことなく終われました。

 

参加された皆さん、そしてオーガナイザーの田畑さんをはじめ、松戸チェスクラブの方々、お疲れ様でした。

Baba Masahiro (2189)

Manabe Hiroshi (2056)

松戸サマー 2009 (5)

 

1.Nf3 d5 2.d4 e6 3.c4 Nf6 4.Nc3 Be7 5.Bf4 00 6.e3 c5 7.dxc5 Bxc5 8.Qc2 Nc6 9.a3 Qa5 10.000 Be7 11.h4

 

Kasparovの得意としたライン。白黒逆サイドにキャスリングし、攻め合いとなります。参考ゲームとしてはKasparov-Vaganian Novgorod 1995 1-0など。ちなみに私のオープニングの知識はここまででした。

 

11...Rd8 12.Kb1

 

cファイルのピンを避けるため、いずれは必要になる手ですが、このタイミングが良いかは自信がありませんでした。このラインで最近有名なゲームと言えばCarlsen-Ivanchuk Bilbao 2008 0-1が挙げられますが、そこでは12Nd2でした。Carlsenのチームメイトであり、先生でもあるノルウェーのGM Agdesteinはこの手で成功を収めています。(Agdestein-Short Stornoway 1995 1-0

 

12...a6 13.Nd2




13...e5?!

 

私はこの手はベストでないと感じました。d5のマスを弱め、本譜の通り、あとで白ナイトが跳び出せるようになるからです。今の白の狙いは、黒クイーンが動けるマスが少ないのを利用して、14.Nb3 Qb6 15.c5! Qa7 15...Bxc5??16.Na4でビショプが落ちる) 15.Na4でクイーンサイドを完全に抑え込むものです。私はこの狙いに対して、上述のAgdestein-Short戦でのShortのアイディアである13...Rd7としてクイーンをd8に引けるようにする手を考えていました。しかし、例えば14.Nb3 Qd8 15.cxd5 exd5 16.Bd3なら黒のd7のルークがややおかしな位置で、白が指しやすいと思います。

 

それでは黒はここでどのように白のスレットに対処すべきだったのでしょうか?

 

答えはCarlsen-Ivanchuk 戦にありました。13...b5! とクイーンサイドを開きにいくのが好手で、14.cxb5 axb5 15.Bxb5 Bd7 16.Nb3 Qb6なら黒にワンポーンの代償があります。(まだ難しいですが)

 

14.Bg5 (△15.Bxf6 Bxf6 16.Nxd5 d4 15.Nb3 Qb6

 

15...Qc716.exd4 Nxd4 17.Nxd4 exd4 18.Bxf6 Bxf6 19.Nd5 Qd6で本譜と同じポジションになります。

 

16.exd4 Nxd4 17.Nxd4 exd4 18.Bxf6 Bxf6 19.Nd5 Qd6 20.Bd3 h6 21.Qe2!

 


 

ここで白の優勢を意識しました。Qe4からQh7+g4-Rdg1-g5のようなアタックなど、明確なプランが見えます。時間切迫もあり、ここで黒にブランダーが出ます。

 

21...b5??

 

この手はある程度予想していました。局面が少し悪いので反撃を急ぎたくはなりますが、ここは21...Bd7とピースを展開するべきでした。

 

22.Qe4

 

h7a8のダブルアタックです。不幸なことにQh7+からQh8はチェックメイトなので(d5のナイトが良い働きをしています!)黒はa8のルークを助けることができません。

 

22...g6 23.Nxf6+ Qxf6 24.Qxa8 bxc4 25.Be4

 

25.Bxc4?? には25...Bf5+があるので注意です。

 

25...Bg4 26.Qc6 Rd6 27.Qxc4!

 

27.Qe8+ Kg7 28.f3とすれば、d1のルークを助けることができますが、c4-c3から白キングの前を崩すポーンと、数少ない攻め駒の白マスビショップに消えてもらう方が勝ちやすいと考えました。

 

27...Bxd1 28.Rxd1 Qxh4 29.Rxd4 Rb6 30.Qxf7+ 1–0

 


松戸サマートーナメント

今年の松戸のサマートーナメントは昨年と同様、2回あります。今回はその1回目であり、ワンデートーナメントです。今回は小島・南條の2トップがいないため、私がトップシードでした。

昨日、小島君から「明日の大会は(自分が出ないので)楽勝ですよね」と言われていた本大会ですが、レイティングトップとはいえ自動的に勝てるものではありません。案の定、
1Rは石井さんに時間が落ちそうなところでドローオファーし、何とかドローに逃れました。この試合、23転したものの、勝っておきたいゲームではありました。

4R
制の大会は1試合の結果が最終結果に大きく響きます。後がなくなった2R以降は0.5Pも落とせず、2,3Rを連勝して迎えた最終戦。相手は権田さんです。白番だと思っていたら黒番で、結局白13のカラーバランスの悪いトーナメントとなりました。しかし、白だろうと黒だろうと勝たなければいけないゲームなので、勝負に出ることにしました。



 

Gonda Gentaro (2068)

Baba Masahiro (2205)

松戸サマー 2009 (4)

 

1.e4

 

ここ何年か、権田さんは1.d4でしたが、最近1.e4も指しているようです。私にとってはウェルカムな1手です。

 

1...c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 a6 6.Bg5 e6 7.f4 Qc7

 

普通は7...Be7ですが、私は7...Qc7を好んで指します。

 

8.Qf3 b5 9.0–0–0 b4 10.Nce2 Nbd7



11.Ng3

 

ここは11.g4が自然な続け方だと思います。Bxf6-g5と攻める狙いです。この手に対しては去年のマレーシアオープンで1試合実戦経験があり、そのゲームは以下のように続きました。11...Bb7 12.Ng3 Rc8 13.Bxf6 Nxf6 14.g5 Nd7 15.Bd3 g6 16.h4 Bg7 17.Nb3 a5 18.h5 a4 19.h6 Bxb2+ 20.Kxb2 Qc3+ 21.Kc1?? axb3 22.Ne2 bxa2 0–1 Ferdiman Tersiman-Baba Masahiro Kuakla Lumpur 2008

 

11...Bb7 12.Bd3 g6!?

 

非常に「人工的な」手です。普通に12...Be7と展開できるのにわざわざフィアンケットにビショップを組むのは研究していないとなかなか指せるものではありません。12...Be7には13.Nh5!があるので、この手を防ぐ意味もある本譜は私はベストだと思っています。

 

13.h4 Bg7 14.Nb3

 

14.h5 Nxh5 15.Nxh5 Bxd4 16.Ng3 Nc5µというのはFritzの指し示すラインですが、私は14...Rg8!? 15.hxg6 hxg6と指す予定でした。

 

14...Nb6

 

この手がポイントです。フィアンケットビショップとNb6-Na4をあわせてb2を狙いにいきます。単純な狙いですが、実は白にb2をディフェンスする良い手段がありません。この時点で黒十分満足なポジションです。

 

15.Na5 Na4



16.Nxb7 Qxb7 17.e5

 

クイーン交換して黒の攻めを緩和します。同時にh8-a1のダイアゴナルを閉じて理にかなった手に見えますが、e5に大きな弱点を残してしまいます。

 

17...Qxf3 18.gxf3 dxe5 19.fxe5 Nd5

 

19...Nd7だとすぐにe5を落とせますが、(20.f4には20...h6!) 20.Be4 Rc8 21.Bb7が嫌で本譜を選択しました。e5は長い目で見れば確実に弱点なので、急いで取りにいく必要もありません。

 

20.Rhe1 0–0 21.h5 h6 22.Bd2 g5



 

白のキングサイドからの攻めの可能性を完全に潰します。

 

23.Bc4?! Nab6 24.Bd3 a5³ 25.Re4 Nd7!

 

黒のナイトはフレキシブルです。

 

26.Rde1 Rfc8 27.Kb1 Rab8µ 28.Bc4 N5b6

 

ここは28...Nxe5!が可能です。29.Bxd5に対して29...Nxf3があるのがミソです。私はこの29...Nxf3を見落としていました。

 

29.Ba6 Rd8(△Nxe5,Nc5 30.Be3 Bxe5–+
 

ここは取れるかどうかきちんと読んで取りました。e5が落ちた今、ゲームはほぼ終了です。

 

31.Bf2

 

31.Bxb6 Rxb6 32.Rxe5 Nxe5-+私の読みでした。

 

31...Bg7 32.R4e2 Na4

 

32...Ne5f3を落としにいくのも良いプランです。

 

33.Ne4 Nxb2 34.Bg3 Ra8 35.Bb5 Nf6!



 

a4c4をビショップに抑えられ、b2のナイトが帰れなくなりそうに見えますが、落ち着いて考えてd1に行けるようにします。

 

36.Be5 Nxe4 37.Bxg7 Kxg7 38.Rxe4 Nd1! 39.Re5 Nc3+ 40.Kb2 Rd4!

 

h5f3のポーンを取りにいきます。また、Kb2-b3-c4とキングが上がってくるのも防ぎます。

 

41.Bc6 Ra6 42.Bb7

 

42.Be4? には42...f6 43.Rc5 Na4+で終了です。

 

42...Ra7 43.Be4 Kf6 44.Bd3 Rf4 0–1



 

45.R1e3には45...Nd1+45.R5e3には45...Nd5で次にf3を落とせます。

 

この試合に勝って何とか3.5/42位に滑り込み入賞しました。オープン入賞者は以下の通りです。

 

優勝 野口 恒治   2088  4

2位 馬場 雅裕   2205  3.5

3位 権田 源太郎 2068  3

4位 岩崎 雄大   2085  3


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