Bangkok Chess Club Blitz

 

 

タイ最大のオープン・トーナメントであるBangkok Chess Club Openを主催するBangkok Chess Clubは毎週金曜の夜に活動しています。19時頃からバンコク中心部のイングリッシュ・パブに人が集まりだし、20時過ぎからメインのBlitzトーナメントが開催されます。トーナメント形式は参加人数にもよりますが、ラウンドロビンでだいたい911Rが多いです。毎月4週目の金曜だけは、FIDEの公式Blitzトーナメントが開催されていて、優勝者にはパブで使えるクーポン券が渡されます。

 

多くの参加者は、このBlitzトーナメントに参加するのを目的に来ていますが、もちろん参加しないで知り合い同士でチェスを指したりだらだら雑談して過ごしたりしても問題ありません。トーナメント参加費や会費はなく、どのレベルのプレーヤーでも歓迎なので、バンコクに来られた際は立ち寄ってみても良いかと思います。(事前連絡不要なのでふらっと立ち寄れます。)

 

会場はイングリッシュ・パブThe Royal Oak

 

2Fを借り切っています

 

 

12/15()は時間があったので、Blitzトーナメントに参加することにしました。タイに来てからは2回目で、前回の参加は4月でした。この日は参加人数が多かったため、2クラスに分かれてのラウンドロビンとなりました。持ち時間は一般的な3分+2秒で、9Rのラウンドロビンで、私のグループにはFIDEマスターが他に1人参加していました。

 

トーナメント前に生ビールで糖分補給!

 

 

最終的には72ドローで2位に2P差をつけて優勝。前回4月のときは優勝を逃していたため、今回、わりかしスムーズに優勝できたことは嬉しく思っています。やはり、勝っているときはBlitzも楽しいです()

 

クロステーブル

 

Bangkok chess clubHP

https://bangkokchess.com/about-us/


Norths Sydney Chess Club

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2月頭の春節休暇中にオーストラリア・シドニーに行きました。今回はチェスメインではなく観光目的でしたが、せっかくなので地元のチェスクラブに立ち寄ろうと考えました。シドニーのチェスクラブはいくつかありますが、今回はオーストラリア在住のIM、池田惇多くんに紹介してもらったNorths Chess Clubに顔を出すことにしました。当クラブはシドニーで最もレベルの高いクラブで、毎週火曜日の夜に活動をしています。ちょうど2/5(火)にクラブのブリッツトーナメントがあったことから、予定を調整し、トーナメントに参戦しました。

 

Norths Chess ClubHP

http://www.northsydneychess.org/

 

クラブの活動場所であるNorthsはシドニー市内北側のNorth Shore側にあります。事前にクラブにコンタクトを取ったところ、当日は19:30までに会場に来てくれとのことだったので、電車とバスを乗り継ぎ、会場に向かいました。シドニーのバスは停車駅のアナウンスも無ければ車内に表示もないため、初めてだと目的のバス停で降りられるか不安になります。しかし、ちょうど一緒のバスに乗り合わせた人がチェスのアプリを開いていたので、目的地は同じだろうと推測し、その人についていくことに。

 

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私の到着した19:15分頃にはすでに20人以上集まっていました。ブリッツトーナメントの参加費10豪ドル(≒800円)を払い、エントリーを済ませると、オーストラリアNo.1プレーヤーのGM Anton Smirnov 2567)が登場。現地のスタープレーヤーの参戦ともあり、どうやらこの日はいつもより多くの人が集まったようです。私にとっては彼のようなプレーヤーが普通のクラブに顔を出すこと自体、驚きでしたが、私の行ったその日にピンポイントで来てくれたのはありがたかったです。

 

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ブリッツトーナメントは3+2/秒のスタンダードなタイムコントロールで、9ラウンドのスイス式。参加者の中にはちらほらタイトルホルダーもいましたが、レイティングは分からず。平日の夜遅い時間でしたが、総勢45名によるちょっとしたトーナメントになりました。

 

トーナメントが始まり、はじめの4Rは危なげながらも連勝し、5R目でGM Anton Smirnovと対戦しました。このゲームは普通に負け、その後は負けとドローが続き、終わってみれば5.5P10位とさんざんでした。まあ、Chess.comでのブリッツレイティングや私のブリッツスキルの無さを考慮すると、妥当な結果だったかもしれません。結果はともあれ、参加者の皆さんがとてもフレンドリーで気持ちよく過ごすことができました。

 

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GM Anton Smirnovとの対戦

 

優勝は8.5PAnton Smirnovでした。当たり前と言えば当たり前の結果ですが、彼のようなクラスのプレーヤーが来てくれるのは、クラブプレーヤーにとって刺激になることは間違いありません。

 

最終戦績はこちら。

 

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会場を出たのは23:00近くで、バスの本数も少なくなっていましたが、運良く来たバスに乗って、行きと同じ経路でホテルに戻ることができました。

 

 

シドニー滞在中、街中で多くのチェスセットに出会いました。これらはただのオブジェではなく、そこで必ず誰かしらがチェスをしていました。オーストラリアではプロプレーヤーは少ないものの、文化としてチェスが根付いているのだなと強く感じました。

 

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Central Park Sydneyのチェスセット

 

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Cockatoo Islandのチェスセット

 

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Hyde Parkのチェスセット


日吉2015/4

小林厚彦くんに誘われ、慶応大学日吉キャンパスでのトレーニングに参加してきました。全日本前のトレーニングともあり、朝からみっちりと3試合。その中で面白かった1戦を。
 
Baba,Masahiro (2286)
Mitsuya,Naoto (2078)

日吉 2015(2)
 
1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 a6 5.Nc3 b5 6.Bd3 Qb6 7.Nf3 Qc7 8.00 Bb7 9.Re1 Be7 10.a4 b4

11.Ne2 [つい先日のWorld TeamsFarahat - Balogh戦で白は11.Na2を選択しましたが、私は黒がキングサイドにキャスリングした場合、より黒キングに近く、アタックの可能性のあるg3へナイトを運びたいと考えていました。] 11...Nf6 12.Ng3 d6 13.Ng5!? [早めの仕掛け。白クイーンのd1-h5のラインを開きます。13...0-0には、14.Nh5で白攻勢です。] 13...h6 14.Nh3 00 15.Nh5 Nbd7

16.Nxg7!? Kxg7 17.Bxh6+!? Kxh6 [2ピースを犠牲にして黒キングを裸にする、このアイディアは前々から頭に思い描いていました。Kosic Drasko Doboj 1999なんかが、この手のサクリファイスの良いお手本でしょう。]

18.Qd2+ Kg7 19.Qg5+ Kh8 20.Qh6+? [20.Qh4+ Nh7 21.Qxe7 Rac8+ では白のアタックは続きません。20.e5 Nxe5 21.Qh6+ Kg8 22.Rxe5 dxe5 23.Qg5+= (23.Ng5? e4!) パペチュアルというのが、白のベストです。残念ながら本譜の2ピースサクリファイスはドロー以上になりません。]

20...Kg8 [黒のベストディフェンスは、20...Nh7! で、21.e5 f5 22.exf6 Ndxf6 23.Ng5としたところで23...Qc5! という強烈なカウンターがあります。

ANALYSIS  DIAGRAM
黒のアイディアは、24.Nxe6 に対して24...Qxf2+!! 25.Kxf2 Ng4+ です。この後、26.Kg1 Nxh6 27.Nxf8 Bxf8で、黒が駒割りで圧倒。お互い、23...Qc5!からの反撃が見えていませんでした] 21.Re3!? [21.Qg5+=] 21...Ng4! 22.Rg3 Nde5 23.f4 f5? [23...Ng6からちょっとした攻防のあと、ゲームはパペチュアルに落ち着きます。24.Rxg4 Qc5+ 25.Kh1 Qd4 26.e5! Be4! 27.f5! exf5 28.Rxg6+ fxg6 29.Qxg6+ =]

24.Qxe6+? [24.fxe5! Qc5+ 25.Kh1 Qxe5 26.exf5 exf5 27.Rxg4+!

ANALYSIS  DIAGRAM
私が見逃していた1手です。白クイーンがh6にいる間は、h7でのメイトの筋が残っています。] 24...Rf7 [24...Kh8! と避けるのが正着で、25.fxe5 Qc5+ 26.Kh1 Qxe5で白のアタックは続きません。] 25.fxe5 Bc8 [25...Qc5+ 26.Kh1 Qxe5 27.exf5! Qxe6 28.Rxg4+ Rg7 29.Rxg7+ Kxg7 30.fxe6+-] 26.Qg6+ Rg7 27.Qe8+ Bf8 28.exd6 Qc5+ [28...Qxd6! 29.Bc4+ Kh8 30.exf5 Bb7 31.Qh5+ Qh6 32.Qxh6+ Nxh6で、黒のチャンスのほうが良いでしょう。] 29.Kh1 f4? [29...Qxd6!]


30.Rf1!+- Nf6 31.Rxg7+ Kxg7 32.d7! Nxd7 33.Nxf4 Nf6? [33...Ne5 34.Nh5+ Kg8 35.Nf6+ Kg7 36.Qh5!] 34.Qg6+ 10

Check Mate at Tokyo 2012 @ヒカリエ

Check Mate at Tokyo 20122弾も無事、滞りなく終了。

これで今回のイベントの全行程は終了しました。

 

今日の様子を写真で振り返りましょう。



イベント開催場所は渋谷ヒカリエ11Fのシアターオーブに設けられた特設会場です。
 






対局は白黒変えての2戦。30分指し切りです。




会場をギャラリーが囲みます。




ゲーム解説は別室で。1戦目を上原くんが解説します。


2戦目は小島くんが。



VIP席にはマフィアの親分のような悪そうな人が座っていましたが、
実はこの方、駐日ギリシャ大使のニコラオス・ツァマドス氏ということです!!
熱狂的なチェスファンとのこと。


ゲームは
2ドロー。平和に終了しました。

本イベントにかかわった関係者の皆さん、お疲れ様でした。

 

Almiraさんは明日、Tel Avivで開催されるチーム選手権に出場するため、イスラエルへと飛び立ちます。


Almira Skripchenko 同時対局 -終了-



終了しました。

 

自分で言うのもなんですが、今回の同時対局は、過去に日本で開かれた同時対局に比べて全く引けを取らない成功と言えるイベントになったと思います。会場は静かであり、プレーヤーの皆さんのマナーも良く、スムーズに運営を行えました。

 

関係各位には感謝しています。ようやく肩の荷が下りた感じです。

 

さて、同時対局の様子は小島君のblogで紹介されていますので、そちらをご覧ください。

 

http://shinyakojima-blog.blogspot.jp/2012/09/almira-skripchenko-simul-at-sophia.html?spref=fb

 

結果は、Almiraさんの1756ドローでした。同時対局にしては多くポイントが削られたように見えますが、大事なのは結果ではないと思っています。参加者の皆さんとAlmiraさんが楽しく時間を過ごせたこと、これが一番ではないでしょうか?

 

同時対局の表向きの報告はこの程度にとどめておきます。後日、本イベントについてのリアルBehind the Sceneを包み隠さず書く予定です。今までかつてない生々しい内容になると思います。乞うご期待。


















Check Mate at Tokyo 2012 @スカイツリー

Check Mate at Tokyo 20121弾は無事、滞りなく終了。
昨日の様子を写真で簡単に振り返りましょう。


 

初スカイツリー!



初ソラマチ!


ステージはこんな感じ


今回、私は試合で使うセンサーボードの手配を頼まれていました。
4月のCheckmate Loungeと同様、松戸チェスクラブの田畑さんにセットを貸していただき、中村尚広くんに設定をしてもらいました。


午前中は設営。
私はセンサーボードの具合を見に行っただけですが、会場のセットも少し手伝いました。


12:00開場。ぞくぞくと観客が集まります。


チェス体験ブースもにぎわっていました。


ゲーム中。GM Vachier Lagrave2面とも黒を指すという、変わったClock Simul





会場には大型のスクリーンが用意され、ライブゲームを見ることができました。
両者の持時間と棋譜も表示することはできるのですが、スクリーンの大きさの関係上、
windowを重ねて局面のみ投影。


ゲームの進行にあわせてピノーさんとゲストのAlmiraさんが解説。


Almira Skripchenkoさん。
先日のイスタンブール・オリンピアードではフランスの
1番ボードでプレーしていました。
来週、
29日には同時対局を開催します。今回、一般のプレーヤーがAlmiraさんと触れ合う機会はここしかありません! まだ人数に余裕がありますので、早めにお申し込みを。


ピノーさんとAlmiraさんの休憩中は代打で小島くんが解説に登場。


北尾まどかさんと共に会場を沸かせてくれました。


ゲーム終了。結果はGM Vachier Lagrave2勝。
森内さんのゲームは、森内さんの時間が切れたのですが、ここから
51.a4 Na3! 52.c3 (52.Bd3? e4+) 52...Nb1で黒がポーンアップして勝ちです。私は51...Nd2+ 52.Ke3 Nxc4+ 53.bxc4のポーンエンディングしか考えていませんでした(´Д`A ```


イベント終了。夜のライトアップされたスカイツリー。


ACC40周年記念パーティー



本日は麻布学園チェス部の
40周年記念パーティーということで、久しぶりに麻布に赴きました。学園を卒業してからすでに10年。部との直接的な関係は薄れてしまいましたが、いつでもここが私(達)の原点です。

 

パーティーは講堂地下の食堂で。私が学園にいた頃はなかった場所です。ドライエリアを利用して昼光と風を取り込んだ空間は、なかなか快適でした。

 

パーティーは12時開始のはずが、準備に時間を取り、乾杯は結局13時近くになってでした。このあたりの緩さは麻布らしいところなのでしょうか。


 
                 
現部長の挨拶



               元顧問の先生の挨拶

 

乾杯の後はしばし歓談。普段、大会に出ていない方とは久しぶりの再会です。話がはずみます。



 

ある程度お腹が満たされるとチェス部ということで、チェスを指し始める人達が。。。

一度盤面に向かえば皆、真剣です。卒業してチェスから遠ざかっていた方も懐かしの青春時代の思い出にしばし浸れたのではないでしょうか。










最後に部室を訪れました。直接手渡しするタイミングがなかったのですが、チェスセットを1つ寄贈しました。現役の皆さんは使う機会があったら使ってくださいね。




池田くんを囲んで

今日は来日中のFM池田惇多くんをメインゲストに迎え、吉祥寺居酒屋で歓談。惇多くんは6月から8月までトーナメントを渡り歩き、そのあと日本に足を延ばしていました。そして同時多発テロから10年、東日本大震災から半年となる明日911日を避け、明後日12日にオーストラリアへ帰国とのこと。

 

本当はもう少し長く滞在してもらって何か日本のチェスイベントに参加してもらっても良かったなと思っています。しかし、こうやって少しでも日本に滞在することで確実に仲間の輪が広がっているのは、お互いにとって良いことです。

 

惇多くんの次の公式戦予定は、12月にオーストラリアで開催されるAustralian Young MastersAustralian Championship、そしてニュージーランドでのトーナメントとのことです。目標はIM、その先にGMと語る惇多くんの今後の活躍に期待しています。

 

また日本に遊びに来てください!

 

Ikeda Junta (2349,FM)

Vovk Andrey (2551,GM)

Dutch Open 2011(2)

 

1.Nf3 Nf6 2.g3 g6 3.b3 Bg7 4.Bb2 00 5.Bg2 c5 6.c4 Nc6 7.00 d6 8.Nc3 Rb8 9.d4 Bd7 10.dxc5 dxc5 11.Na4 b6 12.Ne5 Qc8 13.Nxd7 Nxd7 14.Bxg7 Kxg7 15.Nc3 Nf6 16.e3 h5 17.Qf3 Ne5 18.Qe2 Rd8 19.Rad1 a6 20.Rxd8 Qxd8 21.f4 Ned7 22.e4 e5 23.Bh3 Qe8 24.Nd5 Rd8 25.Bxd7 Rxd7 26.fxe5 Ng8 27.Qb2 Kh7 28.g4 hxg4 29.Qc3 Qe6 30.Qg3 Kg7 31.Rf6 Qe8 32.Rxb6 Qd8 33.Rxa6 Qg5 34.Qf4 Qh4 35.Qf2 g3 36.hxg3 Qxe4 37.Ra8 Rxd5 38.cxd5 Qxd5 39.Rc8 Qxe5 40.Rxc5 Qa1+ 41.Kg2 Nf6 42.Rc4 g5 43.Qe2 Qb1 44.Rc5 Kh6 45.Rc6 Kg7 46.Rxf6 10

 

Ikeda Junta (2349,FM)

Cori Jorge (2514,GM)

World Junior 2011(11)

 

1.e4 e6 2.Qe2 c5 3.Nf3 Nc6 4.g3 d6 5.Bg2 g6 6.d3 Bg7 7.00 Nge7 8.c3 00 9.Na3 Rb8 10.d4 cxd4 11.cxd4 b5 12.Nc2 b4 13.Rd1 Qa5 14.Ne3 Ba6 15.Qd2 Rfd8 16.d5 exd5 17.exd5 Ne5 18.Nxe5 dxe5 19.b3 Nc6 20.Bb2 Nd4 21.Re1 Rbc8 22.Kh1 h5 23.f4 exf4 24.gxf4 Ne6 25.f5 Bc3 26.Qf2 Nc5 27.fxg6 fxg6 28.Bxc3 bxc3 29.Qg3 Qc7 30.Qxg6+ Qg7 31.Qxh5 Nd3 32.Rf1 c2 33.Nf5 Nf4 34.Rxf4 Qxa1+ 35.Bf1 Kf8 36.Nd4+ Ke7 37.Qf7+ 10


麻布チェス部OB会 @恵比寿

今日は麻布チェス部のOB会でした。毎年この時期にあり、OBになってから私は欠かさず参加しています。OBとなってから今年の夏で早10年。時が経つのはあっという間です。自分よりずっと若いOB諸君が増えてきて、自分はついに上のほうの世代になってしまいました。会には顧問の先生方もお見えになり、昔話や近況報告を酒の肴に楽しむ2時間でした。

 

麻布チェス部は来年で40周年を迎えます。思わず20周年誌や25周年誌を見返してみて、あらためて「歴史のある部だな」と認識しました。この40年の間に麻布からは2人のFIDE Master(小島・中郡)と5人の全日本チャンピオン(松尾・小島・馬場・南條・中村)、そして多くの国際大会代表を輩出しました。OBになってからもプレーし続ける人はそう多くはないですが、その中でも今なお最前線でプレーしている方は少なくありません。

 

今のチェス部がどうなっているか詳しくは分かりませんが、存続していることは確かです。やはり自分が在籍していた部、そして自分のチェスキャリアの原点である麻布チェス部がなくなってしまうのは寂しいことなので、現役部員の子達は、今後も確実に下の世代にバトンを渡していってほしい。。。私の切実なる願いです。

 

参加された方々はお疲れ様でした。また、今回都合がつかなかった方々は来年こそぜひ!


西新宿11月例会

西新宿での例会は月一の恒例行事となってきました。今回の参加者は10人。9月から3回とも出ている私はだいたい基本メンバーとは当たった感じです。昨日は山本さんと大沢さんとの対戦。風邪気味で体がだるかったのですが、(山本さんも大沢さんもそんな感じでしたね?)何とか知恵を絞って指しました。

 

Baba Masahiro

Yamamoto Daisuke

西新宿 2009 (1)

 

1.d4 Nf6 2.c4 e6 3.Nc3 Bb4




Nimzo Indianは非常にヴァリエーション豊かなオープニングだ。クローズドな展開もオープンな展開もあり、はたまた白黒逆サイドにキャスリングするシャープなセットアップもある。また、dの孤立ポーンを巡る戦い、スペースの広いor狭いポジションなどなど...-Korchinoi

 

こう言われるように、Nimzo Indianは非常に面白い戦いになるため、多くのトッププレーヤーのレパートリーに必ず入っているオープニングです。しかし、私はいまいちNimzoの特徴というものが理解できていなかったので、これまでずっと手をつけてきませんでした。しかし、1.d4を指すのなら、Nimzo Indianは避けないで指してみるべきだと考えているので、実戦で少しずつ理解していこうと思って指しました。

 

4.Qc2 d5

 

Classical Variationと呼ばれている4.Qc2に対して、黒は4...d54...c54...0-03通りの戦い方を選べます。

 

5.a3 Bxc3+ 6.Qxc3 0–0

 

6...Ne4 7.Qc2 c5 8.dxc5 Nc6 9.cxd5 exd5 10.e3のゲームとしては、Carlsen-Polgar Wijk aan Zee 2008Carlsen-Adams Baku 20082つのマスターピースが有名です。

 

7.Nf3 b6

 

つい先日のTal MemorialMorozevich-Kramnikでは、7...dxc4 8.Qxc4 b6でした。本譜よりもこちらの方が黒として戦いやすいと思います。

 

8.Bg5 Bb7 9.Rc1




狙いは単純に
10.cxd5です。10...exd5 11.Qxc710...Nxd5 11.Bxd8 Nxc3 12.Bxc7も白のワンポーンアップになります。

 

9...Na6?!

 

9...h6! 10.Bxf6 (10.Bh4?! g5 11.Bg3 Ne4は黒にとって満足な反撃) Qxf6 11.cxd5 Bxd5 12.Qxc7 Bxf3 13.exf3 Qxd4なら黒十分です。

 

10.cxd5 exd5

 

10...Nxd5 11.Bxd8 Nxc3 12.Bxc7 Nxc7 (12...Nxe2? 13.Bxe2 Rac8 14.Bf4) 13.bxc3は黒にワンポーンのコンペンセーションはありません。

 

11.b4

 

これで黒のc7-c5からのカウンターを完全に抑えました。そして狙いはシンプルにb4-b5からc7取りです。

 

11...c6?!

 

ここは11...Rc8をメインに考えていました。これに対して12.b5?! と指すと12...Nb8からc7-c6で黒はcファイルを開けて満足です。そこで12.b5?!ではなく12.e3と指す予定でした。これで白にはっきりとしたポジショナル・アドヴァンテージがあると思います。

 

12.Ne5± Rc8 13.Qb2!?




アドヴァンテージを拡大するために少しひねった
1手です。この手のアイディアは2つあります。一つは14.Ng4のスレットを作ること。ここで13.Ng4?! だと、13...Ne4! があります。まずはこれを避けるため、ナイトの当たらない位置にクイーンを動かしました。もう一つはRc1-Rc3からのルークのキングサイドへの展開。この可能性を残すためにe3を突くのを最大限遅らせたのです。

 

13...h6?

 

Bxf6 Qxf6? にはNe5-Nd7のフォークがあるため、キングの前のポーンの形を崩すのは避けられません。しかし、これはさらに悪化させます。13...Qd6くらいが正着で、白には14.Bxf6 gxf6 15.Nf3でポーンストラクチャーの差で勝負するラインと、14.e3 Ne4 15.Bf4でダブルビショップをキープして戦うラインが考えられます。

 

14.Bxf6 gxf6 15.Ng4 Kg7 16.Qd2 Rh8 17.Rc3

 


 

あくまで一度描いた自分の構想を押し通そうとしました。しかし、次の黒の17...c5! からのカウンターが強いので、17.Ne3からf5にナイトを落ち着かせてしまったほうが良かったでしょう。

 

17...f5? 18.Ne5+-

 

反撃のタイミングを逃してしまったのと、e5にナイトのポストを与えてしまったため、この後は黒が苦しい展開となります。

 

18...Nb8

 

ここで黒の不安定なキングをどう攻めるか考えました。直感は19.g4だったのですが、19...f6でナイトが追い払われ失敗します。(19..f6 20 gxf5 fxe5 21.dxe5も考えましたが、決定的ではないと判断しました)そこで...f6に対してRg3+からg6のマスにナイトが入れるようにgファイルは空けておきます

 

19.h4!? Qf6 [19...Nd7 20.Qf4 +-] 20.g4!

 


 

クイーンがf6に来たので、ナイトが追い払われることはありません。キングサイドを大きく開いてアタックを仕掛けます。

 

20...c5

 

20...fxg4には21.Rg1! h5 22.Rf3! で次のRxf7+が決定的です。

 

21.Rf3 Rc7 22.Rxf5 Qd6?!

 

次のg4-g5を防ぐ22...Qe6のほうが粘り強いディフェンスでした。しかし、23.dxc5 bxc5 24.bxc5c5のポーンを取り返せないのは黒にとって痛手です。

 

23.g5! cxd4 24.Qxd4!

 


 

24...Rc1+が効果的でないことを確かめ、ポーンを取り返します。24...Rc1+ 25.Kd2で白キングがこれ以上攻められることはありません。

 

24...Nc6?

 

24...Kg8なら25.gxh6gファイルを開き、h1のルークを攻めに参加させれば白が勝つのは時間の問題です。

 

25.Nxc6+ 1–0

 

白マスビショップ、キング、h1のルークを一度も動かさなかった珍しい勝ちケースでした。


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