BCC Thailand Open 2019

 

BCC.gif

 

今年のBCC(Bangkok Chess Club) Thailand Open4/6から4/14です。

 

今回、大会会場が変わり、Bangkok商業区の中枢であるSiamエリアのホテル、Centara Grandでの開催となります。

 

時期的にタイの水掛け祭り・ソンクラーンと被りますが、それはそれで楽しそうです。 


ミライの棋譜ノート

将棋棋士であり、もうじきFMの青嶋未来くんがblogを開設しました。

皆さま、ぜひお立ち寄り下さい。

 

https://ameblo.jp/mirai-227/


2018総括

今年もあと残りわずかとなりました。

例年通り、今年の総括です。

 

2018年の戦績は以下の通り。

 

==========================

試合数:61試合(□32 29

結果:(勝ち42 負け12 ドロー7

勝率:74.6%

==========================

 

今年は久しぶりに海外トーナメントに参加するという目的を掲げ、8月にBruges Mastersに参戦しました。全日本、Japan Leagueといった国内のFIDE公式戦には参加しなかったので、これが唯一のFIDE戦でした。大会としては、千葉選手権と中部快速openで優勝。中部快速openは並居るライバルに競り勝っての優勝だったので、渡航前の良い思い出となりました。

 

オリンピック・イヤーの今年、Batumi Olympiadopenセクションで、日本は過去最高の58位と好成績で、個人個人がもっと強くなれば、日本はもっと順位を上げられると期待できるような結果でした。世界に目を向けると、Carlsenが世界チャンピオンを防衛し、Carlsenの時代はまだまだ続くでしょう。ただ、Carlsenが最も輝いたプレーヤーだったかと言えばおそらくそうでなく、挑戦者のCaruana、急成長のShankland、もしくは女子チャンピオンのJu Wenjun2018年を最も彩ったプレーヤーだったと思います。特にJu Wenjun5月にTan Zhongyiにマッチで勝ってチャンピオンの座に就いたのち、11月のWorld Cupでチャンピオンを防衛、さらにBatumi Olympiadでは中国を優勝に導きました。(P.S. World Rapidも優勝しました。)

 

もうすぐ平成も終わり、日本チェス界も大きく変わろうとしています。私自身も今年は中国への転勤で大きく環境の変化した1年でした。2019年はどんな1年になるか楽しみです。

 

それでは皆様、良いお年を!


Aoshima Mirai -LEAP (HK) International Open Champion-

 

青嶋君は7R終了時点で単独トップに立ったあと、R.8IM Li Bo戦で苦しいながらも粘ってドロー、最終戦は勝ち、8P/9Rで見事、優勝しました。

 

昨日、8R終了時点でフィリピンのFM Causo Denielがポイントで青嶋君に追いつきました。本日、Causo Deniel1BLi Boとの対戦で、隣の2Bで青嶋君のゲームが進行する中、先にLi Boを下しました。優勝するためには、青嶋君は絶対勝たなければならない状況でしたが、しっかりと最後まで指し切って勝ちをものにしました。最終的に8Pで青嶋君とCauso Denielが並びましたが、タイブレークで勝った青嶋君の優勝となりました。

 

プレッシャーをかけられながらもしっかり優勝するところが彼の強さでありますが、同時に、タイトルを確定させるようなトーナメントは、運も勢いも全て味方してくれます。

 

Congratulations!!

 

 

最終結果は以下の通りです。

http://chess-results.com/tnr397066.aspx?lan=22&art=1&rd=9&turdet=YES&flag=30

 

 

ゲームはChess-results.comで全て見ることができます。その中で最も勢いを感じたFM Causo Denielとのゲームを。

 

Aoshima, Mirai (2280,JPN)

Causo, Deniel (FM,2285,PHI)

Hong Kong 2018(5)

 

1.d4 d5 2.Nf3 c6 3.c4 Nf6 4.Nc3 a6 5.c5 Bf5 6.Qb3 Ra7 7.Nh4 Bc8 8.Bf4 Nbd7 9.Nf3 g6 10.h3 Bg7 11.e3 O-O 12.Bd3 Nh5 13.Bh2 e5?! [Premature?] 14.Nxe5 Bxe5 15.Bxe5 Nxe5 16.dxe5 d4 17.Ne4 Qa5+ 18.Ke2 dxe3 19.Kxe3! [Brave!] 19...b5 20.g4 [Push!] 20...Ng7 21.f4 [Push!] 21...Qd8 22.Nf6+ Kh8 23.Be4 Ne8 24.Rad1 Qe7 25.Qc3 b4 26.Qd4 [Centralization!] 26...Nxf6 27.exf6 Qe6 28.f5! [Push!!] 28...gxf5 29.gxf5 Qe8 30.Kf4! [Go ahead!] 30...Rd7 31.Qe5 [Centralization!] 31...Qd8 32.Rxd7 Qxd7 33.Qd6 [Exchange!] 33...Qxd6+ 34.cxd6 Rd8 35.Bxc6 Rxd6 36.Re1 [Back Rank!] 36...Rd8 37.Re7 Kg8 38.Bd5 Rf8 39.Rc7 [Domination!] 39...a5 40.Bxf7+! [liquidation!] 40...Rxf7 41.Rxc8+ Rf8 42.Rxf8+ Kxf8 43.Ke5 Kf7 44.Kd5 Kxf6 45.Kc4 Kxf5 46.Kb5 1-0


FM-elect Aoshima Mirai

 

HKIO.jpg

photo : Hong Kong Chess Federation

 

現在進行中の香港でのオープントーナメントで、青嶋君が6R終了時点で5.5Pとなり、レイティング+21.42300を超え、FMタイトルを確定させました。

 

これまで何度か2300を超えるチャンスはあったものの、大事なところで一歩後退していました。そういった意味で今回の結果は大きな成果です。今日は1225日、日本チェス界への最高のクリスマスプレゼントでしょう。

 

そして青嶋君がFMタイトルを登録すれば、FIDE日本籍でFM保持者は9人になります。登録料は70€(+銀行送金手数料)と、日本の段位登録料に比べると割安です。

 

現在、7Rが終了し、6.5Pで青嶋君は単独トップを走っています。タイトルも確定させたので、あとは優勝を目指すのみです! Fight!!

 

http://chess-results.com/tnr397066.aspx?lan=22&art=9&fed=JPN&turdet=YES&flag=30&snr=5

 


Liquidation on the Chess Board

GM Joel Benjaminによるこの本は、タイトルだけ見ると内容が分かりにくいかもしれません。

 

liquidationは「清算」という意味で、駒交換を指します。エンドゲーム一歩手前のところでピースを交換するべきかしないべきか、どのように交換するべきか?

 

駒を交換した後のポーンエンディングが勝ちなのか、負けなのか、ドローなのか、ここに焦点が当てられているので、実体はポーンエンディングの本です。ポーンエンディングは1手でも見落としたり読み間違いしたりすると結果が180度変わってしまうので、特に正確なcalculationの力が必要です。

 

私も実戦でいくらか経験があります。例えば、次の例。

 

liq1.gif

          Tang T. (1885) - Baba M. (2232)

                                   松戸Ch. 2007

                      position after 68. Qe4+

 

このクイーンエンディングは普通に指せばドローですが、まだ勝ちを目指していた私はドローを嫌い、ここで大きなミスをしました。

 

69...Kd8?? 70. Qd4!

 

liq2.gif

 

正しいクイーン交換です。交換後のポーンエンディングは白勝ちです

 

70…Kc7 71. Qxd7+ Kxd7

 

liq3.gif

 

白は数的優位なクイーンサイドでパスポーンを作ることができるのに対し、黒は数的優位なキングサイドでパスポーンを作ることができません。

 

72. Kf4 Kd6 73. Kf5 Ke7 74. Kg6 Kf8 75. c4! 1-0

 

liq4.gif

 

b4-c5と伸ばしてcポーンをパスポーンにすれば白勝ちです。

 

 

もう1例を。

 

liq5.gif

     Baba M. (2355) – Kobayashi A. (2213)

                                      松戸 2016

                        position after 54. Rf5

 

ポーンストラクチャーで白良しですが、白キングは遠くにいますし白が勝てるかどうかは定かではありません。厚彦くんはルーク交換できると読んで交換にのぞみますが、これは私の仕掛けた罠でした。もし、最後の手が見えていたら、54...Ra3+とルーク交換を避けていたでしょう。

 

54…Re5+?! 55. Kxa6 Rxf5? 56. gxf5

 

liq6.gif

 

白のポーンはバラバラで、さらにキングで守りにいけません。黒はこれらのポーンを全て回収してfのダブルポーンだけ残るように見えますが

 

56...Ke5 57. h5 Kxf5 58. f4! 1-0

 

liq7.gif

 

Zugzwang. 58...Kxf4 59. h6でパスポーンが止まりません。美しい最終図だと思います。

 

 

本書の構成ですが、ポーンエンディングに移行する前の駒割りによって、12chapterに分かれています。

 

Chapter1 - Queen Endings

Chapter2 - Rook Endings

Chapter3 - Bishop Endings

Chapter4 - Knight Endings

Chapter5 – Bishop versus Knight Endings

Chapter6 – Rook & Minor Piece Endings

Chapter7 – Two minor Piece Endings

Chapter8 – Major Piece Endings

Chapter9 – Queen & Minor Piece Endings

Chapter10 – Three or More Piece Endings

Chapter11 – Unbalanced Material Endings

 

残っているピースの種類によって、少しずつポーンストラクチャーが違ってくるので、そういう見方で各chapterの特色をとらえてみるのも面白いと思います。

 

また、それぞれのchapterにはexerciseがついています。当然、ピースを交換するのは分かっているので、交換後のポーンエンディングがどうなのか、そこのトレーニングがメインとなります。

 

 

Joel Benjaminはベテランのプレーヤー・トレーナーであり、さすがとも言うべきか、1冊にポーンエンディングのエッセンス(zugzwangbreakthroughrace etc)を良くまとめています。Chess Journalists of America2015年のBest Book Awardも受賞している著作であり、特にポーンエンディングが苦手な方におススメの1冊です。


Behind the Scene 10周年

20181210日で、Behind the Sceneを開設して10年となります。

 

この10年間、緩急はありましたが、プレーヤー目線で日本チェス界やチェスに関するあれこれを発信してきました。良くも悪くも、ここでの情報が読者の皆さんの一助になっていれば、そしてここでの内容によって少しでもチェスに魅力を感じてもらえていれば幸いです。

 

当時はこのスタイルのblogは珍しかったかもしれませんが、この10年でFacebookTwitterblogといったツールも発達し、これらを用いて誰もが気軽に自身の見解・感想などを発信できるようになりました。時代は着実に変化しています。

 

そして、この10年の日本チェス界を振り返ると、改善された点も多いですが、まだまだ課題は多く残っています。さらに、日本のチェスのレベルで言うと、タイトルホルダーは増えたものの、世界の中での日本の位置は変わっていません。チェスについて言えば、日本はまだまだ後進国なのです。

 

 

そんな中、日本チェス協会が日本チェス連盟という新しい組織に変更するというニュースが入ってきました。今年で日本チェス協会は設立50周年で、そんな節目の年に、松本JCA会長の逝去後、長くJCA会長(代行)を務めてきた渡井さんが引退を決断したとのことです。

 

この20年間、日本チェス協会を取り巻く人間模様を目の当たりにし、私個人もいろいろありましたが、長らく日本チェス界を切り盛りしていただいた渡井さんには感謝しています。

 

これからは新体制のもと、新たな日本チェス界の歴史が刻まれていくよう、私自身もできる限りのことはしていきたいと思っています。


Japan Open 2018

先週末は一時帰国休暇を利用し、Japan Openに出場。久しぶりの国内大会です。

 

今大会からのルール変更として、1Rが始まる前に受付を済ませないとペアリングされないようになりました。これによって、以前から問題であった初戦の不戦問題は解決されたように思います。また、今回は会場の関係とJCA側で準備しているチェスクロックの設定の関係からか、45分フィッシャーで6Rの大会となりました。Japan Openは国内最重要オープントーナメントにもかかわらず、毎年フォーマットが変わるのは奇妙に感じますが。

 

細かいことは置いておき、プレーヤーとしては楽しくチェスが指せればよいものです。

 

Baba, Masahiro (2436)

Higashino, Tetsuo (2223)

Japan Open 2018(3)

 

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5

[最近のCarlsen-Caruana World Championshipに影響されたわけではなく、Rossolimoは私のレパートリーの1つです。]

3...g6 4. O-O Bg7 5. Re1 Nf6 6. e5 Nd5 7. Nc3 Nc7 8. Bxc6 bxc6

JPO1.gif

[ここは8...dxc6とし、c8のビショップの道を開くのが一般的なので、bポーンで取り返すのには驚きました。もちろんplayableですが。]

9. d4!

[せっかく作ったダブルポーンを解消するのはもったいないように見えますが、ここは大きくセンターを開き、クイーンの機動力を最大限に発揮するのが正解です。]

9...cxd4 10. Qxd4 O-O?!

[あとから考えると、exd6とアンパッサンできないこのタイミングに10...d5! とするのが良かったと思います。]

11. Qh4

JPO2.gif

[f6にナイトがいないので、Ng5からh7へのアタックが可能です。]

11...Ne6 12. Ng5 Nxg5 13. Bxg5 f6 14. exf6 exf6

[14...Bxf6? 15. Ne4 はお勧めできません。]

JPO3.gif

15. Qc4+!

[重要なintermediate check. 15...d5 16. Qxc6! a8のルークに当たるのを利用し、a2-g8のダイアゴナルを抑えてしまおうというアイディアです。]

15...Kh8 16. Bf4 Qb6 17. Bd6 Ba6 18. Qb3!

[f7への侵入を狙うため、このダイアゴナルをキープするのにどうするか考え付いたのが本譜です。a6のビショップが浮いているので、18...Qxb3? とクイーン交換することはできません。]

JPO4.gif

18...Rfe8

[すぐに18...Rg8だったら19. Re77thランクにルーク侵入の予定でした。]

19. Qf7 Rg8

JPO5.gif

20. Ne4

[1つでも多くのピースをアタックに参加させようと考えて指した手ですが、f6はナイトでなく、ビショップでアタックするのがベターでした。例えば、20. Be7! f5 21. Bf6 Qxb2 22. Bxg7+ Rxg7 23. Re8+ Rxe8 24. Qxe8+ Rg8 25. Qe5+ Rg7 26. Rb1 +-で勝ちまで一直線です。]

20... Qxb2 21. c3?!

[黒クイーンのf6への利きを遮断しましたが、あまり意味のない手でした。]

21...f5 22. Nc5 Be2!

[eファイルをカバーしつつ、d1のマスも抑えるcreativeなアイディア]

23. Nxd7 Rae8?!

[この手を見て、駒得を確信]

24. Nf6! Bc4!

JPO7.gif

[この手には少し驚きましたが、動揺することなく次の手を見つけることができました。25.Qxc4? には25...Bxf6で白のアドヴァンテージはなくなります。]

25. Qxe8! Rxe8

[25... Bxf6 26. Qxc625...Qxa1 26. Nxg8も白の駒得です。]

26. Rxe8+ Bf8 27. Rxf8+ Kg7

JPO8.gif

[RRN vs Qでマテリアル的には白優勢ですが、a1のルークの安全なマスがありません。例えば、28.Re1には28...Qd2! があります。ピースをうまく連携させるにはどうしたら良いかと残り時間のほとんどを費やし、次の一連の手を発見しました。]

28. Ne8+! Kh6 29. Bf4+ g5

JPO9.gif

[29... Kh5には30. Nf6+ Kh4 31. Re1でピースを全て黒にアタックされないマスへ配置でき、さらに黒キングは逃げ場がないため、白勝ちです。]

30. Rf6+ Kh5 31. Ng7+ Kg4

[驚くべきことに3つのピースでここまで黒キングを誘い出せました。そしてここで最後の決め手を。]

32. Bc1!!

JPO10.gif

[My move of the year. クイーンをアタックしつつ、Qxa1がチェックにならないようにビショップをひきます。32...Qxa1 33.f3+(or h3+) Kh4 34.Rh6#メイトの完成です。] 1-0


Students Chess Tournament(JCA official rated)

学生の皆さんはぜひどうぞ

 

https://shinran.info/youth-chess-tournamentjca-official-rated-ユースチェストーナメント%ef%bc%88jca公式戦%ef%bc%89/


10 years passed since Dresden Olympiad

 

20081112日から1125日はDresden Olympiadでした。

 

早いものであれから10年経ちました。この10年も色々ありましたが、Dresden Olympiadは、今なお最も思い出深いチェスイベントです。


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