Back to Brugge!

DSC_0207.JPG

 

次のトーナメントの予定です。

 

昨年同様、ベルギーのブルージュで開催されるオープントーナメント、Brugge Mastersに出場しようと考えています。今年は8/11-155日間の日程です。

 

http://www.brugsemeesters.be/

 

私のトーナメント選びのポイントは、

 

12Rのトーナメント(11Rのトーナメントだと日数がかかりすぎる)

・できれば9R以上のトーナメント(7Rだとちょっと物足りない)

・開催地が僻地でない(交通が不便でない、近くに観光できる箇所がある)

GMがエントリーしていること

 

で、この条件にマッチしている数少ないトーナメントがBrugge Mastersです。

 

今回は会場が変わり、世界遺産の美しい町並みが残る旧市街の中に移ります。昨年は220人の参加者で、そのうち過半数が地元ベルギー以外からの参加でした。国際大会としてまだまだ成長を続けるBrugge Mastersに今年も期待を膨らませています。


オリンピアード代表選考方法 見直し案 (3)

 

さて、いよいよ本題、選考方法の提案です。

 

まず、私の考えるオリンピアードチームの理想は、「現時点でベストの成績を残せるメンバーによるチーム」であり、そのためにどう選考するべきかを考えていきたいと思います。

 

2022年のMinsk Olympiad8/18/14なので、日程はひとまずこれを基準に考えます。)

 

 

まずは、結論から。私の提案は以下の通りです。

 

 

4枠はレイティング上位から選出し、残る1枠はNCSとコーチが選出する

 

 

まずはレイティングで選出する4枠から。

 

ベストの成績を残すためには、チームメンバー全員が他国の代表と勝負できるプレーヤーである必要があります。そのためには、レイティング上位順にプレーヤーを選出するのが最も効果的です。しかし、レイティングは変動するものであり、アクティブにプレーした上での数字でないと意味がありません。さらに、レイティングはFIDEのものかNCSのものかといった問題も出てきます。そこで、ここをもう少し掘り下げて考えていきたいと思います。

 

レイティングはFIDEのものとする

ちょっと前まではFIDENCSの双方のレイティングを加味すべきと考えていましたが、海外にいるプレーヤーはNCSのレイティングが動かない、さらに言えばNCSレイティングを持っていない可能性があります。また、NCSレイティングは様々なタイムコントロールのゲームで計算されます。さらにいま、国内でもFIDE公式戦が増える動きにありますので、FIDEレイティングも十分変動し、信用のある数値になると考えられます。

 

国内では東京以外ではFIDE公式戦が少なく、住んでいる地域によって差があるという意見もありますが、国外にいるプレーヤーも条件は同じです。従来のオリンピアードメンバーに選考されるためには全日本選手権とジャパンオープンに参加しなければならなかった縛りを無くし、どのFIDE公式戦に参加しても良いという変更により、住んでいる地域は関係なく、平等性があると考えます。

 

このような観点から基準とするレイティングはFIDEレイティングだけで良いかと思います。1つの指標にしたほうがシンプルですし、FIDEレイティングは公式に発表されるので、誰もがいつどこからでも確認できます。

 

どの程度をアクティブと考えるか

20204/120224/1の間で、FIDEスタンダードのゲームを30ゲーム以上プレーすれば、そのプレーヤーは一般的にアクティブなプレーヤーだと言えると思います。(年間9R7Rのオープントーナメントをプレーすればクリアー)

 

ただ、例えば「20204月の1ヶ月に30ゲーム以上プレーしてあとはゲーム無し」だと果たしてアクティブかと言われればそうではないので、20204/120213/3115ゲーム以上、20214/120223/31年に15ゲーム以上と、少し細かい期間でゲーム数を規定するのが良いかと思います。

 

どの時点のレイティングを基準にするか

レイティングは変動するものなので、20224/1のレイティングリストなど、一時点のレイティングを使用するのではなく、20204/1から20224/1までのレイティング平均値を使用するのが良いと思います。

 

もちろん、20204/1時点でレイティングが高いプレーヤーが有利ですが、それはそれまで積み上げてきた結果なので、当然、選考期間のスタート時点でレイティングが高いプレーヤーは優遇されるべきです。

 

なお、選考ラインに足切りを設ける(例えばFIDE2100)という意見もあります。これについては議論すると長くなりそうなので、ここでは深く追求しません。

 

 

さて、最後の1枠についてです。

 

上記の方法で選出されない例外について、NCS首脳陣とコーチ(今はGM Stojanovic)の判断に委ねるというものです。

 

例えば、20204/1時点では1200、もしくはレイティングさえ持っていなかったプレーヤーが20224/1時点では2500まで上がることもあります。このような場合、選出基準が20204/1から20224/1までの平均レイティングだと、選考に漏れることになります。最後の1枠はこういう特例に対応したものです。主に若いプレーヤーや棋歴は浅いが才能あるプレーヤーにもチャンスはあるということになります。

 

または、チームとしてのバランスを整えるために経験豊富なベテランを入れるという方法もあります。オリンピアードはチーム競技なので、たとえ自身がプレーするラウンドは少なくとも、他のメンバーを技術的に、精神的にサポートできる存在なら、チームに加えることも考えられます。

 

とにかく、ここはNCSとコーチの判断によるものになりますが、普段の大会のパフォーマンスや過去の経験から、何となく5人目を誰にするかは見えてくるのではないでしょうか。特に、2008年から日本チームコーチを務めているStojanovicコーチなら、誰をチームに入れるべきか一番よく分かっているはずです。(この先も日本コーチを務めてくれるなら、が前提になっていますが...

 

 

以上、私からの提案です。もちろん色々な考え方がありますので、あくまで皆さんが議論する材料になれば良いなと思っています。


King Hunt (3)

少し間が空きましたが、3つ目、ラストのKing Huntです。

 

Baba, Masahiro (2148)

Nanjo, Ryosuke (2144)

百傑戦 2009(6)

 

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Be3 e6 7. f3 b5 8. Qd2 Nbd7 9. g4 Nb6 10. Bd3 Bb7 11. O-O-O Rc8 12. Kb1 b4 13. Nce2 d5 14. e5 Nfd7 15. Bg5 Qc7 16. f4 Nc4 17. Qc1 Bc5 18. f5 Qb6 19. Qf4 O-O 20. f6 Ndxe5 21. fxg7 Rfe8 22. Rhf1 Rc7 23. Bxh7+ Kxh7 24. Qf6 Nxg4 25. Qf3 Nce5 26. Qh3+ Kxg7 27. Bf4 f5 28. Qg3 Kf6 29. h3 Rg7 30. hxg4 Nxg4 31. Qh4+ Kf7 32. Bg5 Ne5 33. Qh5+ Ng6 34. Bh6 Rgg8

KH21.gif

[乱戦の中、correctnessincorrectnessを繰り返してたどり着いたポジション。ここから長いキャリアの間でもなかなか現れないような猛攻のスタートです。]

35. Nxf5 exf5 36. Qxf5+ Ke7 37. Bg5+ Kd6

KH22.gif

38. Qf7!!

[勝ちへの唯一の1手。黒キングのescapeルート(c7-b8)を消し去るとともに、Rf6+の決定的なスレットを作ります。チェックの連続手は見えやすいですが、こういう1手はさむ手は見えにくいものです。]

38... Bc8

[38... Kc6 39. Rf6+ Bd6 40. Rxg6 +-]

39. Rxd5+ Kc6 40. Rf6+

KH23.gif

40...Kb5

[40... Be6 41. Qd7#は珍しい形のメイトです。]

41. Nd4+!

[白のすべてのピースがアタックに加わります。]

41... Ka4

[41... Kc4 42. b3+ Kc3 43. Nb5+! Qxb5 44. Bd2#でもKing Huntの完成です。]

42. b3+ Ka5

KH24.gif

[42... Ka3 43. Bc1#]

43. Nc6+ Kb5 44. c4+! bxc3 45. a4#! 1-0

KH25.gif

[My best King Hunt, also best attacking game!]


オリンピアード代表選考方法 見直し案 (2)

今回は従来のチェスオリンピアード代表選考方法の問題点について見ていきたいと思います。

 

まず、オリンピアード代表は、長い間JCAの「チェスオリンピックゾーン選手権等 海外派遣選手(団)に関する規程(1979.10制定  1994.9修正)」に則り、以下のような優先順位で選考されていました。

 

1.全日本チャンピオン

2.全日本選手権24

3.ジャパンオープンチャンピオン及び2

4.全日本選手権勝率55%以上

5.被推薦者

 

ここで、この選考方法では何が問題か、以前からの私の考えとあわせて次にまとめてみました。

 

選考大会が2つだけの一発(二発)勝負

選考大会は全日本選手権とジャパンオープンの2つであり、代表に選考されるにはこの2つの大会で成績を残すしかありませんでした。しかし、全日本選手権はともかく、ジャパンオープンは年によって持ち時間とラウンド数が変わり、近年は6Rという年も出てきました。6Rという短いラウンド数の大会での一発勝負で代表が決まってしまうことには疑問を隠せません。

 

さらに、全日本選手権の比重が重すぎて、繰り下がりで4のように全日本選手権で勝率55%以上、言ってみればかろうじて勝ち越しのプレーヤーまで権利を繰り下げるのは、言葉は悪いですが、人数合わせの感がありました。

 

選考大会が東京開催のみ

選考大会はすべて東京での大会です。私はずっと東京にいたのであまり感じていませんでしたが、東京以外に住んでいるプレーヤーにとって、これらの大会にコンスタントに出ることは容易ではありません。(私もいま、海外にいてようやくそう感じるようになりました。)日本チェス界のマネージメントは、ずっと東京一極集中であり、広く各地から代表となるべくプレーヤーを選出できていたかは分かりません。

 

選考基準にレイティングが一切加味されていない

選考方法にはレイティングが一切入っていません。レイティングはプレーヤーの強さを反映する指標で、客観的な唯一の指標と言っても良いものです。

 

確かに、FIDEレイティングは、今となってはほとんど下限がありませんが、2200以上でないとつかない時代がありました。一般的にFIDEレイティングはマスターレベルのプレーヤーにのみ授与される、特別な数字だったのです。しかし、日本ではこのラインを超えるプレーヤーはごくわずかで、FIDEレイティングを選考基準に入れると代表の数を揃えられない事態にない可能性があったので、FIDEレイティングは選考基準から排除されてきたと考えられます。

 

それならば、国内レイティングはどうだったでしょうか?国内レイティングは多くのプレーヤーが持っていたはずであり、国内レイティングを選考基準に入れても問題なかったはずです。

 

規定が時代に合わせて見直されてこなかった

1979年(40年前!)に制定された規程を、時代に合わせて見直し・修正を図ってこなかったのが一番の問題で、だからこそ今回、声を上げて見直しを図ろうとしています。(オリンピアードの規定は1994年に一度修正したかは分かりません)

 

実際にすでに問題となりそうな点として、次のことが挙げられます。

 

2008年のDresden Olympiadより、Openの代表枠は6から5に減らされましたが、規定は改定されず、13で重複する者がいなければ6人選出されてしまうことになります。

 

 

以上が私の考える問題点です。

次回は具体的な見直し案について考えていきたいと思います。


オリンピアード代表選考方法 見直し案 (1)

NCSがチェスオリンピアード代表選考方法について、会員限定ですが意見を募集しています。

 

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeUCj4xrSzhFYOArQ4hlix0zbPVfaUcLeDXgPtWGweXJNfy8Q/viewform

 

1 : 参加希望者を募り、その中から選考

2 : 国内のチャンピオンは自動的に出場権を得、他メンバーを希望者より選考

3 : レーティング順で決定

4 : 国内の大会順位等で決定

 

上の14の中から評価する形式になっており、別に自由回答欄もあります。特にオリンピアードに無関係・興味ないという方もいるとは思いますが、幅広い意見が寄せられれば何よりだと思っています。

 

 

そもそもチェスオリンピアード代表選考方法についてなぜこのような見直しが必要なのか?

それは、従来の代表選考方法がベストメンバーを選出するのに適切な方法とは考えにくかった点にあります。

 

従来の選考方法の問題点と改善案については後日にまわすとして、10年以上前から選考方法の見直しを言い続けてきた私にとって、ようやくこのような見直しの機会ができたことはうれしく思っています。そして10年以上前の私の考えが以下にあります。

 

http://chessplayer.jugem.jp/?eid=57#comments

 

 

そもそも日本チェス界にとってチェスオリンピアードとは何か?

この問いに対して私はこう答えます。

 

世界の大舞台に立てる唯一の機会

 

残念ながら今の日本の実力ではTata steelDortmundなどの伝統的なビッグトーナメントに呼ばれることも有名なオープントーナメントで優勝することもできず、さらに国内で世界に注目されるようなイベントもありません。そんな中、オリンピアードだけは世界の大舞台に立てるチャンスです。もちろん、日本のプレーヤー全てが目指すところではないにせよ、少なくともアンビシャスなプレーヤーにとっては憧れの舞台であり続けてほしいと思っています。一生に一度立てるかどうか分からない舞台であるからこそ、代表選考方法は全てのステークホルダーが納得できるものでないといけないと私は考えています。

 

選考方法については、次回以降、具体的に考えていきたいと思います。


2019全日本チャンピオン Aoshima Mirai

全日本選手権が閉幕しました。

 

http://chess-results.com/tnr429627.aspx?lan=22&art=1&rd=10

 

5日間、10Rの大会を制したのはFM青嶋未来くんでした。91ドローの圧倒的な戦績で、初優勝を果たしました。Congratulations

 

彼は大会に出始めた初期のころから全日本選手権優勝とFMタイトル獲得を目標にしていて、それを両方わずか4年足らずで達成したのですから、あらためてそのポテンシャルの高さには舌を巻きます。(私は全日本選手権優勝まで10年、FMタイトル獲得まで20年かかりました...

 

2位は1P差の8.5PIM小島慎也くんでした。2012年以降、ほぼ毎年惜しくも優勝を逃し続けてきた彼ですが、今年も2位に甘んじてしまいました。(私は今年こそは優勝すると信じていたのですが...)もちろん、全日本選手権が全てではありませんが、日本トップランカーとしての全日本チャンピオンをまた見てみたいものです。

 

3位は7PIM南條遼介くんでした。彼は序盤にポイントを落としたのち、12位の2人との直接対決を落としましたが、最終的には単独3位に落ち着きました。1位〜3位は2300+のプレーヤーであり、彼らがなぜ2300+なのかを示した結果だと思います。

 

4位はオーストラリアの10代、Asaka Samuelくんでした。全日本選手権前の4月に、キャンベラとシドニーで立て続けにオープントーナメントがありましたが、日本の大会を選び、入賞。彼は今回レイティングを大きく稼ぎ、次の計算で2200+になる予定です。近い将来、マスターのタイトルを獲得するのは間違いないでしょう。

 

大会を通して見ると、前半戦良かったものの後半戦崩れたり、前半戦悪かったものの後半戦で追い上げたり、または勝ったり負けたりを繰り返したり... 様々な参加者がいたと思います。

 

チェスは技術とメンタルと体力の3点が備わっていないとなかなか結果には結びつかないものです。全日本選手権の参加者は「チェスを楽しみたい」というよりは「強くなりたい、結果を残したい」と考えている人のほうが多いと思うので、また1年足りなかった部分をトレーニングし、来年の全日本選手権に再チャレンジしてもらえば良いですね!

 

今大会はNCSとなって初の全日本選手権ですが、参加者の皆さんの意見を聞いていると、会場が綺麗で便利、運営全般も良く満足だったとのことで、これが日本の大会のスタンダードになると良いと思います。

 

大会期間中、大会の進行をずっと中国から見ていましたが、非常に楽しめました。Thanks for all!!


全日本選手権2019

4/295/4(5/3rest day)の日程で全日本選手権、5/24の日程でゴールデンウィークオープン(以下、GWO)が開催されます。平成から令和へ、JCAからNCSへのまさに変換期のイベントです。エントリーリストもほぼフィックスで、全日本に57名、GWO50名の参加が見込まれています。

 

大会に先立ち、今回の全日本で昨年までの慣習・ルールから変更された点がいくつかあるので、それを簡単にまとめました。

 

 

全日本選手権2019と開催年と大会名が一致した

昨年までは次の年のチャンピオンを決める()というような良く分からない理由から、全日本選手権の大会名の年は次の年となっていました。(例えば、2018年の全日本は全日本選手権2019であった) これは前々からおかしいと感じていましたし、そもそも対外的な説明に困るので、開催年と大会名を合わせるよう、JCAに提言してきました。それがようやくここでリセットされた形になります。

 

会場が蒲田から大井町に移動

今回、大会会場が生活センター、産業プラザ、大田区民センターという蒲田の施設から大井町の公共施設に移りました。JR駅の目の前で交通の便は良いと思いますので、大方の参加者に賛成されているのではないでしょうか?昔、中学の担任に、全日本選手権の大会が蒲田だと話したら、「蒲田〜??」とかなりネガティブな返しを受けたのを覚えています。個人的に蒲田の会場が嫌いなわけではありませんが、より魅力的な大会にするには、環境も重要です。

 

チャンピオンは日本チェス国籍の者に限る

今までは全日本で優勝すれば、特に日本籍に限らず、外国籍のプレーヤーも全日本チャンピオンとして認定されてきました。しかし、今回から「チェス国籍が日本でなくても出場・入賞はできるが全日本チャンピオンは日本国籍の者に限る」というように変更になりました。全日本はナショナルチャンピオンを決める大会であるので、この決定は分かりますが、外国籍のプレーヤーの参加を認め続けると、例えば海外から10人強いプレーヤーが参加して1位〜10位を独占、11位の日本プレーヤーがチャンピオン?というような事態も発生するので、ゆくゆく参加資格は日本チェス国籍のプレーヤーのみになることも考えられます。

 

2020年のオリンピアードの選考大会ではなくなった

今までは、オリンピアードイヤーの前の年の全日本が選考大会でしたが、今年の全日本はスキップされ、オリンピアードの選考大会ではなくなりました。2020年のオリンピアードの選考方法については大きく変わっていませんが(全日本とジャパンオープンの上位者が優先)、急な変更ということもあり、モチベーションが変わってくる参加者もいると思います。今回は選考方法に大きな変更はありませんが、2022年からのオリンピアードの選考方法には議論の余地があると思います。私はFIDEレイティングが最優先されるべきだという考えに変わりはありません。

 

 

今年は大型連休が取りやすいのというのと、新たな組織への期待があいまった影響か、全日本の参加者は57名ととても多いです。長いタイムコントロールでじっくりチェスに漬かる5日間は、参加回数の浅いプレーヤーにとってはかけがえのない経験になるでしょうし、上位者でまだチャンピオンの冠を手に入れたことのないプレーヤーにとっては、全日本チャンピオンを掴むチャンスです。

 

私は国内のFIDEレイティングがどのように変動するか、非常に楽しみに見ています。


Bishop vs 3 passed pawns

先日の建行杯のR.5ゲームでは、優勢をものにできず、ドローに終わりました。このゲームの中で、勝負しに行くか悩んで踏み込まなかったエンドゲームを考えてみました。

 

En1.gif

Baba Masahiro - Sun Jihan

Suzhou 2019(5)

position after 43... Qg5

 

[Qc1からのメイトに対応するため、白はg3のポーンを消しにいかなければいけませんが、44. Qxg3? には44... Qc1+ 45. Kh2 Bf4+! でクイーンを取られます。44. fxg3には44... Qe3+からb6のナイトを取られるため、悩んだ挙句、44. f4? と負ける1手を指したのですが、切り捨ててしまった44. fxg3が正しい1手でした。]

44. fxg3!

[白が勝ちに行くにはこの手しかありません。]

44... Qe3+ 45. Qxe3 Bxe3+ 46. Kf1 Bxb6

En2.gif

[こうしてmanyパスポーンvsビショップのエンドゲームとなります。直感的には白がポーンを進めるだけで勝つのは難しくなさそうですが、そんなに単純ではありません。]

47. Ke2 Kg6 48. Kf3 Kg5 49. b4 Bd4 50. b5 Bb6 51. c3 Ba5 52. c4 Bb6

[黒は白の3連パスポーンのブロックに成功。パスポーンを進めるために白はどう状況を打開するか。]

En3.gif

53. g4 !

[キングがe4のマスに上がるために必要不可欠な手です。]

53... Bg1

[ここで黒には2つの選択肢があります。1つはメインラインのようにキングをe4に上がらせないよう辛抱強く待つか、もう1つはe4のマスを白に明け渡す代わりにgポーンをパスポーンにしにいくかです。後者を少し掘り下げて見てみます。

 

53... fxg4+ 54. Ke4 Kh4

En4.gif

ANALYSIS  DIAGRAM

[私はゲーム中、この局面がちらっと頭に浮かび、白黒どちらのポーンが早いか自信が持てなかったため、44.fxg3に踏み込みませんでした。しかし、局面を進めてみると、白のプロモーションのほうが早いことが分かりました。 

 

55. d4 Kg3 56. c5 Ba5 57. b6 Kxg2 58. b7 Bc7 59. d5 g3 60. d6

En5.gif

ANALYSIS  DIAGRAM

 

60... Kf1 (60... Bb8 61. d7 +-) 61. dxc7 g2 62. b8=Q g1=Q 63. Qb1+ +- これで白勝ちです。]

En6.gif

ANALYSIS  DIAGRAM

 

[メインラインに戻ると...]

 

54. gxf5 Kxf5 55. g4+ Ke5

En7.gif

[白キングのe4へのアクセスを阻みます。]

56. g5 Kf5 57. g6!

[gポーンを捨て、キングでクイーンサイドのパスポーンをサポートしにいきます。とにかくこのエンドゲームではキングのポジションが重要です!]

57... Kxg6 58. Ke4

En8.gif

[こうしてクイーンサイドへの道が開けました。ここから白はキングのサポートのもと、注意深くポーンを進めます。]

58... Kf6 59. Kd5 Ke7 60. d4 Kd7 61. c5 Kc7 62. Kc4 Kb7 63. d5

En9.gif

[5段目に3つポーンを並べ、あと1歩です。]

63... Bf2 64. d6 Bg1 65. Kd5 Bf2 66. c6+ Kc8 67. Ke6 Be3

En10.gif

68. Ke7

[まだ白は気を付けなければいけません。68. d7+? Kd8 69. Kd6 Bb6はドローです。]

68... Bc5 69. c7 Bb4 70. b6 Bc5 71. b7+! Kxb7 72. Kd7

En11.gif

[最後に1ポーンを捨てるのがポイントで、これでcポーンのプロモーションが確実となり、白勝ちです。]


众弈杯 -Chinese Chess League 2019-

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30-1Z409153A1.jpg!t800x600.jpg

 

中国のリーグ戦「众弈杯」が4/9Shenyang(瀋陽)で開幕しました。

 

各チーム5名で構成され、全12チームのダブルラウンドロビン(全22ゲーム)で争われます。試合日は4/9125/75/97/247/278/208/2311/2111/2312/412/76期間に分けられ、それぞれ別々の都市で開催されます。

 

中国のプレーヤーのみでなく、海外からAndreikin2721Jakovenko2719Vidit Santosh2717Fedoseev2702Naiditsch2695Inarkiev2692Cheparinov2679Malakhov2667)といったワールドクラスのGMもチームに交じって参戦しているのが特徴的です。

 

4Rが終了しましたが、すでにFedoseevNaiditschMalakhov2敗、AndreikinInarkievCheparinov1敗と、普段はほとんど負けないようなGMがポイントを落としています。こう見ると、いかに中国国内のレベルが高いか分かります。

 

注目するゲームは多いですが、中でもZeng ChongshengCheparinovを打ち破ったゲームが目を引きました。Zeng ChongshengはここまでZhao JunNaiditschCheparinov3連勝と1つドローでパフォーマンス2963!)。昨年のBruges Mastersに参戦していましたが、海外のトーナメントに頻繁に出ているわけはないのでそんなに有名ではないと思いますが、非常にポテンシャルの高いプレーヤーだと思います。

 

Cheparinov, Ivan (GM,2679)

Zeng, Chongsheng (GM,2539)

TCh-CHN 2019(3)

 

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 e6 4. Bxc6 bxc6 5. d3 Ne7 6. h4 f6 7. h5 e5 8. Nc3 d5 9. b3 Be6 10. Qe2 Qa5 11. Bd2 Qc7 12. Nh4 c4

ZC1.gif

13. dxc4 dxc4 14. O-O Nc8 15. Nf5 g6 16. Ne3 Nb6 17. Ng4 Be7 18. Rad1 O-O-O 19. h6 Rd4 20. Be3

ZC2.gif

20... Rhd8 21. Bxd4 exd4 22. Na4 Nxa4 23. bxa4 Qf4 24. Nh2 Bb4 25. Rb1 Bc3 26. Rfd1 Qxh6 27. Qf3 Qh4 28. a5 f5 29. exf5 Bd5 30. Qe2 Qe4 31. Qf1 gxf5 32. a6 Rg8

ZC3.gif

33. f3 Qxc2 34. Rb7 d3 35. Rdb1 Be5 36. Kh1 Bd4 37. Rb8+ Kd7 38. Rxg8 Bxg8 39. Qe1 Be6 40. Nf1 Qf2 41. Rb7+ Kd6 0-1

ZC4.gif


中国チェス協会微信

 

 

Wechat(微信)で中国チェス協会のNewsサイトをフォローしました。

 

おそらくここが一番中国チェス界のhotな情報が載っていると思われ、いろいろ見ていると、Japan Leagueと新潟国際親善チェス大会の中国側のレポートを見つけたので、ここでシェアしたいと思います。

 

詳しくはここに書きませんが、どれも肯定的に書かれています。特にJapan League2017の所感は面白いかなと思います。

 

 

Japan League 2016

https://mp.weixin.qq.com/s/kQf0la0zmrcE-VTFpL8Sfw

 

Japan League 2017

https://mp.weixin.qq.com/s/F56sDJfKqZyoinMrJTOgrw

 

新潟国際親善チェス大会 2017

https://mp.weixin.qq.com/s/WLhco_DB_eNhYMf7x1LgbQ

 

新潟国際親善チェス大会 2018

https://mp.weixin.qq.com/s/KJNHLZo91O3EPA8Ko47jBw 


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