世界新聞 -小島慎也を追って-



ハンガリー、ブダペストで小島くんと同じ宿に泊まっている日本人の方が、小島くんのハンガリーでの生活の様子をレポートしてくれています。

 

http://sekaishinbun.blog89.fc2.com/blog-entry-366.html

 

写真が多く、ライブリーなレポートで皆さん、きっと楽しめます。今後の記事にも期待しています! 


First Saturday 2011



http://www.youtube.com/watch?v=F6ya7cJnpvM
 

ハンガリー、ブダペストでのFirst Saturdayトーナメントのプロモーションビデオです。

会場がオペラ座とセーチェニ温泉の中間に位置するMEDOSZ Hotel Budapestに移ったとのこと。First Saturdayトーナメントもいよいよホテル開催のトーナメントにレベルアップしました! これなら盗難にあう危険性はあまりないでしょう。(o´ωo


Highly cultural days (9) -終幕-

さて、ラスト2Rです。まずは10Rから。

 

この日は会場に向かう前にNagy(オーガナイザー)に教えてもらったインターネットカフェに行きました。しかし、閉まっていました。「月曜なのにおかしいな」と思ってガイドブックを見ていたら、この日はハンガリーの独立記念日でした。そうなら「明日は休みだ」と前もって言ってくれれば良かったのにと、ちょっとばかりNagyを恨みましたが。ホテルに戻っている時間もなかったので、この日の午後は西駅のマックカフェで時間を潰しました。

 

Round10

Szalanczy Emil (2280,HUN,IM) – Kojima S. (2312,FM) 0-1

Baba M. (2213) – Lengyel Bela (2267,HUN,IM) ½-½

 

試合のほうは、白でしたがアドヴァンテージを取れず、タイムコントロールの直後には黒に決定的なアドヴァンテージがありました。しかし、そのあと何とかパペチュアルに逃れることができました。相手のLengyel60歳のプレーヤーです。Nagyいわく、ハンガリーでは伝説のプレーヤーだとのこと。どの世代とも試合をしているのです。データベースには白番だけで600ゲーム以上入っているそうです。(小島)


 

そして最終ラウンド。事前にドローの約束はせず、結局は普通に試合をやることになりました。

 

Round11

Kojima S. (2312,FM) - Baba M. (2213) ½-½

 

黒としてはやや厳しいポジションとなりましたが、何とか耐えてドローです。トーナメントホールで最後まで残ったボードでした。お互いにとってベストな結果だったのではないかと思います。

 

Kojima Shinya (2312,FM)

Baba,Masahiro (2213,JPN)

First Saturday March 2010 (11)

 

1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nd2 c5 4.Ngf3 Nc6 5.exd5 exd5 6.Bb5 Bd6 7.0–0 Nge7 8.dxc5 Bxc5 9.Nb3 Bd6 10.Re1 0–0 11.Bd3 Bf5?! [11...Qc7] 12.Nbd4 Nxd4 13.Nxd4 Bxd3 14.Qxd3 Re8 15.Bg5 Qb6 16.c3 Bc5 17.Bxe7 Rxe7 18.Rxe7 Bxe7 19.Qe2 Bf6 20.Rd1 h6?! [20...g6]




21.g3 Qa5 22.a3 a6 23.Nf5 Rd8 24.Qf3 Qb6 25.Rd2 Qe6 26.Kg2 Kh7 27.Ne3 Bg5 28.Rxd5 Rxd5 29.Nxd5 Bc1 30.Nf4 Qb3 31.Qe4+ Kg8 32.Nd5 Bxb2 33.Qe8+ Kh7 34.Qxf7
[34.Ne7?! f6!] 34...Kh8 [34...Bxa3?? 35.Nf6+ +-]



 

35.h4?! [35.a4!± b5 (35...Qxa4? 36.Ne7; 35...Bxc3? 36.Qf3) ] 35...Bxa3 36.h5 Qb5 37.Nf4 Qc6+ 38.Kg1 Qc8 39.Ne6 Qg8?! [39...Qxc3=] 40.Qd7 Kh7 41.Nf4 Qb8 42.Qf5+ Kg8 43.Qe6+ Kh7 44.Qg6+ Kg8 45.Ne6 Bf8 46.g4 Qd6 47.Qf5 Be7 48.Qg6 Qd1+ 49.Kg2 Qd5+ 50.f3 Qd2+ 51.Kh3 Qxc3




52.Qe8+ Kh7 53.Qg6+
[53.Qxe7 Qxf3+=]  ½–½

 

 

最終結果は以下の通りです。

 

1. Berczes Csaba (2376)             9.0  2496 +1.43

2. Nguyen Thi Mai Hung (2224)  7.5  2380 +2.34

3. Turzo Attila (2290)                   7.0  2343 +0.78

4. Kojima Shinya (2312)              6.0  2275 -0.58

    Szalanczy Emil (2280)              6.0  2278 -0.08

6. Farago Sandor (2256)              5.5  2244 -0.17

    Baba Masahiro (2213)              5.5  2248 +0.55

8. Kovacs Lajos (2192)                5.0  2214 +0.36

9. Lengyel Bela (2267)                 4.5  2178 -1.37

10. Tran Tuan Minh (2203)           4.0  2147 -0.81

       Lyell Mark (2179)                    4.0  2149 -0.43

12. Arsenault Nicolas (2153)        2.0  1992 -2.02


Highly cultural days (8) -Victorious Strokes-

8Rの日は朝から疲れる1日となりました。私は初め、警察に行くのに乗り気ではありませんでした。というのは、以前にも海外の警察にお世話になったことがあり、警察の対応がだいたいどのようなものかだいたい予想がついていたからです。また、試合に悪影響を及ぼすことは間違いありませんでした。しかし、話し合いの結果、とりあえず行くだけ行くことになりました。

この日は土曜日で案の定、警察もほぼ休日といった感じで閑散としていました。ここで事件の聴取のため通訳を呼んでくるということで、ずいぶん長いこと待たされました(
2時間くらい)。聴取は思っていたよりしっかり行われました。そしてここで盗難証明書を書いてもらったことで警察に行った意味があったと思います。時間はかかりましたが、イタリアの警察よりは真摯な対応だったので少しほっとしました。

 

さて、警察を出たのはすでに15:00過ぎで、急いで会場へと向かいました。

 

Round8

Turzo Attila (2290,HUN,IM) – Kojima S. (2312,FM) 1-0

Baba M. (2213) – Kovacs Lajos (2192,HUN) 1-0

 

ここにきて小島君の連勝がストップしました。私はオープニングから一気に優勢な局面へと持っていき、ほとんど勝勢だったのですが、タイムコントロール前に緩手が出てアドヴァンテージをほとんど失いました。しかし、「今日はドローでも満足しよう」と思いながら手を進めていると、相手におかしな手が出て再び勝勢に。相手のLajosはまだ若いプレーヤーで、やはり終盤に大きな問題を抱えているように見えました。


Baba Masahiro (2213)

Kovacs,Lajos (2192,HUN)

First Saturday March 2010 (8)

 

1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 d6 6.Be2 a6 7.a4 Nc6 8.0–0 Be7 9.Kh1 0–0 10.f4 Qc7 11.Be3 Nxd4 12.Bxd4 e5 13.Be3 exf4 14.Bxf4 Be6 15.Qd2 Nd7 16.Rad1 Ne5 17.Qe3 Rfe8 18.Qg3 f6? 19.Bxe5 dxe5 20.Bg4 Qc8 21.Bxe6+ Qxe6 22.Nd5±




22…Bd8 23.Qb3 Rb8 24.Rd2 b5 25.axb5 axb5 26.Ra1 Kh8 27.Qg3 Qf7 28.Qg4 Bb6 29.Ra6 Bc5 30.Rc6 Bf8 31.h3 Rb7 32.Ne3 Qg6 33.Qf3 Qg5 34.Rd1 Qf4 35.Rd5?
[35.Ra1] 35...Qxf3 36.gxf3 Kg8




37.Kg2 Kf7 38.Nd1 Bb4 39.Nf2 Re6 40.Rc8 Be7 41.Nd1 Ra6 42.Kf2 Raa7 43.Ke2 Rc7 44.Rxc7 Rxc7 45.Kd3 b4 46.Ne3 Bc5 47.Nc4 Ke6 48.Na5 g5?!
[48...Bd4 49.Nc4=] 49.Nb3 Bd6 50.Rb5 Rg7 51.Rb6 Rg6? 52.Nc5+ Ke7 53.Rb7+ Ke8 54.Ne6




54…Rh6? 55.Ng7+ Kd8 56.Nf5+- Rxh3 57.Nxd6 Rxf3+ 58.Kc4 Rf2 59.Kd5 1–0

 

3連勝で全半分の負けをほとんど取り返しました。そして翌日の9R目はトップシードとの対戦でした。

 

Round9

Kojima S. (2307,FM) – Nguyen Thi Mai Hung (2224,VIE,WFM) 0-1

Berczes Csaba (2376,HUN,IM) – Baba M. (2212) 0-1

 

Berczes戦Selected Gamesに回したいと思います。


Highly cultural days (7) -暗転-

ファーストサタデートーナメントの残りのラウンドについて触れたいと思います。まずは7Rです。

 

Round7

Kojima S. (2307,FM) – Farago S. (2256,HUN,IM) 1-0

Arsenault Nicholas (2153,CAN) – Baba M. (2212) 0-1

 

前日にFaragoのほうから小島君とのゲームの開始時間を30分遅らせてほしいという申し出があったそうですが、彼には全く伝わっていませんでした。結局そこのペアだけ30分遅れて16:30に開始となりました。しかし、アラピンで圧勝だったため、ゲームは私よりずっと早く終了していました。

 

このラウンド、私はちょっとしたエンドゲームテクニックを見せました(見せたと思っています!)。

 

Arsenault,Nicolas (2153,CAN)

Baba,Masahiro (2213,JPN)

First Saturday March 2010 (7)

 

1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 a6 6.Be2 e5 7.Nb3 Be7 8.0–0 0–0 9.Re1 Be6 10.Bf1 b5?! [10...Nbd7] 11.a4 b4 12.Nd5 Nxd5 13.exd5 Bf5 14.a5 Qc7 15.Qf3!? [15.Bd3] 15...Bxc2 16.Bd2 Qb7 17.Ra4 e4 18.Rxe4 Qxd5! [18...Bxe4?! 19.Qxe4 Bf6 with compensation] 19.Rxe7 Qxf3 20.gxf3 Bxb3 21.Ra1 [21.Rxb4? Nc6 -+] 21...Nc6 22.Re3 Be6 23.f4 Nd4 24.Rd3 Nb3 25.Rd1 Nxd2 26.R1xd2 d5 27.Bg2 [27.Rd4!? Rfc8 28.Rxb4 Rc5] 27...Rab8 28.Rd4 Rfc8 29.Bxd5 Rc5 30.Bxe6 fxe6 31.Rd8+ Rxd8 32.Rxd8+ Kf7 33.Rb8 Rxa5 34.Rxb4 Rb5! 35.Ra4 [35.Rxb5 axb5 -+] 35...a5 36.Kg2 Kf6 37.Kg3 Kf5 38.f3 Kf6 39.Kg4? Rxb2 40.Rxa5 Rxh2

 


 

タイムコントロール直前の白のブランダーにより、黒がワンポーンアップしました。白がベストのディフェンスをすれば黒が勝てるかどうかは分かりませんが、少なくとも黒が負けるリスクはないので楽しんで指せるエンドゲームです。

 

41.Ra6 Rg2+ 42.Kh3 Rg1 43.Kh2 Rg6 44.Ra5 Rh6+ 45.Kg3 g6 46.Kg4 Rh5!



 

5段目のコントロールを奪います。47.Rxh5? 47...gxh5+ 48.Kxh5 Kf5 49.Kh6 Kxf4 50.Kxh7 Kxf3 51.Kg6 e5 52.Kf5 e4で黒勝ちなので、白からルーク交換はできません。

 

47.Ra7 Rh1 48.Kg3 h5 49.Kg2 Rd1 50.Kg3 Rd5 51.Rb7 Rd3 52.Ra7 Rd5 53.Rb7 e5

 

53...Kf5?? などと上がると、54.Rf7#があります。白ルークが7段目にいる限り、黒キングはフリーにならないため、ポーン交換して局面を進展させます。

 

54.fxe5+ Rxe5



 

白はダブルポーンを解消することができましたが、f3のポーンは依然弱く、さらには黒キングが進出できるようになりました。

 

55.Rb6+ Kf5 [55...Kg5?? 56.f4+] 56.Rb8 Ra5 57.Rf8+ Kg5 58.Rb8?! [58.f4+!? Kh6] 58...Rf5!

 

f3のポーンに当てておく重要な1手です。

 

59.Rb4 h4+! 60.Kg2

 

60.Rxh4 Rxf3+ 61.Kxf3 Kxh4 62.Kg2 Kg4は黒勝ちのエンディングなので、h4のポーンは取れません。

 

60...Kh5 61.Ra4 g5



 

62.Ra6 Rb5

 

黒の次の段階のプランは2段目をルークで取ることです。次にRb2+が入れば、白キングはf3のポーンから離れざるをえません。

 

63.Ra2 Kg6

 

ゆっくりとf4までキングを運びます。

 

64.Rc2 Kf5 65.Ra2 Rb4 66.Rc2 Kf4 67.Ra2 Rd4!



 

ポイントです。黒のアイディアはKe3-Rd2+2段目を取りにいくことです。

 

68.Rb2 Ke3 69.Rb5 Rd2+ 70.Kh3 Kf4



 

71.Rb4+?

 

ステールメイト狙いで71.Rb2という手がありますが、71...g4+! で終了です。最善は71.Rb3 Rf2 72.Rb4+ Kxf3 73.Rb5 g4+ 74.Kxh4 Rh2+ 75.Kg5 g3だと思いますが、これは黒勝ちでしょうか。

 

71...Kxf3 72.Rb3+ Ke4 0–1

 

2人とも勝ちで良いムードのはずだったのですが....

事件があったのはこの日のことです。一転して暗いムードになりました。


Highly cultural days (6) -温泉とオペラとマクドナルド-

ということで無事帰国しました。

 

だいぶタイトルから外れた旅にはなりましたが、試合が終わって最後の2日間はブダペストならでわの文化を楽しんできました。

まずは温泉スパ。


        こちらはゲッレールトホテルの温泉スパ




            ゲッレールトの有名な屋内プール。
            どのガイドブックにも載っています。


          温泉は38℃と36℃の2つの浴槽が用意されていました。
                 日本人ならまず間違いなく
38℃を選ぶでしょう。



      そしてこちらが温泉チェスで有名なセーチェニ温泉。


日本からやってきた若者も地元のおじさん達に混じってチェスを指していました!


ちなみに屋外のは温水プールであり、こちらの屋内のがきちんとした温泉。
             
独特のにおいがしました。


夜はオペラを観劇に。この日はトゥーランドットでした。





            席によって値段はまちまちです。
 私はボックス席の
2列目というあまり良くない席を買ってしまいました。
            ちなみに
2000円弱くらいでした。


          中は一見の価値ある重厚な造りです。


-番外編-




ブダペスト西駅のマクドナルドはマクドナルドに相応しくないような豪華な内装です!


Highly cultural days (5) -It's our day!-

6Rの結果です。

 

Round6

Tran Tuan Minh (2203,VIE,FM) – Kojima S. (2312,FM) 0-1

Baba M. (2213) – Lyell M. (2179,ENG,FM) 1-0

 

ようやく初勝利です!!

勝つのがこれだけ嬉しいのも久しぶりだと思います。試合も自分ではかなりうまくさせたと思っています。いつもながらプリパレーションを手伝ってくれた小島君に感謝です!

 

小島君はここにきて黒で2連勝。普通に強さを見せつけています。

 

Baba Masahiro (2213)

Lyell Mark (2179,ENG,FM)

First Saturday March 2010 (6)

 

1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 f5 4.d3 fxe4 5.dxe4 Nf6 6.0–0 Bc5 7.Qd3 Qe7 [7...d6 8.Qc4 Qe7 9.Nc3 Bd7 10.Nd5 Nxd5 11.exd5 Nd4 12.Bxd7+ Qxd7 13.Nxd4 Bxd4 14.a4 a6 15.Be3 Bxe3 16.fxe3 0–0–0 17.b4 Rhf8 18.b5 a5 19.Qh4 h6 20.Qe4 ] 8.Nc3 a6 9.Ba4 Nd4 10.Bg5 c6 [10...Nxf3+ 11.Qxf3 Mark] 11.Nxd4 Bxd4 12.Ne2 Bc5 13.Ng3 d6 14.a3 [14.Kh1 h5 Mark] 14...Be6 15.b4 Bb6 16.Bb3 0–0–0 17.Bxe6+ Qxe6 18.c4 Kb8 19.a4 d5 20.exd5 cxd5 21.c5 Ba7 22.Rfc1 Rc8 23.Rab1 [23.Bxf6 gxf6 24.Qa3 b6!?; 23.Nf5? Ne4] 23...Ka8 24.Bxf6 gxf6 25.Rd1 d4 [25...Rcd8 26.Rbc1] 26.Ne4 Rhg8 27.Qf3! Qd5 28.Qf5! a5 29.g3 Rgf8 [29...axb4 30.Rxb4] 30.Nd6 Rcd8 [30...Rc7 31.Nb5 Rd7 32.Rxd4 exd4 33.Nc7+!] 31.bxa5 Bxc5 32.Nxb7 Rc8 [32...Rb8 33.Nxc5 Qxc5 34.Qe4+ Ka7 35.Qxh7+ Ka8 36.Rb5 Rxb5 37.axb5 Qxb5 38.Rb1 Qc6 39.Rb6+-] 33.Rb5 Ka7 34.Qc2 e4 [34...d3 35.Rxd3 Bxf2+ 36.Qxf2+] 35.Nxc5 d3 36.Qc3 Rf7 37.Qb4 Rfc7 38.Nxe4 Qe5 1–0

Tran Tuan Minh (2203,VIE,FM)

Kojima Shinya (2312,FM)

First Saturday March 2010 (6)

 

1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.c4 c6 4.Qc2 dxc4 5.Qxc4 Bg4 6.Nbd2 Nbd7 7.h3 Bh5 8.g4 Bg6 9.Bg2 e6 10.0–0 Nd5 11.Qb3 N7b6 12.Nc4 Nxc4 13.Qxc4 Bd6 14.Ne5 0–0 15.Nxg6 hxg6 16.f4 Rc8 17.Qb3 Qc7 18.e3 Rfd8 19.e4?! Nxf4 20.e5 Ne2+ 21.Kf2 Nxc1 22.exd6 Qxd6 23.Rfxc1 Qxd4+ 24.Kf1 Qf6+ 25.Qf3 Qxb2 26.Kg1 Rd2 27.Rf1 Rc7 28.Rad1 Rcd7 29.Rxd2 Qxd2 30.Rf2 Qd4 31.Kh2 c5 32.Qg3 a6 33.Bf3 b5 34.Kg2 Qd6 35.Rc2 Qxg3+ 36.Kxg3 c4 37.a4 Rd6 38.Kf4 Kf8 39.Ke3 Rd3+ 40.Ke2 Rb3 41.Bb7?! Rxh3 42.Bxa6 Rh2+ 43.Kd1 Rxc2 44.Kxc2 bxa4 45.Bxc4 Ke7 46.Kd3 f5 47.g5 Kd6 48.Kc3 e5 49.Bf7 e4 50.Kd4 a3 51.Ba2 Kc6 52.Bf7 Kb5 53.Ba2 Kb4 54.Bf7 e3 0–1


Highly cultural days (4) -Just like Laylo-

5Rの結果です。

 

Round5

Lengyel Bela (2267,HUN,IM) – Kojima S. (2312,FM) 0-1

Baba M. (2213) –Tran Tuan Minh (2203,VIE,FM) 0-1

 

また負けました。これでアエロフロートのLaylo状態にまた一歩近づいてしまいました...

小島君はSveshnikovできっちり勝利。このゲームはあとで紹介することになると思います。

 

さて、ゲームが1つもないのも何ですので、3Rのタクティカルな1戦を紹介します。ちなみにゲームはFirst Saturdayのホームページ(http://www.firstsaturday.hu/)のGamesのところで順次アップされています。

 

Szalanczy Emil (2280,HUN,IM)

Tran Tuan,Minh (2203,VIE,FM)

First Saturday March 2010 (3)

 

1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nc3 Bb4 4.e5 b6 5.Nh3 Qd7 6.Nf4 Ba6 7.Bxa6 Nxa6 8.Qd3 Nb8 9.0–0 Bf8 10.a4 c5 11.a5 c4 12.Qh3 b5 13.a6 Qc6 14.Ra5 b4 15.Ncxd5 exd5 16.Nxd5 Nd7 17.Bd2 Nb6 18.Nxb4 Bxb4 19.Bxb4 Rd8 20.Bd6 Rxd6 21.exd6 Qxd6 22.Re1+ Kf8



 

ここで白にプロブレムのような手があります。さて、何でしょうか?

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今日は王宮の丘へ一人、出かけました。




歩いても上がれるのですが、せっかくなのでケーブルカーに乗ってみました




               くさり橋の丘からの眺め




                  王宮です


      マーチャーシュ教会の尖塔は現在修理中でした



Highly cultural days (3)

3,4Rの結果です。

 

Round3

Kovacs Lajos (2192,HUN) – Kojima S. (2312,FM) ½-½

Baba M. (2213) – Nguyen Thi Mai Hung (2224,VIE,WFM) 0-1

 

Round4

Kojima S. (2312,FM) – Berczes Csaba (2376,HUN,IM) 0-1

Szalanczy Emil (2280,HUN,IM) – Baba M. (2213) ½-½

 

私の結果ですが、3Rはイコールのルークエンディングを自滅して負けましたが、4Rは待望の初ポイントとなりました。しかし、このドローのゲームも一筋縄にはいかず、非常にカオスなゲームでした。途中は必敗だったと思いますが、エンディングにいくところでRN vs Rのエンディングに持ち込む筋を発見し、実際、53手目でそうなりました。何とか50手粘ればドローなので頑張った結果、103手目でドロー成立。初めてアービターに50手ルールをアピールしました。本当に50手指したかどうかを確認するために他の盤で並べ直すのかと思いましたが、アービターが簡単に棋譜を確認しただけでドローが認められました。(まあ相手も分かっていたでしょうし... しかし、RN vs Rのエンディングはドローになると分かっていても、途中で色々と罠があり、50手逃げ切るのはそう簡単ではないことが指してみて分かりました。Onischuk-Dominguez Biel 2008で勝負がついたことは記憶に新しいです。試合は5時間半以上かかったため、会場を後にしたのは22時近くでした。それからゆっくり市内で食事をしていると終電がなくなってしまいそうだったので、マクドナルドでハンバーガーを買い、ホテルへ戻りました。

 

さて、大会のほうですが、昨日アービターに確認したところ、どうやら休みの日はないとのことでした。つまり11日間ぶっ続けです。私たちは19日まで滞在予定ですが、試合は16日で全て終わるため、1718日が完全にフリーとなります。

 

今日の午前中は街に出て、完全にリフレッシュしてきます。


          温泉ホテルとして有名なゲッレールとホテル
        もちろん我々が宿泊しているホテルではありません


    我々が宿泊しているのはこちらのグランドスラムパークホテル
  ホテル自体は快適で、さらに1泊一人17.5ユーロと、破格の値段です
        しかし、中心部からトラムで30分かかるのが難点


     ホテルからブダペスト中心部までは41番トラムを使います


          ブダペストのブダ側とペスト側を結ぶくさり橋

 
      なかなか立派な国会議事堂 試合会場はこの近くにあります


            試合会場の入り口
   住所を調べていかなければ絶対に分かりません


     古びた机と木製の駒 ややレトロな感じのするトーナメントです


Highly cultural days (2) -Just like a Magic-

今日は厄日でした...

 

試合は毎日16:00からとなっています。朝から試合時間までホテルで過ごしているのも何なので、11時ごろホテルを出て街に向かいました。主な目的は両替とセーチェニ温泉の下見でした。

 

両替を済ませ、昼食をとって、セーチェニ温泉の下見を終えて会場へと歩いている途中のことです。時間は14:30くらいだったかと思います。人通りの少ないところで一人の男(以下A)が「中央市場に行きたい」と話しかけてきました。まあ観光客かなと思って中央市場の位置を地図で示しました。そのあと、Aは両替所の位置を教えてほしいというので、私は両替所の多く集まる通りを教えました。そのときです。いきなり警察を名乗る男(以下B)が現れました。Bは警察の身分証明証を見せてきて、我々3人に対して道で両替をするなと警告してきました。確かに両替の話はしていましたが、両替所の位置の話をしているだけなので、私はBが何か勘違いをしているのだと思いました。それを話すと、Bは納得した様子でしたが、そのあとすぐに、Aにパスポートの提示を求めてきました。Aはパスポートを提示し、一応私もそれは確認しました。そのあとBAに紙幣を見せろと言ってきました。この時点で何かおかしいと気付くはずだったのですが、Bが何をしたいのか分からなかったのでただ黙って見ていました。BAの紙幣を数えてすぐにAに紙幣を戻しました。そして次に私にも同様のことを求めてきました。ただし、紙幣のみです。私は財布の中に円、ユーロ、フォリント(ハンガリーの通貨)を持っていたのですが、Bは私と小島君の見ている前でそれぞれの紙幣を数え、すぐに私に返してきました。あとで聞いたら、途中、小島君がどうやら様子が怪しいということで私に声をかけてくれたそうですが、私の注意はBのほうに言っていたので、彼の声は私には聞こえていませんでした。Bは最後に小島君に対しても同様のことを求めてきて、紙幣を数えて戻すという行為を繰り返しました。Bがやりたいことは結局分からずじまいだったのですが、Bは「疑ってごめんね」というようなことを言ってその場を去っていきました。Aとはそのあと、どんな旅程なのかという話を少し交わし、別れました。

 

被害にあったことが分かったのは、そのあと入ったカフェでのことでした。私と小島君が紙幣を確認すると、私のフォリントが足りていません。ここで初めてBは紙幣を数えている間に、一部の紙幣を抜き取っていたことが分かりました! どういうからくりだったかは分からなかったのですが、盗られたのは10000フォリント札2枚と5000フォリント札1枚だったと思います。日本円に換算すると12000円くらいです。Bは高額な紙幣だけを抜き去り、残りはこちらに返していたため、完全に返ってきた紙幣の確認を怠っていました。さらに、犯行のあとに小島君の紙幣を数え、そちらは何も取らないことで私の注意を完全に逸らしていました。ここにきてようやく私はABはグルで、はじめから全て仕組まれた罠だったことに気付いたのです。

 

今、思えばなぜ引っかかったのか、不思議ですが、今回被害にあったのはいくつかの要因が重なったからだと考えられます。

 

1. 運悪くフォリントに両替したのが今日であったこと

2. 今日はハンガリーに来て2日目であり、フォリントという通貨に慣れていなかったこと

3. 2人でいたので、単独行動の時に比べてどこか心に緩みがあったこと

4. まさか自分の目の前で、さらに小島君も見ている前で紙幣を抜かれるとは予想していなかったこと

 

1,2は運が悪かったと言うしかありませんが、3,4は反省せざるを得ない点です。詐欺の手口自体が巧妙だとは決して思いませんが、完全に心理的な落とし穴にはまった感じです。詐欺とは手口がどうのこうというのではなく、被害者の一瞬の動揺を狙ったものです。私はBが警察官だということを完全に信用しなかったものの、その時点で自分が思っていた以上に動揺していたのだと思います。そして十分に自分の頭の中で状況を整理する間もなく色々なことが起こり、向こうに完全に主導権を握られていたわけです。紙幣を3枚もどう抜き取ったのかは分かりませんが、人の目を欺くのは想像以上に簡単なようです。偉大なマジシャンであれば、何百人の観客が相手でも、全ての人間の目を欺くことは容易いのでしょう。要は人間の目など信用できないということです。今、思い返してみれば、Bがフォリントを数えている時の記憶は鮮明には残っていません。つまり、そんなに注意深く見てはいなかったということなのでしょう。

 

ここまで読まれた方は、「自分なら絶対にこのような詐欺被害にあわない」と思われるでしょう。しかし、すでにそこが落とし穴の始まりだと思います。詐欺被害に絶対にあわないと確信している人も自分は詐欺被害にあってしまいそうだなと自覚している人も同等に詐欺被害にあってしまうものです。振り込め詐欺被害がいつまでも減らないわけが分かったような気がします。詐欺とは、被害者の一瞬の心理的動揺につけこんだ悪質な犯行です。人間なので、誰でも一瞬は必ず動揺するものですから。

 

「どうすれば詐欺にあわないか」という問いに私はこのように答えます。

「詐欺の場面に出会わないこと」

 

詐欺の場面に出会ってしまったら、その日は不運だったということです。ちょうど当たりたくないunrderatedなプレーヤーと試合が組まれた日のように... しかし、紙幣を渡すなど軽率な行為は絶対に避けなければいけません。被害自体はこの程度でよかったと思います。

 

 

さて、試合直前にこんなことがあったので、私は全く試合になりませんでした。ここ最近のゲームの中で最も悪い負け方でした。小島君は逆にこのことを勝って忘れようとして指したため、しっかり勝ち星を手にしました。

 

Round2

Kojima S. (2307,FM) – Arsenault Nicholas (2153,CAN) 1-0

Turzo Attila (2290,HUN,IM) – Baba M. (2212) 1-0

 

負のスパイラルから脱出するため、明日は試合直前までホテルにこもることにします。

P.S. さらに、今日はカメラをホテルに忘れてきてしまったため、写真はありません。


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